Option B
逆境、レジリエンス、そして喜び
著:シェリル・サンドバーグ
著:アダム・グラント
訳:櫻井 祐子
出版社:日本経済新聞出版社
本書は、夫を、突然失った、妻の精神的な回復の物語である
時が人を変えてくれるのを待つこともいいが、こうした人の温かさに触れて再び日常にもどることができることを本書は語ってくれる
OptionBとはかわった言葉である
OptionA 最善の選択肢 現在の幸福の生活
OptionB 次善の選択肢 悲しみから抜け出すための方法 と理解した
最愛の人との別れ、離婚、離職などの不幸からどう立ち直るか、が本書のテーマです
レジリエンス:当初は、筆者は、悲しみに耐える力と理解していた
だが、本書の説く、レジリエンスとは、逆境が襲いかかってきたときにどれだけ力強くすばやく立ち直れるかを決める力であり、自分で鍛えることができるものだと主張する
これまで歩んできた幸せの人生に、突然不幸が飛び込んできたとき、レジリエンスの力をもって、再び幸せな人生にもどれるようにするものが、OptionBである
気になったのは、以下です。
・苦難からの立ち直りを妨げる3つのP
①自責化
②普遍化
③永続化
・職場では、支えられている、理解されていると感じられることが、かねがね大切なことである
・包括的な従業員の支援制度、長期的な投資が、忠誠心と生産性の向上という形で報われる
・嘆く哀しむこと、お互いが結びつくこと、どちらもが、人類が進化の過程で獲得した習性なのである
・喪失感はどんな人にも降りかかる。大切なのは、こうしたことが起こるかどうかを考えることではなく、喪失は必ず起こり、だれもが向き合わなければならないことを知ることである
・人は、名前をだれも呼ばれなくなるとき、二度目の死を迎える
・あの不幸な経験を本当の意味で理解できたのは、同じ経験をした人たちだけであった
・他人の痛みを理解することは、いや、想像することさえ難しい
・ゴールデンルール:自分が扱ってほしいように他人を扱いなさい
でも誰かが苦しんでいるときは、次のプラチナルールに従うことのほうがいい
プラチナルール:他人が扱ってほしいように他人を扱いなさい
・嘆きの序列 悲劇の中心人物の名前を書いて、丸で囲む。そのまわりに悲劇から2番目に大きな影響を受けている人の名前を書く、そうして繰り返していき、同心円が完成する。これを、リングセオリーとよぶ
リングセオリの内側から外側にかけて、並んでいる順番を、嘆きの序列という
・自己を思いやりながら、深い反省の気持ちを持つことは珍しくない
・自己の人格ではなく、言動を責めるように心がけると、恥、ではなく、罪、の意識をもてるようになる
・書くことは、自己へ思いやりを身に着けるための強力なツールになる
・感情を言葉で表現することは、逆境を自分の中で処理し、克服するのに役立つ
・ネガティブな感情に、ラベルをつける。すると、対処しやすくなる。ラベルは具体的であればあるほどいい
・幸福と成功をつかむには、自信がかかせない
・キルケゴール:人生は後ろ向きにしか理解できないが、前向きにしか生きられない
・逆境をバネに成長する~トラウマ後の成長
①人間としての強さを自覚する
②感情を深める
③他者との関係を深める
④人生により多くの意味を見出す
⑤あらたな可能性を見出す
・悲劇は現在を奪い取るだけではない、未来への希望さえ奪うことがある
・しあわせのとびらがひとつ閉まると、別のとびらが開く
でも、閉じたとびらをいつまでも未練がましくみていると、自分に開かれた別のとびらに気が付かないことも多い
・セネカ:新しい始まりは、すべてほかの始まりの終わりから生まれる
・幸せにおいては、大きさではなく、頻度のほうが大切である
・壁や行きどまりのように見えるものごとを乗り越える方法を探すうちに人は強くなる
・4つの信念の核
①自分の人生は自分である程度コントロールできる
②失敗から学ぶことができる
③自分はひとりの人間として大切な存在である
④自分のために役立て、他人と分かちあうことができる強みが自分にはある
・簡単な解決策なんてない、いろいろやったことがうまくかみ合った結果だ
・よい思い出について、また、つらい思い出についても、包み隠さず話すことが立ち直るのに役に立つ
・レリジエンスのカギとなるのは希望である
・集団のレリジエンス、つらい状況に対処し、状況の改善をめざすことにより、社会変革を促す
・後悔とは、やったことではなく、やらなかったことに対して感じるものである
・失敗の履歴書をつくる:それは苦手がことが列挙されているリストである
・盲点とは、自分は気が付いていないが、他人には見えている自分の弱みである
・フィードバックは自分への攻撃だと思わなければ、受け入れやすくなる
・企業が破綻するとき、その理由はだれもが知っているが、だれも口に出せない
だれかが、まずい決断をしても、それが上司であればなおさら、なかなか進言できないものである
・YGT: You've Got This : あなたならできる
・愛情のレリジエンスとは、
自分の内なる力を見つけ、それを人と分かちあうことである
人生の浮き沈みに耐える愛情の育み方を探すことである
人生が思い通りにならないときに自分なりの愛し方を見つけることである
無情にも愛が奪われた時、希望を見つけ、愛と笑いを取り戻すことである
愛する人が亡くなったあと、なおも愛し続ける方法を見つけることである
目次
1 もう一度息をつく
2 部屋の中のゾウを追い出す
3 友情のプラチナルール
4 自分への思いやりと自信--自分と向き合う
5 逆境をバネに成長する--未来の自分が私をつかんでくれる
6 喜びをとり戻す
7 "レジリエント"な子どもを育てる
8 一緒に強くなる
9 仕事での失敗と学び
10 もう一度、愛し笑う
ともにレジリエンスを育もう
ISBN:9784532321598
出版社:日本経済新聞出版社
判型:4-6
ページ数:296ページ
定価:1600円(本体)
発売日:2017年07月19日 1刷