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Posted by ブクログ
家族葬を専門とする葬儀社「芥子実庵」を舞台に、「死」と向き合う人々の姿を描いた連作短編集です。
大切な人を見送る遺族、故人との間に消えないわだかまりを抱えた人、自分自身の人生に迷いを抱える人。最も「死」に近い場所である葬儀の現場だからこそ、それぞれが抱えてきた後悔や葛藤、本音が浮かび上がってきます。
本作を読んで強く感じたのは、「死」を描きながらも、その先にある「生」を見つめ続ける物語だということです。いつ訪れるかわからない別れがあるからこそ、「今」をどう生きるのか。自分に嘘をついてまで守ろうとしているものの先に何があるのか。登場人物たちの姿を通して、そんな問いを投げかけられました。
また、人は一人では抱えきれないものを背負って生きています。それでも誰かに頼り、誰かにつないでもらうことで、前へ進めることもある。本作にはそんな優しいまなざしが通底しています。
町田そのこさんの描く心理描写は相変わらず見事です。各章に登場する身勝手な人物には本気で腹が立ちますし、傷つきながらも立ち上がろうとする人々の姿には胸を打たれます。人間の弱さも醜さも優しさも余すことなく描き出す筆致に、何度も心を揺さぶられました。
読み終えた後、大切な人との関係や自分自身の生き方について、少し立ち止まって考えたくなる一冊です。
Posted by ブクログ
毎度毎度、町田その子さんには泣かされる。人の想いってのをこんな丁寧に書ける人はなかなかいないと思う。みんな、誰かを想ってて、だれかに思われてる存在なのだと思わせてくれる。
時に人は、大切な人ほど、自分の幸せの物差しを押し付けてしまいがちだ。大切と思うほど傷つけてしまう。本当はみんな自分で幸せになる力を持ってるし、自分を幸せにできるのは自分だけなんだと思う。
だから、大切な誰かに幸せになってもらいたかったら、何かしてあげるんじゃなくて、振り向いた時にそこにいてあげることなんだと思う。
大丈夫だよ。ここにいるよ。だからまた、前を向いて。って言ってあげられることなんだと。
息子にとってのそういう存在になりたいと思いながらまた、今日も自分のこうするべき。こうした方がいい。を押しつけてしまうダメな母親だ。私。苦笑
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