作品一覧

  • 米露諜報秘録 1945-2020:冷戦からプーチンの謀略まで
    3.7
    1巻2,970円 (税込)
    ウクライナ侵攻前史、米露75年間の覇権争い 諜報の分野では帝政時代以来の歴史を持つソ連・ロシアと、第二次大戦後にCIAを設立した諜報の素人の米国。ソ連は冷戦時代、東欧を支配し、その勢力を全世界に広げようとしていた。一方、米国はソ連を封じ込めるために、さまざまな諜報戦(政治戦)をくりひろげた。 冷戦に勝利した米国は、その後の戦略をあやまり、NATOをいたずらに拡大させたことで、ロシアは危機感を抱く。それをもっとも切実に感じていたのが、冷戦崩壊を現場で見ていたKGBのプーチンだった。彼は権力を握るや、ただちに反撃に出る。インターネットとソーシャルメディアを駆使した彼の政治戦は、前例のないものだった。米国はいつの間にか世論の分断で民主主義の危機にさらされ、民主主義のプロセスを無視するトランプに率いられることになった。しかも、トランプはロシアの影響下にあるという……。 ウクライナ戦争の前史、戦後75年間の諜報活動と外交の深層からサイバー攻撃の脅威まで、『CIA秘録』のピュリツァー賞受賞作家が機密解除文書を徹底検証! 国際情勢に関心がある読者のみならず、民主主義の未来を真剣に考える方々にもご一読いただきたい。
  • 太平洋の試練 レイテから終戦まで 上
    4.5
    史上最大の海の戦いは悲劇のクライマックスへ。 前人未踏の太平洋戦史トリロジー、遂に完結――。 第一部、第二部に続き、5年の執筆期間を費やして描き切られた、太平洋戦争最後の1年間。あまりに巨大かつ濃密なドラマが、かつてなかった戦史の掉尾を飾る。 太平洋戦争はその最終盤においては、初期よりもはるかに大規模に、そしてはるかに政治的になっていた。真珠湾、ミッドウェイ、ガダルカナルといったそれぞれの海戦戦記だけでは決してわからない、終戦に向かう巨大なうねりを可視化するには、本書が描き出す無数の人々の群像劇が必要不可欠だった。 それを象徴するエピソードが、本書上巻冒頭で描かれる、1944年7月のホノルル戦略会議である。この会議は、これまでの歴史書や伝記ではなおざりにされてきた。 しかし著者は新資料に基づいてこの会議の内実を余すところなく描写する。フィリピン解放を主張する陸軍・マッカーサー、台湾攻撃を支持する海軍・キング。そして前例のない4期目をめざす大統領選出馬を表明したばかりのローズヴェルト。 海軍と陸軍の縄張り争い、国内政治の綱引き、アジアの新勢力図をにらんだ国際政治――日本をどうやって降伏させるかは、単なる軍事的な問題を超えて、微妙な思惑が交錯する政治イシューになっていた。 ともあれ、多くの人々の運命を飲み込む決断は下された。そして動き出した奔流のなかで、ニミッツ提督はミンダナオ島を迂回してレイテを攻撃するという劇的な大転換を決意。それに対し、超戦艦武蔵と大和を擁する栗田提督は、レイテ侵攻に全力で対抗する動きを見せる。 太平洋戦争最後の艦隊決戦の幕が上がろうとしていた――。
  • 太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで(上)
    4.4
    1~6巻968~1,300円 (税込)
    攻撃か、防御か。戦力か、情報力か 米国の若き海軍史家が“日本が戦争に勝っていた百八十日間”を日米双方の視点から描く。米主要紙絶賛の、まったく新しい太平洋戦史。 【目次】 序章 海軍のバイブル 第1章 真珠湾は燃えているか 第2章 ドイツと日本の運命を決めた日 第3章 非合理のなかの合理 第4章 ニミッツ着任 第5章 チャーチルは誘惑する 第6章 不意を打たれるのはお前だ
  • ケネディ暗殺 ウォーレン委員会50年目の証言(上)
    3.3
    本書の著者、フィリップ・シノンが勤務するニューヨーク・タイムズのオフィスの電話が鳴った。「委員会のものだが、話を聞いてもらいたい」。当時、シノンは調査報道記者として、9・11テロを調査した超党派の委員会「9・11委員会」がなぜ真相に到達できなかったかを書いた『委員会』を出版したばかりだった。だが、電話をかけてきた相手は「委員会」は「委員会」でももうひとつの歴史的委員会、ケネディ暗殺の真相を調査した「ウォーレン委員会」の人間だった――。ウォーレン委員会の元スタッフ全面協力のもと、シノンが暗殺事件を徹底的に再調査。50年の時を経て初めて明かされるケネディ暗殺の真相!
  • 太平洋の試練 レイテから終戦まで 上

    Posted by ブクログ

    アメリカ側の視点で見た太平洋戦争。 全6巻シリーズの5、6冊目の完結編。上巻はガダルカナル後からレイテ沖海戦まで、フィリピン戦も含む。 下巻はレイテ海戦後から沖縄戦、本土攻略、終戦までを描く。 上巻の前半はアメリカの政治的な話が多かったが、後半は日本の戦史本では読んだ事が無い様々なエピソードや出来事が詳細に考察されていて、大変面白かった。 日本側の戦史本では、米軍が物量と作戦で日本を圧倒したような記述が多いけれど、実は米軍も指揮官の判断ミスや失敗、予想外のことが起きていて、相当苦労しながら戦っていたらしい。 日本の陸海軍の仲が悪かったのと同様に、米軍も陸海軍の仲は良くなかった。 上級の指揮官の

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    2022年10月07日
  • 米露諜報秘録 1945-2020:冷戦からプーチンの謀略まで

    Posted by ブクログ

    7月1日に白水社から発売された『米露諜報秘録1945-2020』を読んだ。
    とにかく内容が濃い。
    近現代史の知見が得られたのはもちろんのこと、民主主義にはらむ脆弱性についても気づかされた。

    本書の主題は第二次大戦後の米ソ・米露関係である。
    語り尽くされたテーマにも思えるが、諜報活動や外交についての膨大な量の機密解除文書にもとづいて書かれているため、歴史の舞台裏を垣間見ることができる。

    前半は冷戦時代をあつかっている。
    諜報の分野では帝政ロシア以来の歴史を持つソ連に対して、アメリカは素人だった。
    アメリカは第二次大戦後にCIAを設立し、ソ連の政治戦に対抗していく。
    コンゴ動乱やインドネシア9

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    2022年08月03日
  • 太平洋の試練 上 ガダルカナルからサイパン陥落まで

    Posted by ブクログ

    ガダルカナルと言えば日本軍が悲惨な敗北を喫したイメージしかなかったが、はじまった当初は米軍にとってもかなり際どい戦いであったと知った。日本側の戦力逐次投入が戦略ミスとして批判されたりするが、日本をそのように受け身の態勢に追い込んだ背後にも、現場の反対を押し切ってガダルカナル上陸のスケジュールを無理やり早めたキング提督の判断があったりするわけだ。上陸作戦は成功に終わるもののその後も空と海で一進一退の攻防が続き、一時は日本軍に島から追い出される心配までしていたとは意外なところ。また、日本軍の同島からの撤収は、完全に米軍を欺いた見事なものであったそうだ(撤収の実行以外はいいところがないのだが)。

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    2022年06月19日
  • 太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで(上)

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    五十六のジレンマ、ニミッツの薫陶、チャーチルの決算、開戦直後のリーダー達、そしてこの苦難の時を過ごした市井の人々の姿がありありと描かれています。

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    2022年05月06日
  • 太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで(下)

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    ご存知の通り,太平洋戦争(日本人の立場からは大東亜戦争と言うべきかもしれませんが)初期の約半年間に限っては,日本は大きな勝利を重ねていました.前代未聞の「空母機動艦隊」というアイデアは,真珠湾の米国大戦艦群を火の海の叩き込み,栄光の大英帝国海軍を太平洋から駆逐.彼らはインド洋まで進出,敵国の根拠地を覆滅しながらの大航海をしました.しかしその機動艦隊の栄光も,ミッドウェイで深い深い海の底に葬り去られます…….本書はそんな「日本が勝っていた半年間,アメリカから見れば,「我々が負け犬だった」半年間の話です.

    日本海軍のミッドウェイにおける失敗,またそれを敷衍して,日本海軍の米海軍における根本的な戦

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    2018年03月31日

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