白と黒のソナタ

白と黒のソナタ

小説・文芸
2,200円 (税込)

11pt

――先生は光でした。
私が求めていた光。

昭和初期、英国ロンドンで造られた、この世に二つとない至高のグランドピアノ。
それは華族の令嬢随子のピアノ教師に贈られるはずだったが……。
戦前、戦後、そして現在。物言わぬピアノが立ち会った栄華と悲恋。
百年の無念と切なる願いを、一台のピアノがつなぐ

ピアノ、それは黒く輝く怪物――
大正十二年、ロンドン。駐英大使平松伯爵の娘・随子は恋に落ちた。才能ある若きピアニスト、グスタフ・アッカーに。
平松伯爵は使用人の少年を現地の工房に弟子入りさせ、アッカーのために贅を尽くしたピアノを作らせるなど、芸術に理解のある人だった。しかしアッカーへの想いを秘めてピアノを弾く幸せな少女時代を送っていた随子には、残酷な運命が待ち受けていた。
現代、日本。世間の注目を一身に集める若手ピアニスト友澤伸多は、さらなる高みを目指して練習に没頭していた。ところがある日、仕上がったはずの曲が弾けなくなった。それはピアニスト生命を断ちかねない、危険な予兆だった。
つらい時、そのピアノは、ただそこにあった。
ひとすじの希望を手繰り寄せる感動のドラマ!

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    祥伝社
  • タイトル
    :
    白と黒のソナタ
  • タイトルID
    :
    20175497
  • 電子版発売日
    :
    2026年04月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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白と黒のソナタ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    めっちゃおもしろー!という感想ではなく、心の中にじんわりと灯った光の温かさにゆっくり包まれて幸せになる感じと言った方がいいかもしれないな。
    こんなに悲しくて、こんなに柔らかで強い光の瞬きを感じながら読む作品は、美しい物語というひと言では済まされない。

    絶望の淵にあるひとすじの希望となりうるニーマイヤーというピアノ。
    そのピアノが紡ぐ100年。

    随子さんの物語が最後なのも、伸多の物語が間に挟まってくるのも良い。

    これはなかなか言い表すことができない感動作だった。

    0
    2026年09月15日

    Posted by ブクログ

    ピアノに関わる人々を中心にした物語で、読んでいるうちに誰がどこにつながのかチョット振り返り読みをしましたが(記憶力の問題かも)終わってみれば納得という感じでした。

    紆余曲折を経ても目指す道を突き進んで行ける人は魅力的ですね

    0
    2026年08月22日

    Posted by ブクログ

    これはすごく良かったです。話に引き込まれました。

    全体的に悲しさが占めてると思う。「光」の主題の主人公ピアニストの友澤伸多、谷底の牢獄に登場する糸井須美、桜のお印の随子、3人は違う時代に生きている。3人とも満ち足りた生活をしているしているように思われてたけど…。伸多は病気になりピアニスト生命が危うくなり、須美、随子は"家"のために心が折れてしまい、悲劇が待っている。この2人の女性のパートを読んでいる時が本当につらかった。もっと自由に出来たらいいのに…。自分の想いを伝えることが出来たらいいのに…,時代のせいと言えば仕方がないと思うのだけど、2人を助けることは出来なかったんだろうか?それが悲しい。

    違う時代に生きている3人を繋ぐのが、"ニーマイヤーのピアノ"。このピアノが可哀想で、呪われたピアノと呼ばれている。ピアノに罪はないのに…。でも悲しい出来事があったけど、随子→須美→伸多と受け継がれ、やっと人々に音色を届けることができ、伸多も再生ができた。本当によかった。

    この物語、全体的に"ピアノ"なんだと思う。タイトルもそうなんだけど、話の進み具合もピアノソナタだと思う。第一楽章が「光」の主題で、ソナタ形式かな?提示部、展開部、再現部になっているな、随子の家で働いていた市原のパートはやっぱり第二楽章でしょう、随子と須美のパートは第三楽章かな?など想像しながら読んでました。目次を見返してみたら、やっぱりそうでした。

    0
    2026年08月11日

    Posted by ブクログ

    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
    この物語は古き時代が中心に進んでいきます。
    いろいろなものに縛られた時代は、今からは想像を絶する世界だったことでしょう。

    物語は壮大で、最後の最後に全てが繋がっていく様は、大きな感動を呼ぶものがありました。


    今の世の中、どんどん縛れることが減っていき、多くの若者は、義務教育と消費税の支払いぐらいしか、縛られるものはないのではないかと思います。

    何にも縛られることなく自由を謳歌した人たちが、やらなければいけないことに直面した時に、それをストレスと感じ、簡単に体調を崩したり、メンタル不調になっていく。

    それでもAIの普及により、平準的に「よしっ」とされる対応を導き出すことはできる。
    いや、ほんと、簡単で、楽な時代に入ってきました。

    これからの世界。
    ただ楽しいだけでいいのかと、強く考えさせられる作品でした。


    /_/ あらすじ _/_/_/_/_/
    今から過去に。

    一つのピアノ、一つの楽譜、いろいろな人たちが繋がりをもって、過去から今に繋がっていきます。

    大きな悲しみ、大きな感動、そんなものを与えてくれる壮大な作品。


    /_/ 主な登場人物 _/_/_/ 
    一章 2026年?

    友澤伸多 しんた、ピアニスト
    漆原莉那 バイオリン奏者、伸多彼女
    城島直輝 ピアニスト、伸多友人・ライバル

    栗林美佐枝 先生
    母   伸多母
    知可子 母の姉、最初にピアノを教わった人
    祐実  伸多姉

    児玉繁男  調律師、喜三郎唯一の弟子
    市原喜三郎 伝説の調律師


    二章 昭和48年

    市原喜三郎 64歳
    シモンズ ピアニスト、ヴィルトゥオーゾ
    児玉繁男  21歳


    さらに昔に
    喜三郎  14歳 伯爵に仕える
    平松伯爵
    平松随子 16歳、よりこ、伯爵次女
    アッカー 29歳、ピアニスト
    ウィリアムズ 喜三郎師匠、70歳超え
    ピーター 見習い


    三章
    糸井小夜 さよ
    糸井恒蔵 小夜父、林業
    糸井百江 小夜母
    糸井須美 すみ、姉
    糸井亀代治 きよはる、祖父

    博周   須美夫、ダメ男

    四章
    随子
    信義  随子父
    喜久子 随子友達



    /_/ 用語 _/_/_/ 

    ホロコースト
    ホロコーストとは、ナチスドイツ政権とその同盟国および協力者による、ヨーロッパのユダヤ人約600万人に対する国ぐるみの組織的な迫害および虐殺ことです。 ホロコーストは1933年から1945年の間にヨーロッパ全土で進展したプロセスです。

    ジストニア
    ジストニアは、筋肉が自分の意思とは関係なく収縮・硬直を起こし、体のねじれや異常な姿勢・運動が生じてしまう神経疾患です。脳の運動を司る神経回路(主に大脳基底核など)が誤作動を起こすことが原因とされています。



    0
    2026年07月07日

    Posted by ブクログ

    1台のピアノを軸に、壮大なドラマを観させてもらったよう。
    大正〜昭和初期と現代を行き来して展開する物語は、もはや誰が主人公かわからなくなるくらい。それぞれの人生が濃密に描かれている。
    ピアノを通して得られた喜び、絶望…その落差が激しくて、こちらの心も一緒に揺さぶられ続けた。
    「ピアノ、それは黒く輝く怪物」の言葉通り、天国と地獄を味わわせる怪物のよう。
    ピアノ好きとしては、ニーマイヤーの奏でる音を聴いてみたくてウズウズした。
    ピアノが好きな人もそうでない人もきっと、ピアノに魅せられた人々の生き方にグッと惹き込まれる物語だと思う。

    0
    2026年06月14日

    Posted by ブクログ

    一台のピアノ「ニーマイヤー」を繋ぐ感動の物語。

    若手ピアニスト友澤伸多は、世界の注目を一身に集めていた矢先、ジストニアを患いピアノが弾けなくなる。
    遡り、大正時代に平松伯爵の娘・随子は、才能ある若きピアニスト・グスタフ・アッカーにピアノを教えて貰っていた。
    アッカーの為に随子の父は、グランドピアノを造らせていたが…。

    ロンドンで造られた、この世に二つとない至高のグランドピアノは、誰が弾き継いでいったのか…

    (第三楽章 谷底の牢獄〜悲しく辛い不幸な話だった)
    (第四楽章 桜のお印〜随子の残酷な運命に心が痛い)

    血塗られた物言わぬピアノは、紆余曲折の末に左手のピアニストとして生まれ変わろうとする伸多の前に現れたのが、偶然でもなく必然であったように思われた。

    「ニーマイヤー」を造った伝説の調律師が繋ぎ、それを弾く者が繋がっていく…跡切れることなく続いたのは素晴らしいピアノだったからだろう。
    弾いたときの音に驚き、感動し、夢中になるものだったろうと察せられた。





    0
    2026年06月09日

    Posted by ブクログ

    一台のピアノ、ニーマイヤーという「呪われたピアノ」と云われるピアノを巡る物語。

    友澤伸多という新進気鋭の若手ピアニストはジストニアという病でピアノが弾けなくなります。

    時は遡り、大正時代アッカ―という日本人の華族である16歳のヨリコを愛するピアニストもまた右手を車に轢かれてピアノを弾けなくなります。

    二人のピアニストが弾いたニーマイヤーのピアノとは…。

    私は実は読み始めは何の話かわからなかったのですが、主人公はピアノだったようです。



    ーーーーーーー
    私もピアノは五歳の誕生日に買ってもらい20年は弾いていました。
    中学の時は物凄くよいピアノの先生に当たり、毎日下校してから四時間くらい弾いていましたが、先生に薦められた音高、音大受験は覚悟ができず、しませんでした。
    生涯をピアノに捧げるというのは非常に覚悟がないとできないと身をもって知っているので、ピアニストの苦悩は共感できるものでした。

    0
    2026年06月04日

    Posted by ブクログ

    初読み作家さん。
    世界観がいい。音楽にまつわる小説は今までにも読んだことはあるが、この小説も静謐さがあった。ピアノ曲の美しさを感じられた。
    音楽の基本は楽しむことから始まる。
    いろんな情報を入れずに音楽を楽しみたいと思った。

    0
    2026年10月04日

    Posted by ブクログ

    ピアノをめぐる物語。

    幸せなお話じゃなくて、過酷な運命の犠牲になってしまったふたりの女性が可哀想すぎて…。女性にはほんとに辛い時代だったのだろうなと思った。

    ジストニアを患ったピアニストが、再びピアノに向き合って、以前よりもより広く深い音楽の世界へ歩み始めたのが救いだった。

    0
    2026年10月04日

    Posted by ブクログ

    白と黒=>ピアノ
    大正時代にヨーロッパでピアノ制作を学んだ喜三郎。その喜三郎を育てた駐英大使伯爵家族。
    現代では若手ピアニスト。
    喜三郎も関わった幻のピアノ。本来そのピアノを弾くべきであったピアニスト、アッカーは事故で右手を無くしたため、そのピアノは日本に渡る。
    日本でもそのピアノに関わる家族の話に展開される。
    そして右手を無くしたアッカーのピアノ五重奏(ピアノは左手のみ)はジストニアとなって右手が使えなくなった若手ピアニストの手に。
    話は過去から現代に幾度か飛ぶのだけど、見事に収斂させている。
    まるでソナタのように。

    0
    2026年09月15日

白と黒のソナタ の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内ミステリー
  • 出版社
    :
    祥伝社
  • タイトル
    :
    白と黒のソナタ
  • タイトルID
    :
    20175497
  • 電子版発売日
    :
    2026年04月09日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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