配信予定・最新刊

作品一覧

  • 歩け、歩け
    3.0
    1巻440円 (税込)
    娘が着メロに入れてくれた昔の唱歌「歩くうた」が、老父との思い出を甦らせた。ふとしたことで知った、子供時代の父の身に起きた事件とは?(表題作)子供はいらないと言い続けてきた夫が、突然「子供を作ろう」と言い出した。妻の脳裏を、15年前に起きたある殺人事件が過(よぎ)る――(「十五年目の子」)。読後、深く心に残る人生の機微(きび)。
  • 一人二役時代
    -
    1巻440円 (税込)
    現代社会に暮らす人々の中にある「自分以外の何者かになりたい」という願望を基調にストーリーは展開する。愛人と主婦、警官と情報屋、実の子なのに母親の連れ子を演じる子どもなど、多彩な「二役」が登場し、読者を混乱に陥(おとしい)れながら意外な結末へ。スピーディな展開の中に、現代人の心理が垣間見える。短編の名手の筆が冴える8編。
  • 不可解な使者
    -
    1巻440円 (税込)
    「安土(あづち)、約束は守ってくれよ」旧友が瀕死のベッドで繰り返したうわ言――主人公の脳裏に甦った二人だけの秘密とは?(表題作)。「どちらかの夫が死んだら、夫を貸し合おう」。二組の夫婦が交わした約束が引き起こした殺人事件(「欠員発生」)。殺害された大学教授夫人が残した謎の言葉の意味は?(「午後の朝」)巧みなプロット、鮮やかなラスト! 短編の名手の会心作!
  • 胸の遊び~新・人体物語~
    -
    1巻440円 (税込)
    殺人事件の捜査会議が開かれていた。マンションの自室で男が殺され、部屋から女性の下着(ブラジャー)が回収された。捜査員に回覧されたものには、「P・R」の刺繍(ししゅう)があった。「私」(警部補)は、そのイニシャルを入れるサービスが、ある女性下着店のものだと知っていた。昨夜も「私」は、「P・R」のホックを外(はず)していた……。「彼女」と事件との関連は? ──短編の名手が体の各部をテーマに捻(ひね)る。
  • 情事の事情
    -
    1巻440円 (税込)
    鴻巣求一(こうのすきゅういち)は、ついてなかった。出張先でのたった一夜の浮気が妻に知られ離婚。短距離選手としての実力を見込まれて入社した会社の陸上部は廃止され地方の工場へ異動、さらに姉からの金策依頼までが身に降り掛かる。その鴻巣は、赴任先で出会った女との情事に向かう途中、自動車事故を目撃する。事故から閃(ひらめ)いた奇策は、ツキを呼び戻せるか。酒脱で艶やかな、大人のミステリー。
  • 唇の役割
    -
    1巻440円 (税込)
    ●被疑者の頭の形をなぜか鮮明に覚えている目撃者●被害者に毛根付きの毛髪を握られていたのにアリバイがある被疑者●通勤電車内で美しい二の腕に魅せられた男がその女に告訴された●同性の「あたし耳が弱いの」に猛烈な嫉妬を感じた女●決めてとなったのはあの後に瞼(まぶた)が二重になることだった――短編の名手が体の部分をテーマに、趣向をこらした結末で読者に挑戦!
  • 九つの離婚
    -
    1巻440円 (税込)
    初対面の小笹、高月両夫妻はたまたまゴルフ場で一緒にプレーすることになった。その折り、小笹は高月夫人から会社の電話番号を訊(き)かれ、互いの伴侶には内緒の交際が始まる。清い関係のまま、小笹はほとんど夢想に近い感じで離婚を考えるようになったが、突然妻のほうから別れてもいいと言い出された……!? 短編の名手が最後に読者をアッと言わせるズバリ離婚話9編!
  • 様々な別れ
    3.0
    1巻440円 (税込)
    ●血液型ABの男を捜し求め、数度の関係の後に姿を消した女●他人の子供を宿した女と、それを承知で出産後の離婚を前提に結婚した男●恋人とその叔母との異常愛を知って別れた女が、その男に再会●全く身に覚えのない行動調査報告書を妻に突き付けられた男●一度だけ関係を持った男と自分の娘が結婚──。短編ミステリーの名手が、男と女の別れをテーマに捻(ひね)る傑作集!
  • 招いた女
    3.0
    1巻440円 (税込)
    ホテルの喫茶ルームで向かい合う中年の男女。「二十八日の夜は?」との女の問いに、男は「二十八日? ああ、用がある」と答えた。漠然とした『用』という言葉で片付けた点に、この二人の関係が見えた……!? 作者が街の中でふと耳にした会話。そこから想像がふくらみ一編の小説が生まれる。短編の名手ならではの好評新スタイルミステリー!
  • 泣き出した女
    -
    1巻440円 (税込)
    Dホテルの公衆電話コーナー。「だから、何でもするわよ。それならいいんでしょ」――四十前後、奥様風の女性。電話に向かって声を荒らげるようなひとには見えない。作者が街の中でふと耳にした会話。そこから想像がふくらみ、一編の小説が生まれる。短編の名手が贈る好評新スタイル・ミステリー「街の中の声」シリーズ第2弾!
  • 盗難車~短編一年に一つ×25(中)~
    -
    1巻550円 (税込)
    光栄にも、私の場合、デビュー以来、ずっと『年度別推理小説代表作選集』(日本推理作家協会編)に作品が収録されている。この収録作品だけを集めて、文庫として出したいという希望を持っていた。今回の文庫化にあたって、一作ごとに、執筆の事情、当時の思い出、あるいは私にとっての意味などを書いてみた(著者)。『尾行』『最後の夜』と織り成す傑作短編シリーズ三部作。
  • 推理日記 I
    -
    1~6巻550~1,320円 (税込)
    ミステリーの実作家であり、眼光紙背に徹する読み巧者としても知られる著者が、「推理小説は高級な遊び(エンターテインメント)である」との信念のもとに、数々の名作、傑作の魅力と問題点を摘出。――推理小説にはこんな読みかた、楽しみかたがあったのか、という“ミステリーを十倍楽しむ知的発見の書”である。
  • 犯罪総合大学
    -
    1巻550円 (税込)
    実在した毒物殺人に刺激された女子大生の殺意(「文献学的事件」)、ガン宣告を巡る妻と夫の駆け引き(「医学的事件」)、青酸カリ殺人の怪(「薬学的事件」)、母を殺した男を追うOLの心の襞(「心理学的事件」)、飼い犬主人殺しの真相(「生物化学的事件」)、小学生と担任女教師の謎の関係とは(「教育学的事件」)――知性派作家による6つの大どんでん返しミステリー集。
  • 脳波の誘い
    -
    1巻550円 (税込)
    脳波を送って他人を自殺させることができるという、奇妙な老人が出現。さっ、そく週刊誌の記者が取材に赴いた。世紀の話題か、はたまた変人の世迷言にすぎないのか? だが、取材中に記者が「こんな人を殺せますか」と冗談で話に出した人物が、間もなく不思議な自殺を遂げてしまった! 謎が謎を呼ぶ、傑作推理長編。
  • 白く重い血
    -
    1巻550円 (税込)
    カメラマンの田代がホテルのプールでスナップ写真におさめた美貌の女性は、著名なデザイナー・前川阿里子の娘・邦子だった。なぜか阿里子は娘の写真の公開を拒み、奇怪な行動に出る。そして、その邦子が原因不明の自殺をとげ、田代の周辺は謎に包まれる。彼の追及の前に、秘密のベールに覆われたある重大な事実が……
  • 入れ換った血
    -
    1巻550円 (税込)
    保存されていた自分のへその緒の血液型鑑定をした医者が、おのれの過去の謎を追う。そしてつきとめた驚愕すべき血の運命の真相とは…(表題作)。旅の途中、一夜をともにした女の不思議な肌の秘密とは…(「棘|のある肌」)など、医学がかかわるミステリーの粋な6編。リアリティーと合理性に、ロマン性がみごとに加味された、佐野ミステリー短編集。
  • 折々の殺人
    -
    1~4巻550~660円 (税込)
    斬新な手法と鮮やかな結末で、常に読者の期待を裏切らないミステリーの名匠が、いままた放つ巧緻な構成の一冊。数ある名句・名歌の解説でつとに世評の高い大岡信氏の名著『折々のうた』にヒントを得て、ひとひねりもふたひねりもして織りあげた、絶妙にして意想外な短編推理8編を収録。
  • 小説三億円事件
    -
    1巻550円 (税込)
    事実は小説よりも奇なり? 小説は現実よりも面白いか? 1968年に発生して日本中の話題をさらい、今なお未解決の、かの「三億円事件」をヒント・素材にして、推理作家がさまざまの視点からリアリティーのある五つの「小説・物語」として構成した、異色かつ出色の連作ミステリー集。
  • 死んだ時間
    -
    1巻550円 (税込)
    CMタレント殺害事件の重要参考人・時任杏子は、なぜか自分に有利なアリバイを否定してしまう。大学病院の若き医局員・加賀は、この「愛人」の態度に不審を抱きながらも、事件解決のため奔走する。だが、加賀が真相をさぐればさぐるほど、事件は意外な背景を浮かびあがらせ、思いもかけぬ方向に発展していく……。
  • 完全犯罪研究
    5.0
    1巻550円 (税込)
    完全犯罪の論理と美学を推理小説として構築した、佐野ミステリーの新境地。人間の注意力の限界と死角を巧みについた"死体運搬の怪"をみごとに暴く「死体移動」、嫉妬と狂気にとりつかれた妻の心の真実を追及した「心理殺人」など、完全犯罪と人間の推理力との息づまる競りあいを描いた、傑作6編を収録。
  • 一本の鉛
    -
    1巻550円 (税込)
    女ばかりが住むアパートの一室で、「デラ」のあかねが殺された。疑惑はあかねに思慕を寄せていた、学生・大田垣にかかる。彼の心証はすべてクロだった。だが、捜査の進展で意外な事実も浮かんでくる。事件を解く鍵は、1枚の宝くじと1本の鉛の新聞活字にあるというのだが……。どんでん返しの妙が冴える、鬼才の初期代表作。
  • 狂った信号
    -
    1巻550円 (税込)
    自動車教習所の指導員が刺殺された第1の事件から始まって、連続4件の殺人事件が発生する。現場に事件を報じる新聞の切り抜きが置かれていたのは、なにを物語るのか? 被害者間には面識はないのだ。探偵事務所の名刺を持つ謎の女が、各事件に出没するが、正体はまったく不明である。4つの殺人をつなぐ鍵は? 犯行動機が意表を衝く、傑作長編推理。
  • 同名異人の四人が死んだ
    -
    1巻550円 (税込)
    流行作家・名原信一郎の中篇小説「囁く達磨」に登場する、作中人物と同名の男が変死した。最初は単なる偶然の一致と思われた事件も、同名の変死者が4人にもおよび、犯罪性をおびてくる。名原の小説を真似した殺人鬼の理由なき犯行か? 4人の変死者と名原をつなぐ接点が見い出せないままに、事件は謎を深めていく……
  • 検察審査会の午後
    3.0
    1巻550円 (税込)
    「あなたは検察審査員候補者に選ばれました」高校教師・佐田のもとに届いた1枚の葉書。それは、検察官が下した不起訴処分の妥当性を市民が審査する日本独自の「陪審制」検察審査員の選任通知だった。落ちてきた突然の義務。佐田は、さまざまな事件に関わりながら、次第に興味を深めていく。「裁判員制度」時代に先駆けて名匠が描いた市民参加型司法推理の傑作!
  • 思い通りの結末
    -
    1巻550円 (税込)
    短編の名手が厳選する、ショート・ショートばかりを集めた文庫オリジナル作品集。 最後の数行で読者をアッと言わせるミステリー、著者には数少ないSF、怪談、そしてあなたに挑戦する推理クイズ(解答付き)、と普通の短編とは発想段階から違いがあるという著者のショート・ショートワールド豪華決定版!
  • 埋めに行く女
    -
    1巻550円 (税込)
    夏、北海道、富良野のホテルのロビー。「元気に富良野してるの」若い女性が電話で話している。その富良野で、赤ちゃん9人殺しの事件が実際に起きた。作者が街の中でふと耳にした会話。そこから想像がふくらみ、一編の小説が生まれる。短編の名手が新境地を開く新スタイル・ミステリー、「街の中の声」シリーズ。
  • 葬 送 曲
    -
    1巻550円 (税込)
    「親父が殺された。霊柩車に遭ったときに、親指を隠さなかった罰らしい」――なにげない親子の会話が、中学時代に友人からもらった不吉な手紙を思い出させた。それは迷信だと、一笑に付すことができない人の心。(「自信家」)ほかに「会葬者」「副葬品」など、短編の名手が、人の死の前後のさまざまなドラマを、ウィットあふれる筆致で描く、珠玉の連作ミステリー。
  • 蝉の誤解
    4.0
    1巻550円 (税込)
    息子に届いた絵葉書には、怪獣のように大きな蝉の抜け殻が写っていた。パソコンを使い、巧妙に作られた合成写真――その夜、私は悪夢にうなされた。なぜ、蝉の抜け殻などに恐怖を覚えるのか? 私は、心の奥底に封じ込まれていた、ある記憶を辿り始める……(表題作)。昆虫に題材を取り、紡ぎ出された男女の多様なドラマ9編。名匠の手腕をご堪能あれ!
  • 正義同盟
    3.0
    1巻550円 (税込)
    会の正式名称は、JUSTICE LEAGUE(ジャスティスリーグ)=正義同盟、略してJリーグ。会員は一業種一人という原則のもと、編集者、区役所勤めの公務員、カメラマン、高校教師、キャディなど。言行相反や傲慢不遜(ごうまんふそん)の世にはびこる小悪党を、巧みなチームプレーで懲(こ)らしめる。小さな悪だからこそ許せない、〃平成の仕置人〃たちの、痛快微罪(びざい)事件簿ミステリー。
  • 私兵刑事
    -
    1巻550円 (税込)
    私(北海道警刑事)の恋人・智子(ともこ)は、借金を残したまま蒸発した。牧場主の野宮(のみや)は、女の行方を追う私の相談相手だ。その野宮から、謎の脅迫者へ金を渡してくれとの依頼があった。ところが、彼が飼う馬と猫に毒が仕込まれ、その愛人まで死んでいるとの報が……! 衝撃的な愛人の正体、意表をつく結末。――推理界の重鎮が、異色の刑事を主人公に配した力作!
  • 感染性求愛症
    -
    1巻550円 (税込)
    野城(のしろ)は、街に、官能をくすぐるような匂いが漂(ただよ)っているのに気付く。そこに、腰をくねらせ、うずくまる女性がいた。野城は声をかけ、思わぬ展開でホテルへ。女もある匂いをかぎ、我慢できなくなってしまったと言う。そして、同じ症状に見舞われる女性が次々と現われ……。これがアメリカで報告された感染症なのか!?
  • すれ違い
    -
    1巻550円 (税込)
    ●「赤い糸」ではなく「黒い糸」に結ばれる話●原因は自分にあると皆に思わせた女の自殺●卒業後も続く教え子との微妙な男女関係●単身赴任者の妻との何もない関係を逆に利用された男●定年退職した父の奇妙な落ち込み●自分の死亡確認を警察から受けた男●あまりに犯人そっくりの似顔絵を描いた目撃者……。短編の名手が、男女の機微をテーマに捻(ひね)るオリジナル傑作集。
  • 犬たちと殺人と
    -
    1巻550円 (税込)
    狆(ちん)のタロを連れて散歩中の柏木は、見知らぬ女から声をかけられた。女は、柏木の妻・順子から一昨日タロを半日借りたという。が、順子は柏木宅を訪れた刑事に、犬を貸したことはないと否定した!? 事態は意外な方向へ展開し、柏木は衝撃の事実に打ちのめされる。 短編の名手が一編一編に工夫をこらした傑作ミステリー8編!
  • 直前の声
    -
    1巻550円 (税込)
    研修医の飼村敬介(かいむらけいすけ)はアマチュア無線マニア。姉夫婦の家に間借りしている。帰宅すると姉が、飼村と女性との会話を傍受したと告げた。だが、彼は通信した覚えはない。通信相手は、彼の病院に入院していた女性の名であった。後日、その女の死体が上がる。女の正体は? 流れたという自分の声は!? 渾身の本格推理。
  • 偽りの肌
    -
    1巻550円 (税込)
    過去に強姦歴のある男が三件目に現行犯逮捕された。だが警察には事情があるらしく、彼を送検するに当たって、偽(にせ)の被害者を仕立て上げた。──この工作に絡んでいる私(登坂(とさか)刑事)は、弁護側の反撃に苦境に立つが、さらに証人喚問を前に偽の被害者が変死を遂げ……。推理界の重鎮が新趣向で読者を唸(うな)らせる、小説の醍醐味が凝縮された書下ろしミステリー。
  • こわい伝言
    -
    1巻550円 (税込)
    日本推理作家協会では、毎年、その年の雑誌に発表された短編の中から十数編を選び、『年度別推理小説代表作選集』(略称・推理小説年鑑)を出している。1959年以来、著者の作品は毎年必ずこの年鑑に収録されている。本書は、『尾行』『盗難車』『最後の夜』(光文社文庫)に続くシリーズで、84年から90年までの各年度ベスト作品が収録された、言わばお墨付きの一冊である。
  • 吠える炎
    -
    1巻605円 (税込)
    「公開捜査すべし」と幼稚園児誘拐犯が、警察とマスコミに堂々と挑んだ不思議な事件。その奇妙な真相は…(表題作)。ありふれた自動車追突事故の裏にひそむ怪(「逃げる壁」)。ハム愛好家が、無線会話中の仲間の突然の死の謎を解く異色短編(「無許可殺人」)…。緻密な論理と鮮やかな意外性の、推理秀作6編。
  • 婦人科選手 佐野 洋 推理傑作選
    3.0
    1巻605円 (税込)
    プロ野球の人気選手に瓜二つの男が、夜の街に出没した。その選手とは、芸能誌でさんざん浮き名を流すことになってしまったペガサス球団の田室だ。ニセ者は何が目的で、彼の名をかたったのか? その秘められた意外な真相を追求した表題作「婦人科選手」。外科医夫人殺害事件の予想だにできない結末を描いた「ある証拠」など、9編収録の傑作ミステリー短編集。
  • 大滑空
    -
    1巻605円 (税込)
    自由の翼、われにあり……。一人ソアリングを楽しんでいた私のグライダーの無線機に、突然、他機から異様な声……。私は必死に相手機をリモートコントロールして、無事着地させたが、機内には男の死体が! 大空の中で発生した不可解きわまる殺人事件を描いた「大滑空」など、佐野ミステリーの傑作6編を収録。
  • D支局長の事件簿
    -
    1巻605円 (税込)
    殺人容疑者の身柄をあずかった新聞社の支局長が、警察も気づかぬ事件の真相を暴く「ガラスの罠」、新聞への奇妙な投書が投げた波紋の意外な結末「満ち足りた生活」など、地方支局を舞台に展開、推理する、異色の連作ミステリー9編。元記者の著者が、難事件を見事に解く記者たちの活躍を、リアルに描く傑作集。
  • 贈られた女 佐野 洋 推理傑作選
    -
    1巻605円 (税込)
    東都新聞R支局の記者、貝塚は市長招待の宴席で不覚にも寝込んでしまい、ことの成り行きで芸妓・染子と一夜をすごしてしまった。ところが翌日、染子は不審な睡眠薬自殺を遂げた。二人の間に何がおこったのか? 他殺の線も棄てきれない。貝塚は市政の汚職事件を追っていたというが、はめられたのか? 表題作他9編の傑作ミステリー短編集。
  • 佐野洋推理傑作選 銅婚式
    -
    1巻605円 (税込)
    中堅作家の波多亮、その夫婦の銅婚式の席上で、彼の元許婚者の死の真相を追及するという、とてつもない余興が始まった。招待客は各人それぞれの立場で推理を被露するのだが、夫婦の意図は測り難い。一人の記者が大胆な推理で、真相を暴露した。ところが彼は……。鬼才の処女作「銅婚式」ほか、つぶよりの好短編7編収録の傑作ミステリ短編集。
  • 奇しくも同じ日に……
    -
    1巻605円 (税込)
    栄光の甲子園出場校のかつての球友二人が、奇しくも、丸1年をおいた同月同日に、死亡した! セックス日記をつけていた元記者が遭遇した、この奇妙な事件に隠されていた、意外極まる真相(表題作)。佐野ミステリーの醍醐味を満喫させる9編を精選して贈る、単行本未収録のオリジナル自選傑作短編集。
  • 墓苑とノーベル賞~岩中女史の生活記録~
    3.0
    1巻605円 (税込)
    岩中妙子は56歳の専業主婦。転居先の自治会で防犯部長を押しつけられる。だが、持ち前の好奇心から、次々と謎を追いかけていくことに……。墓苑のセールス電話が引き起こす脅迫騒動(「墓苑とノーベル賞」)、生垣に貼られた犬の糞尿への過激な警告文(「警告と署長感謝状」)など、日常の些細な出来事から広がる事件を鮮やかな推理で解明する連作ミステリー。
  • 光の肌
    -
    1巻660円 (税込)
    晴海埠頭で1台の自動車が引き揚げられたが、運転者の死体は出てこなかった……。Mデパートの店員・野上美樹子は、妊娠処置のことを、銀座のクラブに勤める友人に相談した。そのとき、英会話と車の運転ができる美樹子に、ある会社の秘書にならないかとの話がでた。そして美樹子は、大竹通産の専務秘書になった。高価なドレスや和服を着せられ、高級レストランや料亭につれ歩かれた。数か月後のある夜、大竹通産の社運をかけた取引がおこなわれた。相手は、東南アジアのQ国使節団。座には芸者もきて賑やかだったが、代表格の男は、美樹子にしか関心を示さなかった。その数日後……。
  • 賭の季節
    -
    1巻660円 (税込)
    映画スター・上杉悠子邸の玄関先に倒れていた死体――それは、悠子にそっくりの女であった。熱狂的なファンの「自殺」として片づけられたこの事件に、木島刑事は疑問をもつ。「捜査の邪道かもしれないが……」彼は心に殺人事件を描いてみた。悠子には幼くして別れた双生児の姉・竹村久子がいた。死体は、この久子なのだろうか、あるいは悠子その人なのかもしれぬ。刑事は、付人の西条悌子とマネージャー・藤岡謙にあたった。捜査が、華やかな女優生活の裏にひそむ「影の女」の存在を知った時、事件は意外な終末を迎える。巧妙なトリックを用い、「女の賭」を描く本格推理。
  • 高すぎた代償
    -
    1巻660円 (税込)
    失業した久世は、元上司の未亡人・治子が経営する連れ込み旅館に居候している。ひも生活の慰みにと、客室に集音機を仕込んで盗聴しているうちに、ある会社の労組絡みの無理心中事件に不審な点があることを知った。好奇心を覚えた久世は、私立探偵を名乗り、治子とともに関係者を調べ始めるが……。昭和30年代の東京を舞台にした長編ミステリー。
  • 貞操試験
    -
    1巻660円 (税込)
    ある金融業者のオフィスに男女五人の若者が呼び集められた。この会社の事業と財産2億円を譲るというのだ。 しかし条件があった。それは今付き合っている恋愛関係を清算し、この先1年間特定の男女の関係を持たないことなど、条件は奇妙なものだった。 巨額に目が眩んだ5人は互いに相手を引きずり降ろそうと動き、激しい駆け引きをはじめた。 奇抜な発想に深い味わいが横たわる、不思議なサバイバル・ミステリー。
  • 幻の殺人
    4.0
    1巻660円 (税込)
    「わたくし、人を……。人を殺してしまったのです」  新聞社の論説委員をしている私は、愛人の冬子から衝撃の電話を受けた。当惑させられたのは、今朝の二時頃だという。  しかしその時刻、冬子に殺人は不可能だった。冬子とともに、わたしは家族に内密にして、熱海に二泊していたのだ。  冬子はこれから自首するという。わたしの不倫の秘密は守るれられるのか。そして、冬子は殺人犯として逮捕されされてしまうのか――。冬子によってもたらされたわたしの戸惑いが深まる。読めない結末の表題作「幻の殺人」。  この全5作の短篇は、長編の原型となったものばかり。男と女がそれぞれに秘める思惑が、意外な形をつくりだしていく。緻密で精巧なミステリー!
  • 不逞の輩 退職者たち
    -
    1巻660円 (税込)
    サラリーマンは会社では没個性を良しとして生きているが、それはあくまでも会社での顔である。 彼らの素顔があらわになるのは、定年退職した時だ。 自分はどうやって生きていけばいいのか。社会との関わりをどうやって維持していこうか。いっそ、世の中に背を向けて生きていくことも可能だろうか。 退職者たちは、生き方を探りながら恐る恐る一歩を踏み出す。 けれどもそこで待ち受けているのは、安全な地ばかりではない。落とし穴や底なし沼かもしれない。 退職がきっかけとなって起こる悪意や殺意を見事に描いた短編9作品!

ユーザーレビュー

  • 見習い天使 完全版

    Posted by ブクログ

    天野さんのイラストが描かれた表紙で思わず購入。クスッと笑えるショートミステリ集で、見習いの天使の視点で描かれた人間界の伝聞話が収録されてます。

    ミステリや謎解き、話の裏を描くオチがあって、分かると痛快。見習い天使によるミニ解説がついてるので、オチが分からないというのは少ないのでは。だから安心して読めます。

    不倫や不貞、殺人など穏やかでないテーマも多いから、大人が読む短編集って感じでしょうか。息抜きに1話ずつ読むのがおすすめ。寝る前に1話というのもあり。

    0
    2023年10月08日
  • 完全犯罪研究

    購入済み

    佐野洋という推理作家を読まんとする人がどれだけあるか。鮎川よりは格段に少ないだろうが、しっかりしたプロットで練りに練られた完全犯罪掌編6作は小粒ながらもぴりりと辛い。犯人当てという本格推理とはちょっとちがうけれども2転3転するストーリーテリングの巧みを味わうのにもってこいの1冊。

    0
    2021年06月05日
  • 検察審査会の午後

    Posted by ブクログ

    とにかく引き込まれる、とにかく上手い、とにかく面白い!勉強にもなるし、考えさせられる。そして後味がいい。

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    2011年02月23日
  • 新・黄色い部屋 犯人当て小説傑作選

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    推理小説のなかでも「読者への挑戦」に特化した犯人当てアンソロジー。今後シリーズ化されるようなので楽しみが増えた。

    【◯看破 △引き分け ×お手上げ】

    ×高木彬光「妖婦の宿」
    名作とは聞いていたが自分にはピンとこなかった
    気づかない伏線があったのかな

    〇坂口安吾「投手(ピッチャー)殺人事件」
    イージー

    △土屋隆夫「民主主義殺人事件」
    冒頭の横読みは気づいたが犯人を間違えた

    ×江戸川乱歩「文学クイズ「探偵小説」」
    穴埋め問題。昔に流行ったらしいが目新しさがあった

    〇飛鳥高「車中の人」
    イージー

    ×佐野洋「土曜日に死んだ女」
    部屋に、足が引っかかるほどのガス管が?

    ×菊村到「追悼パー

    0
    2025年09月13日
  • 見習い天使 完全版

    Posted by ブクログ

    佐野洋さん凄いなあ。良く考えられていて面白い。
    良くこんなに面白い色んなはなしが思い付くなあ。
    なお、天使は狂言回し。話の最初と最後に出てきてお話には直接出てこない。でも、いないとさびしいと思う。そんな感じ。ミステリショートストーリー。
    個人的に表紙イラストは解説読み終わったあとだと宮永さんが良かったなあとちょっとだけ思いました。

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    2024年02月05日

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