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あらゆる「移動」の概念を再構築し、これからの社会のあり方までを変える「MaaS」について、 基礎知識から国内外の豊富な事例を交えて、わかりやすく解説します!
本書のテーマであるMaaSの中身については、このあと解説していますので、ここでは「言葉」にスポットを当てたいと思います。
MaaSがモビリティ・アズ・ア・サービスの略であることは知っている方もいるでしょう。直訳すればサービスとしてのモビリティとなります。やや漠然とした表現で、それが誤解につながるのかもしれません。
ただこのような言葉の使い方は、ほかにも数多くあります。例えばディープラーニングは、直訳すれば深く学習することになりますが、現在はもっぱらAI分野の専門用語になっています。
最近は講演などで、MaaSはオーケストラのようなものと紹介することがあります。オーケストラはバイオリンやクラリネットなど、個性的な音を出す多彩な楽器が演奏者とともに集まります。もちろん単体でも音楽を奏でられます。しかし作曲家によって異なる音がひとつの旋律に編み込まれ、指揮者のタクトに従ってひとつの楽曲を演奏することで、まったく違う音が生み出され、私たちを感動させてくれます。
しかもオーケストラは、素晴らしい音楽を聴衆に届けるという点では一種のサービスであり、多彩な楽器を統合することで新たな感動を生み出しているという点で、MaaSに通じると思っています。
これまでのモビリティシーンでは、鉄道とバスの優劣を議論するような場面が多かったと記憶しています。それはバイオリンとクラリネットの優劣を決めるようなものです。オーケストラはそれぞれの楽器が得意分野を活かして共演していくことで実現します。MaaSはそれに近い考えをモビリティに取り入れたものでもあるのです。
本書では図版を多用し、細分化は避け、実例を多く出すなどして、わかりやすい表現を心がけたつもりです。ひとりでも多くの方がMaaSに興味を持ち、展開のために役立てていただければ幸いです。
(はじめにより)
Posted by ブクログ 2022年11月26日
60分でわかる、を読んでから読んだので違いが分かりやすかった。
こちらでは、より背景や事例の説明が丁寧で、それでいて強調や図、写真などでわかりやすく説明しているのでよかった。
フィンランドでなぜMaaSが生まれたのか、それが日本だと難しくなっている要因は何か、などもクリアできるわかりやすかった。
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Posted by ブクログ 2023年03月08日
MaaSの起源、世界および日本のMaaS進捗を俯瞰的に知ることができる本。MaaSビジネス当事者でなく、コンサルタントのような立場からの客観的な評論の体裁。日本においては、日本ならではのきめ細かく、移動以外の付加価値の高いMaaSで、高齢化や都心部の混雑、地方の過疎化といった社会課題の解決が図られて...続きを読む
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