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Posted by ブクログ 2024年04月07日
ことタイトルを思いついただけで勝ちでしょう。
本書の骨子は「経済人」偏重の市場経済に女性の存在が無視されているという、社会のあり方に異議を申し立てる。フェミニストは上野千鶴子のようなもっと狭義のジェンダーの違いから受ける不利益にフォーカスするものであるという先入観があったので、経済との関連で論じる...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月20日
経済学は「愛の節約」を研究する学問になった。社会は利己心で成り立っている。アダム・スミスの見えざる手から経済人は生まれた。愛は私的な領域へと追いやられた。社会に漏れださないように、しっかり管理しなくてはならない。そうしないと、愛が枯渇してしまうから。
経済学は愛を節約しようとした。愛は社会から隔離さ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月05日
タイトルが秀逸です。アダム・スミスの食事を誰が作っていたのか、誰も真剣に考えたことがありません。実はアダム・スミスは生涯独身だったので、彼の食事は実の母親が作っていたそうです。
結局、スミスの経済学では女性は完全に無視されています。合理的な経済人とは完全に男のことが想定されています。家事や育児を担...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月22日
産休育休時短勤務を通して感じた社会の理不尽について、気持ちよく言語化されていました。
あのとき感じた無力さや、怒りを思い出すと共に、自分たちが少しずつ変われば、次の世代の人々はあんな目に合わずに済むかも知れない、といつ希望も感じられました。
就活に勤しむ学生の皆さんや、出世・昇給に目が眩んでしまう...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月08日
「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」kawade.co.jp/sp/isbn/978430…
さすが河出だぜ。経済学からこぼれおちる労働資本と具体的な生産性の話。よくある家事の経済価値の話やフェミ論じゃないところがいい。経済の成り立ち自体を疑う姿勢はとても好きだな。なおタイトルから妻を想像した...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月21日
この社会の歪みを的確に、そして執拗に問い詰める一冊。「アダム・スミスの夕食作ったのは誰か?」という出発点のユニークさがあまりにも秀逸で、この時点でまんまと著者の掌の上に乗ってしまった。
確かに同じテーマについて繰り返し記述される部分はあり読む人によってはくどいと感じることもあろうが、むしろそのくどさ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月26日
素晴らしい本
フェミニズム関係の本で探して読んだが、経済学の本だった。
現在の格差社会、競争社会がなぜそうなのか。
現状分析の新たな視点と考え方の必要性を順を追って分かりやすく解説している。
人間にとって何が大切か、社会はそのためにどんな風に進めて行くか、経済と共存する社会の為に何を考え行くべきか提...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月24日
アダム・スミスの夕食を作ったのは彼の母親だった。母はアダムの行くところにはどこでも付き添い、生活を支えていたという。しかし、アダム・スミスの思想からは経済を支える「母」あるいは「ケア」の視点はすっかり抜け落ちているように見える。それはなぜか?それは問題ではないのだろうか?この本はそのような問題意識を...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月28日
経済学を、そもそもの根本から捉え直す試み。フェミニズムが問題なのではなく、問題とすること自体が問題なのだ。このテンポの良い語り口、経済学の歩みの俯瞰と現状への警鐘が分かりやすく述べられ、なるほどと腑に落ちた。
「世界を所有するかわりに、世界に居場所を見つけることができる」筆者のいうそんな社会を実現で...続きを読む
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