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江戸小伝馬町の牢獄に勤める青年医師・立花登。居候先の叔父の家で口うるさい叔母と驕慢な娘にこき使われている登は、島送りの船を待つ囚人からの頼みに耳を貸したことから、思わぬ危機に陥った――。起倒流柔術の妙技とあざやかな推理で、獄舎に持ちこまれるさまざまな事件を解く。著者の代表的時代連作集。
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「立花登青春手控え3」
2018年11月~ NHK BSプレミアム 出演:溝端淳平、平祐奈、宮崎美子
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1~4件目 / 4件
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Posted by ブクログ
冴え渡る職人技、設定の妙が光る時代小説の連作集。 獄医で柔術の達人かつ肩身の狭い居候という設定が何より。娯楽時代小説として屈指の出来だろう。 剣術に関しても藤沢周平は稀代の作家であるが、下手に人を斬る剣の話でなく柔術を主人公の得意技にしたところが何より本書の秀でたところだろう。 4巻中の第1巻、まだ...続きを読むまだ今後の展開が楽しみ。
牢獄に務める医師という設定も奇抜ですが、医師にして起倒流柔術使いで、牢に送り込まれてくる罪人が関わる未解決事件に首を突っ込んだりと、職務逸脱ぶりも江戸時代だからありそうな感じでなかなかにおもしろい。下宿先の叔父のやんちゃな娘との関係も気になりつつ、エンターテイメントに徹した第2集に続く。
主人公の立花登は、江戸小伝馬町の牢獄に勤める青年医師。 柔術の達人でもある。 居候先の叔父夫婦の一人娘おちえは、現代風のバカ娘。 主人公とおちえの今後の展開に目が離せない。
牢医として獄に繋がれたものの生き様をみたり、一青年として将来をふと考えたり…その時代に、立花登、その人が本当にいたかのような描写にひきこまれる。
昔、ドラマもやっていたそうなので見てみたいな。 今回の主人公は医学を志す者であり、柔の達人でもある。 江戸の医療、どんなものだったのだろう。 そして牢獄という特殊な環境を舞台にしながらも、人情や駆け引きなど、盛り沢山で面白い。 どの話も一話完結だけれど、次へ次へと読み進んでしまいました。
「獄医立花登手控えシリーズ」全四巻の最初の作品です。 医者になる夢を叶えるべく江戸に出た主人公の立花登を迎えたのは、はやらない町医者の叔父と、口うるさい叔母、驕慢な娘ちえ。叔父宅の居候として代診や小伝馬町の牢医者の仕事にこき使われる登は、一方で起倒流柔術・鴨井道場の高弟でもある。 小伝馬町の牢を起点...続きを読むにした様々な事件を解決する捕物要素に加え、柔道の名手としてのアクション要素、全体としては青年医師・登の成長物語であり、また従姉妹のちえとの恋愛模様も有り、色んな要素を含むエンタメ系連作短編です。 これらは『小説現代』に1979年1月号から1983年2月号まで連載され、連載中の1982年からはNHKにより中井貴一主演で全23話のテレビドラマ化されました。そもそも最初からTVドラマ化を視野に入れながら書かれた作品なのかもしれません。 どうしても山本周五郎の『赤ひげ診療譚』を並べてしまいます。どちらも江戸の町医者を描いた連作短編で、主人公が立花登で舞台が小伝馬町牢屋敷の本作と保本登が主人公で小石川養生所を舞台にした『赤ひげ診療譚』。どちらもサスペンス仕立ての連作短編という事も有り、何度かドラマ化されているのも共通点です。 しかし、時に人間の本質に迫るような『赤ひげ診療譚』と比べ、本作は(やや苦みは多いものの)ずっと娯楽色の濃い作品です。1980年前半は藤沢周平にエンタメに走った数年間でした。
この医者無敵か!?と思うくらい、柔術が強い… やり切れない、なんでこの人がこんな目に…みたいな話が多いけれど、登場人物たちが魅力的で、軽快に読める。
立花登は、一介の獄医(アルバイト)でありながら、手練の柔術を活かし、素人には決して踏み入れないような危ない話に、どんどん絡んでいく。ちょっと不思議な設定。
主人公立花登が柔術の達人であり 獄医と言うのが中々面白い。 藤沢周平の人情や切なさがありつつ も主人公、立花登のこれからの成長 が楽しみ。
5月からNHK BSで溝端淳平主演でドラマ化されるものの原作シリーズの1作目。82年にも中井貴一主演でやはりNHKでドラマ化されたが、それは知らない。まあさすがに藤沢周平。しっかりと読ませてくれます。溝端君似合ってそう。柔道もするのだろうか?
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