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人生で間に合ったことと、
間に合わなかったこと、どちらが多いだろう。
大切な人との別れと自分自身の心の解放を描いた
本屋大賞受賞作家の感動作!
寂れた町にある、家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」。大切な人を亡くし後悔や痛みを抱えながらも、「いつか」がいつ来てもよいように、「今」を生きようとする人々を力強く描き出した希望の物語。
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Posted by ブクログ
大切なものの死に触れた時から考え方って大きく変わると思っていて、この本もまさに、人の死を通して生き方を考えていくものだと感じました。
傲慢に生きてはいないと思っていても人はやっぱり自分勝手で傲慢で、ちっぽけな自分の器でしか物事を考えていない。自分の内面と真っ直ぐに向き合えるのは死に触れた時なんじゃないかと思います。少しでも人のために、いや、やっぱり自分のためなんだけど、自分が愚かしくなく生きていくために、人を受け入れ、支え、声をかけていける人でありたいと感じました。
暖かく、でも残酷で、なんだかモヤモヤが残るのもやっぱり人生って感じの小説でした。
良かった!
Posted by ブクログ
家族葬を専門とする葬儀社「芥子実庵」を舞台に、「死」と向き合う人々の姿を描いた連作短編集です。
大切な人を見送る遺族、故人との間に消えないわだかまりを抱えた人、自分自身の人生に迷いを抱える人。最も「死」に近い場所である葬儀の現場だからこそ、それぞれが抱えてきた後悔や葛藤、本音が浮かび上がってきます。
本作を読んで強く感じたのは、「死」を描きながらも、その先にある「生」を見つめ続ける物語だということです。いつ訪れるかわからない別れがあるからこそ、「今」をどう生きるのか。自分に嘘をついてまで守ろうとしているものの先に何があるのか。登場人物たちの姿を通して、そんな問いを投げかけられました。
また、人は一人では抱えきれないものを背負って生きています。それでも誰かに頼り、誰かにつないでもらうことで、前へ進めることもある。本作にはそんな優しいまなざしが通底しています。
町田そのこさんの描く心理描写は相変わらず見事です。各章に登場する身勝手な人物には本気で腹が立ちますし、傷つきながらも立ち上がろうとする人々の姿には胸を打たれます。人間の弱さも醜さも優しさも余すことなく描き出す筆致に、何度も心を揺さぶられました。
読み終えた後、大切な人との関係や自分自身の生き方について、少し立ち止まって考えたくなる一冊です。
Posted by ブクログ
私はこの本を読むまで、葬式というものが何のためにあるのか、なぜ行うのかわかっていなかったし、わかろうともしていなかった。
形式的に伝統だからで続いているもののような気がしていたし、必要性を全く感じていなかったから、どんな人がどんな事情でそこで働いているのか考えたこともなかった。
それは私や私の周りの人が運良く生きていたからであるということをこの本を読んで知った。
もし親や友だちが亡くなったら?
私はちゃんとお別れを言えるだろうか。
そこで蓋をせずに、相手が座るイスを残して、先へ繋げていけるだろうか。
なかったことにしないだろうか。
そのための大切な時間がお葬式なのかもしれない。
もちろん死ぬことより前に人は頑張って日々を生きていて、相手のことを全部わかって生きている人はいないし、自分のことを全部受け入れてもらえることもない。
でも
できれば私は死んでから相手のことを知るのではなくて、生きているうちに、お互いのことを知れる関係を作っていきたいと思った。
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