【感想・ネタバレ】完全犯罪研究のレビュー

あらすじ

完全犯罪の論理と美学を推理小説として構築した、佐野ミステリーの新境地。人間の注意力の限界と死角を巧みについた"死体運搬の怪"をみごとに暴く「死体移動」、嫉妬と狂気にとりつかれた妻の心の真実を追及した「心理殺人」など、完全犯罪と人間の推理力との息づまる競りあいを描いた、傑作6編を収録。

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佐野洋という推理作家を読まんとする人がどれだけあるか。鮎川よりは格段に少ないだろうが、しっかりしたプロットで練りに練られた完全犯罪掌編6作は小粒ながらもぴりりと辛い。犯人当てという本格推理とはちょっとちがうけれども2転3転するストーリーテリングの巧みを味わうのにもってこいの1冊。

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2021年06月05日

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