たぶん、恋しい

たぶん、恋しい

小説・文芸
1,870円 (税込)

9pt

合コンで出会った彼女は「猫ファースト」。付き合い始めて半年、やっと会わせてもらった愛猫は……(「エンパイアライン」)。濃い味と濃い感情が苦手なふたりが、それぞれ冷凍庫に隠しているもの(「わたしたちは平穏」)。名前の付けられない、でも誰もが共感できる感情の綻びに寄り添い、心を解放してくれる6つの物語。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • タイトル
    :
    たぶん、恋しい
  • タイトルID
    :
    2251857
  • 電子版発売日
    :
    2026年06月17日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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たぶん、恋しい のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    六の物語からなる短編集。

    六の中の『あなた』が気に入った。

    娘を出産するまでは夫の転勤に一緒について行った妻の妙子。娘を妊娠してからは、夫の哲郎は単身赴任することに。定年を四年後に控え夫は戻ってきた。
    裸眼の夫を見た瞬間、妙子は違和感に襲われた。両目の目じりと目頭。不自然に切れ込んで、薄ピンク色の粘膜が覗いていた。この人、前からこんな目してたっけ。
    夫への整形疑惑が浮上する。でも直接聞くことができない。

    「あなた整形した」と聞けば良いのだけれど、離れていた時間の長さがストレートに聞くことを躊躇させる。そんな妙子のもやもやした気持ちが、手に取るように伝わってくるところが読んでいて楽しかった。
    最後に書かれている妙子の気持ちを表した『ああわたし、この人にずっと会いたかったんだわ、とその時やっと思い出した。』この一文にたぶん、恋しい という気持ちが表れているように思った。

    六の物語どれも『たぶん、恋しい』というたぶん感が表現されていて、敬服しながら楽しく読みました。

    0
    2026年10月12日

    Posted by ブクログ

    全6話からなる短編集。
    第1話の「エンパイアライン」で一気に心を掴まれ、2話目以降も短編とは思えないほどの読み応えで、どの物語も実に素晴らしかった。
    特に好きだったのが「すげえ泣くじゃん」と「たぶんそんな感じ」。

    0
    2026年09月29日

    Posted by ブクログ

    一穂ミチさん、初めて読んだスモールワールズが衝撃的で好きすぎたけど、これはソレにも劣らないくらい。短編の名手だなあ。よくこんな設定考えられるなって思うし、その組み合わせもすごい。一番良かったのは、すげえ泣くじゃん。めっちゃ泣くやんとの違いの感覚は、関東の人にはわからんかも、と言いながら僕も関西ネガティヴじゃないけど。妻がスモールワールズの魔王の帰還の姉さんを思い出したと言ってたが、ベクトルは違うけどインパクトは同じくらいだった。こういうのがお母さんだったら、子どももこんなふうに育つだろうなって、感じた。こういうお姉さんの話を軸にしながら、彼女との関係を組み合わせてくるのが、本当天才。アマゴンのエピソードも、アドベンチャーワールドも、それぞれのキャラクターを描きながら、物語に色を添えていてすごい。

    0
    2026年09月24日

    Posted by ブクログ

    それぞれがそれぞれに大切なものや秘密があって、それがあるからこそ人っていとおしいんだなと思った。相変わらず、一穂さんの文章表現、綺麗で大好き!

    0
    2026年09月23日

    Posted by ブクログ

    一穂ミチらしい、というか…
    始めは怪談でも書き出したのか?と思ったがそうではないらしい
    タイトル『たぶん、恋しい』に全話当てはまっているのかと。
    6編の短編集、23〜25年小説新潮分をまとめた一冊

    エンパイアライン、という服の切り替え部分を褒める、独り言男性と恋人になる、ネコを飼ってる前提でマインドセットしている女性… 怖い話かと思うくらいこの世のものではない感じ、でもどこかに本当にいるのかな?こんな人

    月を経る、月経が終わりかけの48歳と36歳の年下彼氏、生理が爆破した。から始まる話、終わりかけの大量出血でベッドを汚してしまったり、プロポーズを素直に受け取れなかったり…更年期さしかかりの女性と年下男性の恋の話が可愛らしかった

    あなた、はリアル… 長年の単身赴任から戻った旦那との生活をバイト先で愚痴る私、母。娘の就職で家を出るタイミングで夫は戻り、目の違いを整形?と疑う、どこかコミカル

    すげえ泣くじゃん、もコミカル
    白浜のパンダが出てくると思ったら、失踪癖な甥っ子の母=姉が実は主人公の母⁈とか、設定が驚き!
    よくこんなストーリー思いつくな、と


    多分そんな感じ 祖母だと思ってた人が祖母の妹、大叔母(姪孫てっそん)と分かった瞬間から甘えられなくなったわたし。
    母は海外を飛び回る医師、その祖母が施設で指笛を吹いて迷惑かけていると。まさかのヤングケアラー?と思ったら人種差別的な話になったり、指笛で会話する少数民族の話になったり、と

    全体的に今回は社会性高め、色々入れ込んでる
    やはり1話ずつメッセージもある、それがいい


    「言いたくなければ言わなくてもいいんです。言わないことで伝わるものもあるでしょう。知らなかった悔しさは来歌さんのもの、言葉にしない痛みはそれを抱えた人たちのものです」
     

    0
    2026年09月14日

    Posted by ブクログ

    さすが。大変うまい作品集で、一気読み。ミステリーでもないSFでもない普通の小説としては、最高レベルなのでは。万人にオススメ。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    月を経る、たぶんそんな感じが特に好き。
    一穂先生の表現の仕方がやっぱり好き。言葉の選び方や、登場人物たちがまとっている独特の雰囲気がすごく好き
    橘さんは詩人だからか言葉の使い方が本当に素敵でした

    0
    2026年10月04日

    Posted by ブクログ

    何度も読み返すことで深みが増しそうな短編がいくつか。人間という生き物がいかに複雑か、改めて実感できる作品だった。印象的だったのは『エンパイアライン』。『すげえ泣くじゃん』良かったな。

    0
    2026年10月03日

    Posted by ブクログ

    名前をつけられない複雑な感情や、
    理解されにくい、かけがえのない存在を
    描いた6編の短編集

    エンパイアライン
    わたしたちは平穏
    月を経る
    あなた
    すげぇ泣くじゃん
    たぶんそんな感じ

    良かったのは《すげぇ泣くじゃん》と
    《たぶんそんな感じ》
    《すげぇ泣くじゃん》は、テンポのいい会話が
    心地良く、最後にはびっくりする展開も。
    少し切ないけど余韻が残る終わり方だった。
    《たぶんそんな感じ》は、何を訊かれても指笛で
    しか応えなくなってしまった、施設で暮らす
    認知症の進んだ大叔母の話。ラストの大叔母の
    口笛は‥きっと、たぶんそんな感じ。

    あまり受け付けなかったのは《エンパイアライン》
    合コンで出会った彼女は「猫ファースト」付き合い始めて半年、やっと会わせてもらった愛猫はなんとエア猫。彼女の世界観や不可解な存在に寄り添おうとする主人公の青年に共感する人が多いらしいが‥
    本人達が良ければそれでいいか‥

    どの話も、登場人物たちは複雑な感情を抱えた
    まま終わっている。表紙のイラストのような
    アンバランスな緊張感のある関係であっても、
    どこか「恋しい」という彼らの気持ちが、
    しみじみと伝わってきた。

    0
    2026年10月02日

    Posted by ブクログ

    全六篇が不在やコミュニケーションのすれ違いによる遠さを描いていて、だからこの短篇集のタイトルには愛しいではなく、恋しいという意味の中に相互間の距離を内包する言葉が、あやふやさ(“たぶん”)とともに置かれているのだと思います。不器用な人たちの物語を読んでかれらの心の揺れに大小の共振をする度に、そもそも器用な人間などいないのだということを教えられて私はとても安心する。読まれる側と読む側の絶対的な距離のなかで、かれらに対して芽生えるこの温かな感情もまた、たぶん、恋しさではないだろうか。

    0
    2026年09月30日

たぶん、恋しい の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • タイトル
    :
    たぶん、恋しい
  • タイトルID
    :
    2251857
  • 電子版発売日
    :
    2026年06月17日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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