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Posted by ブクログ
この本を初めて読んだのは中学3年生の頃でした。当時は主人公の巣籠カナと同じ学年だと思いながら、カナが言っていることや思っていることに共感したり、そういう考え方もわかる、といった雑駁な印象を抱いていました。
けれど世間知らずな私は、カナが見ている繁華街や東京の景色がイメージできず、漠然とした読み味だったのを覚えています。
大人になってから久しぶりに読み直してみましたが、むしろ大人になってからのほうがグサグサに刺さる小説だったことを思い知らされました。
かつて中学3年生だった私がどんなことに毎日悩み、苛々したり、将来に迷って苦しんでいたか、私はすっかり忘れてしまっていました。
白雪が渡してくれたドールと「いまの巣籠カナを大事にしてよね」というセリフは、まるでそれを初めて読んだ私より、その先の未来にいる私に向けて言っているかのような気がして、とても印象に残りました。
当時の自分を忘れないように、この本を大事にしたいと思います。
Posted by ブクログ
《大人》からの逃避行。それは自分が大人になってしまうことから逃げることでもある。渡される進路希望調査票、未来を選ばない「ぼく」。不思議な少女と二人、行く宛のない旅をする。
ぐるぐる目が回るような展開、どこまでがブラックアウトでどこまでが現実なのか……曖昧だけど確かな少女の手触りが残る読後。駆け抜けるような物語に着彩する描写が何よりも少女のキラキラポップチューン。最高だ。
ラノベというかノベルゲーム的文体で最後にエンディングが分岐するという構造にもびっくりした。元々は単一エンドだということだけど、この結末が複数存在して、それがそれぞれ独立したものではなく互いに重なり合ったものになっている(!)というところにノベルゲームを超えた何かを感じた。
複数のエンドが存在するノベルゲームにしばしば言及される問題として、「結局トゥルーエンドが唯一の真エンドで、他のエンドはキャラクターの描写や情報の補完に充てられる副エンドでしかない」といったものがあるが、『推定少女』はどれが真エンドか選び取れない気がする。僕たちはしかし選び取らなければいけないのか、可能性を?
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小説・文芸
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