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2017年、太陽系外から突如飛来した謎の天体「オウムアムア」。常識外れの形状と謎の加速。科学的検討を重ねた末に出た結論は、正体は「異星人の宇宙船」と考えるしかない、というものだった! ハーバードの天体物理学者による大胆かつ心躍る宇宙ロマンの書。
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Posted by ブクログ
視点を逆転した意表をつくタイトル。著者はハーバード大学で研究所長や各種の委員長をつとめており、科学的データに基づく推論を展開し、眉唾物ではないノンフィクションとして纏めている。 2017年10月に太陽系外から飛来し、その奇妙な振る舞いからオウムアムア(ハワイ語で斥候)と命名された天体?(飛行体?)の...続きを読む謎に迫っている。8時間周期で自転し長短比が10倍という前例なき天体?であり、太陽からの重力で取り得る軌道から外れ、彗星に見られるような噴出物もなく、謎の加速をして飛び去った。その異様な軌道データからは天体か飛行体(知的生命が関わる)を判別できず、近くに寄って観測する手段もない中、太陽系外へと逃してしまう。'オッカムの剃刀'という有名な言葉があるが、その意味するところは、複雑に仮説をたてることなく、根拠なき仮説を棄却して説明を単純化することに意義がある。この方針に従うとあり得ない仮説を除いていった先には、オウムアウアは彗星や小惑星などの自然にできた天体では説明できずに、知的生命が作った物体ないしは痕跡である可能性があるらしい。宇宙誕生から138億年が経過した空間と時間の中で、知的生命が存続できている天体と空間軸かつ時間軸で重なるには、あまりにも宇宙は離散的であり過ぎる。オウムアウアを見逃した経験から、人類は学ぶべき教訓があると思う。
2017年9月に突如現れて太陽を周回し加速して飛び去った謎の物体をハワイの言葉で「オウムアムア」と名付けられた。著者はハーバード大学の天文学課長でこの本に書かれている事実は紛れもないもの。そこから導き出した可能性が、恒星間航行物体ではないか、というものだ。人類ではない未知の太陽系外の知的生物が作った...続きを読む何らかの飛行体。 もしかしたらそれは宇宙のブイのようなもので、太陽系がたまたまそのブイに接近してしまったという可能性も。 これが慧星や小惑星だとしたら物理的に軌道が説明できない不思議な動きをしている。さらに表面は輝いており、8時間で自転する円盤形だと推察される。 本書ではこの仮説から、宇宙に知的な生命体がいる可能性について言及し、さらにその生命体とコンタクトを想定して人類が準備しておくべきことにまで触れている。 著者のロジックを科学的に否定することのできる学者が(本書を読む限り)いそうないが、気持ちとして否定するのは簡単だ。だが本書ではガリレオが地動説を唱えた時代に触れて、「あり得ない」と思い込むことの危険性まで展開している。 自分は科学者ではないのでコメントできないが、信じる信じないという次元の話ではなく、宇宙へのロマンをこの夏に想像する素晴らしい時間を提供していただいたという感謝を感じた。
オウムアムアが人工物とする推定の妥当性をどう捉えるかで著者に対する印象が変わると思う オウムアムアがどこから来てどこへ向かったかの説明はなくがっかり 現在の科学の問題点が繰り返し語られるが、アメリカの科学研究/教育は優れた点が多そう
著者はハーバード大学教授で、天文関連の団体の委員長を兼任する。異星文明の証拠を探索するプロジェクトのリーダーでもある。 タイトルに惹かれて読んでみた。 恒星間天体オウムアムアが話題になったことがあり、その科学的な分析の本と思ったが、内容はオウムアムアをめぐる論争の考察、著者の半自伝的な話、自己の見解...続きを読むを記述したもので、正直あまり面白くなかった。 オウムアムアがただの岩石なのか、何か意図を持って送られた物質や物体なのかが話の焦点。 著者は後者の方と考えているが、科学者の多くは単なる岩石説を支持している。 これがただの岩石であれば、理論上の軌道から大きく外れてしまったことが不可解であり、著者は何らかの未知の力が働いていると考えている。 将来の科学の発展を考えると、従来の考えに固執せず他の説も検討すべきであるという。 この本は翻訳が少々難しく、著者が回りくどい言い方をするため、内容を理解するのが難しかった。 著者の愚痴っぽい感じもした。 とりあえず最後まで読んでみたけれど、よくわからないもやもやした印象だけが残った。
2017年に観測史上初めて太陽系外から飛来した天体としてその通過が観測されたオウムアムア(ハワイ語で「斥候」の意)。通過したわずか11日間という期間で観測されたその特異な特徴(①形状が既知の天体と比べて異様に縦長か扁平であること、②太陽接近時に太陽の重力だけでは説明できない加速を見せたこと)から、太...続きを読む陽系外の知的生命による人工建造物である可能性を、ハーバード大学天文学部長である著者が自説として展開している書。解説にあるとおり現在の天文学会の間では主流ではない説にしろ、そのように考えても矛盾しない観測事実が示されていることから想像が膨らまされ、中盤は繰り返しも多く冗長であるものの、まるで野尻抱介著の小説「沈黙のフライバイ」を思わせるような一冊。
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