羊の歌 わが回想

羊の歌 わが回想

902円 (税込)

4pt

「現代日本人の平均に近い一人の人間がどういう条件の下にでき上ったか、例を自分にとって語ろう」と著者はいう。しかし、ここには羊の歳に生れ、戦争とファシズムの荒れ狂う風土の中で、自立した精神を持ち、時世に埋没することなく生き続けた、決して平均でない力強い一個性の形成を見出すことができる。

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羊の歌 わが回想 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年10月02日

    昭和の偉大な知識人ということで、読んでみた。幼少期から徹底して客観視ができていた筆者の目を通して、戦争に向けて進んでいく日本をシニカルに捉えている。いわゆる、真面目なインテリだったのだと思う。今でいうところのオタク、やガリ勉、の部類なのだろう。文章も歯切れよくわかりやすい一方で、エッセイらしく多分に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月17日

    はじめはのどかな回想のように思ったが、徐々に戦争へと突き進む日本の姿が旧制中学校の学生だった著者の目を通して描かれる。今の日本の姿と似ていないか。既視感があるエッセイに背筋に冷たいものがはしる。同じ轍を踏まぬようとの著者の語りかけが聞こえるようだ。

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    Posted by ブクログ 2011年12月16日

    昭和の偉大な頭脳が自らの人生を振り返り、その中から時代を考察する内容。今まで読んだ本の中で、一番美しい日本語のエッセイだと思います。何度も読み返したい一冊。

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    Posted by ブクログ 2021年08月15日

    羊の歌 加藤周一

    1945年を今の自分と同い年で迎えた加藤周一の回想録。東大医学部卒の医学博士ながら、文学を中心に評論の世界でも有名な加藤周一が生まれてから終戦までを回想した自伝である。一高→東京帝大の日本における超エリートかつ実家も渋谷の開業医という加藤の並々ならぬ人生の前半の記述である。今回私...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年01月29日

    作者の幼少期〜医学部卒業後すぐくらいまでを描いている。どこまでが事実でそうでないものがどれくらいあるのかは(まだ調べていないので)わからないが・・
    開戦の日、他に誰もいない文楽の劇場に一人赴く筆者や、開戦後も仏文研究室で教授、友人たちと文学について論じ合う箇所は、一見すると無責任な高等遊民たちのよう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月18日

    終戦までの半生をつづった加藤周一さんの回顧録。

    "旅行者は土地の人々と別の風景を見るのではなく、
    同じ風景に別の意味を見出すのであり、またその故
    にしばしば土地の人々を苛立たせるのである。"

    加藤さんはこう書いているが、まさにここでいう旅行者
    のような視点を常に持っ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年03月20日

    戦前から終戦までの時代の雰囲気がよく伝わってくる。
    特に、日常の何気ない風景や、街の佇まい、自然の美しさなどに心を動かされるところが印象的である。

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    Posted by ブクログ 2017年04月08日

    この書物は、帝国主義、世界大戦など困難な時代を背景に、旧制高校や帝国大学などで学びながら、教師、友人や家族とのつながりのなかで、また医師という自らの職業の実践を通して、時代に流されることなく「人の生命こそもっとも重いもの」との考えを育み、反戦を訴えてきた筆者の大叙事詩である。

    筆者は、能や歌舞伎な...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年06月12日

    平均的日本人の自伝というが、特殊だと思うが・・・。しかし普通のことを学び続けたことは一般的知識人とも言える。

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    Posted by ブクログ 2012年04月08日

    裕福な家に生まれた幼年期から、太平洋戦争終了の青年期までの回想録。

    すんなり面白く読めたけど、
    思い返して心に残ったのは、ほんの少しだけ触れられているお芝居を見たという記述。
    とても鮮烈な印象を受けました。

    それ以外は、うーん。
    読んでいて、楽しかったのだけれど。

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