配信予定・最新刊

作品一覧

  • ウクライナ全史(上)――ゲート・オブ・ヨーロッパ
    4.0
    1~2巻3,080円 (税込)
    数多の帝国が邂逅した地を人々はいかに生き抜いたのか。ヴァイキングが率いたキーウ・ルーシはパクス・モンゴリアを経てリトアニアにより平定。東部をロシアに、西部をポーランド、のちにオーストリアに分割統治されるも独立を夢見た20世紀初頭までを追う。
  • ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで
    4.0
    1巻1,188円 (税込)
    ユダヤ教を信仰する民族・ユダヤ人。 学問・芸術に長けた知力、富のネットワーク、ホロコーストに至る迫害、アラブ人への弾圧――。 五大陸を流浪した集団は、なぜ世界に影響を与え続けているのか。 古代王国建設から民族離散、ペルシア・ローマ・スペイン・オスマン帝国下の繁栄、東欧での迫害、ナチによる絶滅計画、ソ連・アメリカへの適応、イスラエル建国、中東戦争まで。 三〇〇〇年のユダヤ史を雄大なスケールで描く。 ■目次 序 章 組み合わせから見る歴史 第1章 古代 王国とディアスポラ 1 ユダヤ教以前のユダヤ人?――メソポタミアとエジプトのあいだで 2 ユダヤ教の成立――バビロニアとペルシア帝国 3 ギリシアとローマ――キリスト教の成立まで 第2章 古代末期・中世――異教国家のなかの「法治民族」   1 ラビ・ユダヤ教の成立――西ローマとペルシア 2 イスラーム世界での繁栄 西アジアとイベリア半島 3 キリスト教世界での興亡――ドイツとスペイン 第3章 近世――スファラディームとアシュケナジーム 1 オランダとオスマン帝国――スファラディームの成立 2 ポーランド王国との邂逅――アシュケナジームの黄金時代 3 偽メシア騒動からの敬虔主義誕生――ユダヤ教の神秘主義 第4章 近代――改革・革命・暴力 1 ドイツとユダヤ啓蒙主義――同化主義なのか 2 ロシア帝国とユダヤ政治――自由主義・社会主義・ナショナリズム 3 ポグロムとホロコースト――東欧というもう一つのファクター 第5章 現代――新たな組み合わせを求めて 1 ソ連のなかの/ソ連を超えるユダヤ人――社会主義的近代化 2 パレスチナとイスラエル――「ネーション」への同化 3 アメリカと文化多元主義――エスニシティとは何か むすび あとがき 参考文献 ユダヤ人の歴史 関連年表
  • 民俗学の熱き日々 柳田国男とその後継者たち
    3.5
    1巻770円 (税込)
    柳田国男は、歿後四〇年を過ぎても、いまだに日本の学問・思想界に絶大な影響力を保っている。しかし、彼が独力で開拓したと言っても過言ではない民俗学は、その後、独創的な継承者を得られず、彼一代の学問として燦然と輝いているのである。本書は、民俗学の黎明期にあった柳田の詩的な精神が、民俗学者ではなく、むしろ異分野の研究者、思想家、作家などに受け継がれていった経過を、丹念に追跡する試みである。
  • イスラエルの起源 ロシア・ユダヤ人が作った国
    3.3
    1巻1,980円 (税込)
    「イスラエル」は、どんな国でしょうか? 中東でよく戦争をしている、小国だが強大な軍事力をもっている、と思う人もいるでしょう。一方、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『シンドラーのリスト』(1993年)を思い出しながら、長らく迫害されてきたユダヤ人がナチスによるホロコーストの末、ついに作り上げた国と考える人もいるかもしれません。 迫害されてきたかわいそうなユダヤ人が念願かなって作った国、しかしアラブ人(パレスチナ人)を迫害している攻撃的な国――このような対極的なイメージは、いかにして生まれてきたのか。本書は、この謎に迫ります。 ホロコーストがイスラエル建国の大きな後押しになったことは間違いないとしても、そのことはイスラエルの軍事的な志向性を説明しません。さらに歴史を遡ると、19世紀後半からユダヤ人が変化していったこと、それが「国家」による自衛を求める動きにつながっていったことが明らかになります。そこで重要な役割を演じたのが、ロシア人でした。 その具体的な動きを追っていくために、本書はまずロシアのリベラリストに注目します。民族の自由を訴え、それゆえユダヤ人の同化にも反対したマクシム・ヴィナヴェル(1863-1926年)の活動を追っていくとき、パレスチナにユダヤ人国家を作ることを目指すシオニズムに共鳴したユダヤ人の中にも同じ主張をもつ者がいたことが分かります。その典型は、ダニエル・パスマニク(1869-1930年)に見られるものです。 ところが、1880年代にロシアで「ポグロム」と呼ばれるユダヤ人への迫害が始まると、ユダヤ人的側面とロシア人的側面を共存させていたロシアのユダヤ人たちは、徐々にユダヤ的側面に特化していきます。そのときユダヤ人たちがもったのが、ロシアの近代化に寄与してきたユダヤ人は「西洋的」だが、ロシアはそれに対立する「東洋的」な性格を持ち続けている、という認識でした。「東洋的」なロシアによって「西洋的」なユダヤ人が苦境に陥ったとき、「西洋的」な国家はユダヤ人を助けない──その経験は、やがてイスラエルが建国され、アラブ人の暴動が起きたとき、同じ構図をユダヤ人の中に想起させるのです。 『ロシア・シオニズムの想像力』で高い評価を受けた気鋭の研究者が巨大な問いに挑む渾身の論考。現代世界を読み解く手がかりが、ここにあります。 [本書の内容] 序 章 二種類のユダヤ人 第一章 内なる国際関係 第二章 ユダヤ人とロシア帝国 第三章 「ロシア・ユダヤ人」の興亡 第四章 ファシズムを支持したユダヤ人 第五章 民族間関係の記憶 第六章 相補関係のユダヤ化 終 章 多面的な個が民族にまとまるとき
  • 柳田国男入門
    3.3
    1巻1,232円 (税込)
    民間習俗の由来を調査するに止まらず、研究成果を用いて現在の生活を改善しようとした柳田民俗学。実際に展開された民俗学の具体例を広く取り上げ、柳田民俗学が目指したものを探り、その可能性を追求する。
  • 帝国と民族のあいだ パレスチナ/イスラエルの重層性
    NEW
    -
    1巻4,730円 (税込)
    パレスチナ/イスラエル地域の大きなうねりのなか 人びとの抵抗や逡巡、展望をとらえる 地域に理不尽な体制を押しつけてきた「帝国」と、それに抵抗する人びとが志向する「民族」のはざまで、さまざまな選択や闘いを繰り広げる人びと。現在もなお悲劇が続くパレスチナ/イスラエルの歩みを振り返り、そこに浮かび上がるダイナミズムを描き出す。 【主要目次】 序 章 パレスチナ/イスラエルの変わらない構造:「n地域論」のその後(鶴見太郎・今野泰三) 概 説 パレスチナ/イスラエルの歴史と現在(今野泰三・鶴見太郎) I 埋もれた層を掘り起こす 第1章 ベドウィンが生きた帝国と植民地主義:パレスチナ北部のバイサーン地方を中心に(今野泰三) 第2章 委任統治期パレスチナにおける「独立」のビジョンの隘路:アクラム・ズアイテルの回想録を読む(田浪亜央江) 第3章 集合的記憶の入植:ロシア東欧におけるポグロムとパレスチナにおける暴動/反乱(鶴見太郎) 第4章 帰還の権利を実践する:パレスチナ難民のミクロな経験から(金城美幸) 第5章 「無名」パレスチナ人と離散の記憶:難民化とアイデンティティの葛藤(鈴木啓之) コラム1 植民地支配やアパルトヘイトに対する抵抗(髙橋宗瑠) II 重層性の現在形 第6章 国際法と国内法の狭間で:四八年パレスチナ人の言語の権利(髙橋宗瑠) 第7章 ハマースにみる内政と外交の連動:その指導者間関係を中心に(江﨑智絵) 第8章 エルサレムの聖地管理権をめぐる軋轢:第一次トランプ政権の中東和平政策とヨルダンの苦悩(山本健介) 第9章 中東和平の頓挫とイスラエル政治による既成事実化:イスラエル・パレスチナ紛争の交渉なき終着の可能性(錦田愛子) コラム2 パレスチナ問題と聖書考古学(役重善洋) むすび 普遍性から成り立つ特殊性(鶴見太郎・今野泰三)
  • シオニズム イスラエルと現代世界
    NEW
    -
    1巻1,232円 (税込)
    イスラエルはなぜ国際社会の反対や懸念をよそに,ガザを徹底して攻撃するのか.パレスチナにユダヤ人の民族的拠点をつくるという思想・運動である「シオニズム」.ホロコースト以前に東欧で生まれ,建国後はイスラエルを駆動し続けるこの思想の起源と変遷をたどり,その多様性と核心に迫る.現代世界を読み解く必携の1冊.

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  • 座談の思想
    -
    1巻1,232円 (税込)
    話し言葉の豊かさや情緒によって、座談はときに著作よりも雄弁にその人の思想の本質をあらわす。座談の場で、相手の発言に誘発され生じる着想や反発、沈黙――その一瞬に、文章にはあらわれない思想の幅や誠実さが浮かび上がる。桑原武夫、柳田国男、丸山眞男らの膨大な対話を掘り起こし、近代日本思想史を捉え直す画期的評論。

ユーザーレビュー

  • ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    力作。
    よくまとまっている、素晴らしい本。
    ユダヤ人は不幸な民族と言えるだろう。宗教、民族、国。ヨーロッパ諸国は紛争の歴史。

    0
    2025年11月29日
  • ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで

    Posted by ブクログ

    タイトルを見て、なんとなく気になると思って手に取り時間をかけて読んだ。
    3000年に渡る歴史を、基本的には順を追って丁寧に解説されているが、必要に応じて時間の前後関係と記載の順序とを逆転させて大変わかりやすく論説されている。私は世界史には高校生の時以来触れ、ユダヤ人に関してはホロコーストとイスラエルとの用語と結びつける程度しか知識が無かったが、この本に出会って厚みのある知識を得られた気がしており、満足している。

    0
    2025年11月04日
  • ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ勉強になった、し、おもしろかった。高校の世界史を意識した説明の流れになっているところが多く、不勉強な身でもなんとかついていけた(言葉の定義を忘れることが多くて戸惑ったが…。)

    今まで持っていたユダヤ人へのイメージや、それからわく素朴な疑問に、丁寧な説明をいただける本になっていて、いろいろな点と点が線で繋がるような感覚があり、まさにこういう本を求めていたという感じ。
    そしてでも、いまのイスラエルの暴力についてはNOを突きつけなければ……

    0
    2025年11月03日
  • ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで

    Posted by ブクログ

    そもそもユダヤ人ということを知らなかったし、日本史派で世界史はほぼ初週だが非常に読みやすい本だった。

    ユダヤ人について、アインシュタインしかり、天才が多いというイメージと、ホロコーストの被害者である、というイメージが漠然としてあっただけだった。

    前者に関しては、天才が多いのは、ユダヤ教の根底として「律法」「教育」を重視する側面があったから、ということと、各国家において、歴史のマイノリティとして国家の法に適用しつつ、ユダヤ共同体として「うまくわたってきた」から、なのだと理解した。

    また、後者に関しては、ホロコーストがすべてではない、ということも理解した。東欧で起こったポグロム然り、ユダヤ人

    0
    2025年10月05日
  • ユダヤ人の歴史 古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで

    Posted by ブクログ

    ユダヤ人の歴史
    古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで
    中公新書 2839
    著:鶴見太郎
    出版社:中央公論新社

    地続きである大陸にすんでいる民族の歴史はすさまじいものです。
    まさに避けようものない悪夢が、歴史の中心をなしています。

    ユダヤ人、旧約聖書ではみずからを、イスラエルという、ユダヤ、ユダとは、イスラエル12部族の内の1つの部族である

    イスラエルと神ヤハウェとの間には、いくつか契約を結んだ
     アブラハムが結んだ契約、割礼を要求する民族としての契約
     つぎに、モーセが結んだ契約、シナイ契約と呼ばれる、民族ではなく戒律による契約、モーセの十戒である
     そして、申命記での契約、

    0
    2025年09月11日

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