増補 日蓮入門 ──現世を撃つ思想

増補 日蓮入門 ──現世を撃つ思想

935円 (税込)

4pt

4.0

日蓮の思想は、近代日本において超国家主義者に信奉されるなど、時に危険なイデオロギーとも目されてきた。だが、実際の著作を読んでゆくと、真の日蓮は一筋縄ではゆかない、実に多面的な思想家であることに気付くだろう。政治権力に挑戦する闘う思想家、孤独で内省的な理論家、ユートピアを思い描く夢想家、おおらかな現実主義者など。魅力的なその人柄に触れつつ、『立正安国論』『三大秘法抄』などの遺文をひとつひとつ読み解き、多彩で奥深い思想世界を探る。ちくま新書版に増補をくわえて刊行する。

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増補 日蓮入門 ──現世を撃つ思想 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    興味深い指摘が多く、個人的には得るところ大であった。
    ただし、仏教用語の前提知識、とりわけ、天台教学の知識がないと完全な理解は難しいだろう。
    慎重でありながらも、偽作の疑いのある遺文に意義を見出して行くあたりが醍醐味か。

    ・消息による布教
    ・女性信者への機微
    ・文字本尊は親鸞も用いていた

    0
    2013年12月04日

    Posted by ブクログ

    さすが東大の権威。すごい説得力。知ってる情報を再確認する読み方でも認識を新たにさせられる。おすすめ。

    0
    2017年12月15日

    Posted by ブクログ

    日蓮の研究は、それぞれの宗門内部で活発におこなわれており、尊敬すべき仕事も多くありますが、それらはいまだ十分に宗門の外に対して開かれたものとなっていないように思われます。一方アカデミズムにおいては、戦前の日蓮主義が政治への積極的なコミットメントをおこなってきたことへの反省に立って、日蓮の国家へのかか

    0
    2017年12月03日

    Posted by ブクログ

    内村鑑三が「代表的日本人」で取り上げた日蓮。
    理想を追い求める一方で、現実から遊離しない。現実の中に本質を見ながら、かつ理想を忘れない。このバランス感覚が魅力の一つだ。
    それゆえ、現代においても色あせない哲学を打ち立てることができた。
    また、波乱万丈の61年の生涯を通じて、情熱を持ち続け、進化し続け

    0
    2011年11月19日

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