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Posted by ブクログ
「人間晩年図巻」の5冊目である。2011年3月11日までとなっているが、その日は東北大震災の日だ。本書に関川夏央は「あとがき」を書いているが、「人間晩年図巻」は、この5冊目で終わりであり、これ以上、書きつなぐつもりはないようである。
本書の意図を、関川夏央は下記のように説明している。
【引用】
現代史を、直接にではなく表現する手立てはないかと思案し、時代の刻印を受け、また時代そのものをつくった有名人・無名人、その全盛期と晩年の記述で実践してみた。
【引用終わり】
「人間晩年図巻」は、その年に亡くなった方たちの晩年、あるいは、人生全体を関川夏央が語るという形式をとっている。私は、5冊のシリーズをどれも面白く読んだが、なぜ、亡くなった人を年ごとにまとめた本が面白いのかを説明するのが難しく感じていた。しかし、上記の関川夏央の説明を読んで、そうか、このシリーズは、亡くなった人たちを通じて、現代史を書くという関川夏央の試みが面白かったのだ、と気がついた。亡くなった人たちを描写しているのであるが、それが、その人が生きた時代の描写にもなっているのである。
Posted by ブクログ
「人間晩年図巻」の第五巻そして今のところ最終巻。2008年から2011年までの28人の晩年を記す。シベリア帰りの高杉一郎、本に憑かれた草森伸一、「月光仮面」の川内康範、漫画家の広井てつお、世界を驚かせた「ジュンコ」こと田部井淳子、俳優の峰岸徹、ニュースキャスター筑紫哲也、バブルの娘・飯島愛、「プカプカ」の彼女・安田南、体操の遠藤幸雄が養護施設育ちなのに驚いた、ロック歌手の忌野清志郎、迷惑千万の藤沢秀行、投身自殺した蘆武玄、プロレスラー三沢光晴、孤独死した大原麗子、嫌われた山城新伍、私が愛聴する浅川マキ、サリンジャー、反骨の北林谷栄、妄想と計画の梅棹忠夫、娘に祖国を語ったつかこうへい、石井好子、梨元勝、池辺良、佐野洋子、与那嶺要、コント55号の坂上二郎、津波で亡くなった昆由香。
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