人間回復の経済学

人間回復の経済学

ビジネス・実用
770円 (税込)

3pt

3.6

好況時は過重労働、不況時はリストラ。私たちはまるで経済のために生きているかのようだ。これは本来の姿なのか? また、現在の閉塞状況は打開できるのか? いまこそ人間に従属する経済システムをつくるべき絶好の機会であり、閉塞打破のカギにもなる。人間社会、政治、経済の3者のあるべき形を提案する、斬新な経済社会論。

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人間回復の経済学 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    経済学者なのに、牧師さんのような神野先生の講演会、忘れられません^^
    内容も、タイトルからすると難しそうに感じますが、
    中身は私たちの生活に密着していて、とても読みやすいです。
    これからの社会を担う人材育成をしている親として、読んでおきたい1冊。

    そういう意味で、「育児書」♪

    0
    2010年09月02日

    Posted by ブクログ

    ケインズ型福祉国家の行き詰まりを指摘して、シュムペーター型「ワークフェア」国家を提唱。スウェーデンとは人口規模も全く違うこの国で、「知識集約型産業」立国はどれだけ現実的になるか。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    雑感
     この前読み終わった。


    ○人間回復の経済学  神野直彦著   岩波新書




     以下雑感。


     単なるブームという可能性はあるのだろうか。(あるのか無いのかを管理人は知らないわけだが)

    80年代だったろうか、日本型経営が非常に賞賛されて「輸出する価値がある」などと言われていた時期があったと聞いたことがある。

    同じような感じで今は「スウェーデンに学べ」ということになっているだけということはありえないのか。


     
     とはいえ、倫理面からのアプローチは好きだ。ユートピアだ、という指摘も聞こえてきそうな気もするが(つまり現実性が無い)、

    いや、しかし倫理面からの接近はどんな経済理論よりも勝るものがあると思うのが。

    根底に必ず倫理的なものが無いとだめだと思うわけです。(当たり前だったか・・・。)

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    経済は本来、人を幸せにするための仕組みであるはずだ。だが数字や効率ばかりが重んじられ人間は歯車のように扱われてきた。競争より共生を、成長よりつながりを――。市場の論理に偏れば社会は冷え人の心は貧しくなる。互いを支え合う経済こそが真の豊かさを生む。利潤の追求から人間の尊厳へ、経済の針路を今こそ問い直したい。失われた温もりを取り戻す道を歩もう。

    0
    2025年10月04日

    Posted by ブクログ

    日本社会事業大学現学長である著者がバブル崩壊前後の日本経済施策をバッサリと切り捨てる。20年近く前の論旨が今の状況にも当て嵌まってしまっていることを実感せずにはいられない。
    「財政民主主義といわれるように、財政は民主主義にもとづいて運営されなければならない。「主」とは支配する者を意味する。民主主義とは民つまり統治される者が、主つまり支配する者になることを意味する。」
    「知識社会における生産性の向上には、二つの要素が重要になることがわかる。ひとつは、個人的な知的能力である。もうひとつは、知識を自由に与えあう人間のきずなである。前者の個人的能力と、後者の人間のきずなをあわせて「知識資本」と呼ぶと、知識社会では知識資本の蓄積が生産を決定することになる。」
    「自由時間とは本来、人間が人間としての幸福を味わう時間である。人間とふれあい、愛しあい、学びあい、ともに遊ぶ、それによって人間の文化的豊かさを体験しつつ、人間としての力を発揮して人間の文化を創造する時間である。」

    0
    2020年04月28日

    Posted by ブクログ

    小泉政権時代のきわめて強権的な構造改革が行われていた時期に、その改革に異を唱え、衰退していくばかりの日本が進むべき方向を示した本。

    著者によれば、サッチャリズムに始まる新自由主義は、19世紀に起こった構造改革の根底に流れていた自由主義思想とは、似て非なるものであったという。
    古典派経済学に基づく自由主義思想は、それまでの中央集権・私的国家からの脱却であり、言うなれば国家の民主化を進め、市場を開放することにその本質があった。ところが新自由主義思想は、第2次大戦後、そろって福祉国家を目指した大国が経済的に行き詰ったところで打ち出した、市場の創成を目的とした思想であった。結果、所得の低い者ほど租税負担率が高くなる構造を生み、人頭税を導入したところでサッチャーは指導者の立場を追われる。こうした不幸な過ちを、米国、日本は先例に忠実に再現しようとしているのである。

    著者の主張に目を向けると、人間を「経済人」としてとらえる古典派経済学、旧来の「遠い政府」による所得再分配を行うケインズ的福祉国家を見直すべきであるとする。人間は「知恵のある人」であり、人間的な生活のために経済活動を行うべきであって、所得の再配分は自治体の責任において行う(なお足りない分については中央政府がその責を負う)という社会の構造を目指すべきとしている。

    モデルとしてスウェーデンでの教育制度、福祉制度等に触れられており、かの国の社会を、国民の知識の向上を国を挙げて行う社会という意味で「知識社会」と名付け、これこそ目指すべき社会であると説く。

    ただし、国土面積こそ広くはあるが人口も経済規模もまったくことなり、また国の成り立ちや意識(特に国防に対する)が大きくことなっている日本において、類似の改革ができるかと考えるとやはり疑問符が付く。とにかく現在の日本は、地方が疲弊している。福祉を「参加型」のものにすると言って地方自治体の責任の下で大規模な福祉政策を進めることはかなり難しくなってしまったのが現実だろう。市場原理の闇は根が深く、すでに日本経済の深部まで侵されてしまった。私自身、地方の出身だが、地元に帰るたびにさびしくなる街並みには毎度驚きと悲しみを覚える。しかし、その地域に住む人は、すでに新しい経済構造に順応しているのだ。この現実はどう打開できるのであろうか。老人や障害を持つ人は郊外の大型ショッピングモールに一人で買い物に行くことが困難なのである。

    どうしても大学者の崇高な理論を語られている感がぬぐえないまま、読み終わってしまった。本書の締めくくりは非常に甘美な結論となっているのだが、途中の説明も概念的な部分が多く、門外漢である私にはやや難しく感じられたことが、さらに著者との距離を感じることにつながったようにも思える。

    0
    2011年02月23日

    Posted by ブクログ

    日本の歴史を省みない政策により日本の危うさが語られている。
    印象が強かったのは対照的に取り上げられた知識社会を実現するスウェーデンについて。
    例えばカルマー工場は流れ作業ではなくチームで一つのものを作り上げる。これにより「何を」作っているのかを意識でき担うことができる。これは本著の中で語られたマズローの欲求の目的を持つことをうまく充足させた考え方であるといえる。
    また、学習サークルも魅力的だ。参加者の意思によって幅広い学習プログラムを受けることができる。参加は有料だが5人以上など一定の条件をクリアすれば補助金も受けられる。
    日本に対して厳しい目を向けていると思いきや結びには励ましの言葉を綴っている。確かに悲観的な見方ばかりでは社会の成長は滞おる。しかし2002年にかかれたこの本の日本への指摘は現在でも当てはまりむしろ悪化の一途を辿っている気がしてならない。不安を覚えつつも自分たちが何ができるかについて考えさせられた。

    0
    2011年01月19日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    好況時は過重労働、不況時はリストラ。
    私たちはまるで経済に従属して生きているかのようだ。
    これは本来の姿なのか?
    現在の閉塞状況は「構造改革」で打開できるのか?
    いまこそ人間に従属する経済システムをつくる絶好の機会であり、それが閉塞打破のカギにもなる。
    社会、政治、経済の三者のあるべき形を提案する、斬新な経済社会論。

    [ 目次 ]
    1 経済のための人間か、人間のための経済か
    2 「失われた一〇年」の悲劇
    3 行きづまったケインズ的福祉国家
    4 エポックから脱出できるのか
    5 ワークフェア国家へ
    6 経済の論理から人間の論理へ
    7 人間のための未来をつくる

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

    0
    2011年04月24日

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