作品一覧

  • ペーター・カーメンツィント
    4.7
    1巻924円 (税込)
    豊かな自然のなかで育ったペーターは、文筆家を目指し都会に出る。友を得、恋もしたが、都会生活の虚しさから異郷を放浪した末、生まれ故郷の老父のもとに戻り……。青春の苦悩、故郷への思いを、孤独な魂を抱えて生きてきた初老の独身男性の半生として書きあげたデビュー作。
  • シッダールタ
    4.5
    1巻990円 (税込)
    バラモンの息子シッダールタは、早くから精神修養の修業を積んでいたが、心の渇きは癒されず、身分を捨てて親友ゴーヴィンダとともに苦行の旅に出る。托鉢生活では、すでに悟りを開いていたゴータマ・ブッダに出会い、彼の説法を聞くものの、シッダールタは満足しない。むしろブッダや親友から離れ、俗世で遊女カマラーとの快楽に溺れ、そのための金を商売で稼ぐようになるが……。自己の解放と世界の真理を求めた青年の魂の旅路。
  • デーミアン
    4.2
    1巻792円 (税込)
    些細な嘘をついたために不良に強請られていたエーミール。だが転校してきたデーミアンと仲良くなるや、不良は近づきもしなくなる。デーミアンの謎めいた人柄と思想に影響されたエーミールは、やがて真の自己を求めて深く苦悩するようになる。少年の魂の遍歴と成長を見事に描き、世界中で“悩める若者たち”に読み継がれる青春小説。
  • ガラス玉演戯(上下)合本版(新潮文庫)
    -
    1巻1,386円 (税込)
    ガラス玉演戯――学問と、美の崇拝と、瞑想という三つの原理の融合――の名人ヨーゼフ・クネヒトの、芸術的香気の高い理想郷カスターリエンにおける活躍と現実世界でのさまざまな苦悩とを描いて、戦争と雑文的文化に明け暮れる二十世紀文明に対する反極として構成された、ヘッセの芸術と知恵との最高の結晶。 ※当電子版は新潮文庫版『ガラス玉演戯』上下巻をまとめた合本版です。
  • さすらいの記
    -
    1巻550円 (税込)
    若いときからヘッセを熱愛した詩人尾崎喜八が、みずからの好みにしたがって選び、訳しためたヘッセの随想集。表紙の水彩画もふくめ 、ヘッセ自身の手になる水彩画を数点、おさめてある。

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ユーザーレビュー

  • シッダールタ

    Posted by ブクログ

    ヘルマン・ヘッセ、高校時代以来か?
    シッダールタといえば、ゴータマ・シッダールタ、お釈迦様ですが、これとは別人のシッダールタという名の青年が主人公。ただし、本当のブッダも登場します。
    読み終わったあと、訳者あとがきを読んで、そこで紹介されていたBGMを流しながら、訳出のこだわりを踏まえて、もう一度最初から読み始めました。
    ヘッセ自体や原始仏教への深い理解による新訳、きめ細かい注釈、とてもよいです。お話もとても味わい深かったです。おすすめ。

    0
    2025年11月03日
  • シッダールタ

    Posted by ブクログ

    シッダールタという主人公の青年が、ブッダに会い彼の教えを聞いたのち、敢えてその教えに従うことを避け、自分で考え自分で歩いていくことを決意する場面を読んだ。
    それは、決して反発心ではなく、むしろブッダに対する尊敬の念がさせるものであった。そこに至る思索についての表現は美しく、心を清々しくさせる。

    0
    2025年11月02日
  • シッダールタ

    Posted by ブクログ

    自我からの解脱を目標に、苦しみを乗り越えて道を切り開いていくシッダールタの姿に、引き込まれました。

    宗教的内容であることを予想し、読み始めは身構えましたが、その心配は無用でした。

    苦行を3年間一緒に積んだシッダールタと友人ゴーヴィンダは、違う道を進みます。ゴーヴィンダはブッダの弟子となります。

    苦行で身につけたもの(断食、待つ、考える)を遊女のカマラー、商人との出会いの中で手離すことになったシッダールタ。そのかわりに得たものは、官能の喜び、快適な暮らし、富(とみ)でした。しかし、シッダールタの心は満たされず、その後、彼に大きな影響を与える人物との出会いがあり、彼は変わります。

    後半は、

    0
    2025年10月07日
  • デーミアン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ストーリーが面白いといえば面白いんだけど、キングがバックマン名義で出してたときみたいなバックボーンがあるのとか、第一次世界大戦の頃にこういう精神世界を書いて評価されるのとか付随的な要素が面白い
    若さと並走する不全感に対して示唆が得られればというスタンスのキャッチコピーみたいだけど自分の苦悩は唯一無二と思いたいのが若さだからむしろ100年以上前から厨ニ病はあったんだって史料的な着眼点で読んだほうが楽しめると思われ
    この裏でどれほどの貧困があったのかと思うとまあそれはそれこれはこれ

    0
    2025年09月24日
  • デーミアン

    Posted by ブクログ

    主人公の少年がデミアンという不思議な少年との出会いを通じて精神的な成長を遂げるまでを描いた物語。

    子ども時代の両親に守られた『明るい世界』から自分の世界へと繰り出そうともがいたり、理想の自分とのギャップに苛まれる主人公に過去の自分を重ねてしんみりとしてしまった。
    ラストのデミアンの言葉には号泣した。
    自分を見つめ直したいときにまた読みたい本である。

    この本は作者のヘッセがユング系のセラピーを受けた後に書いた話らしく、
    読んでいると登場人物や主人公の心の動きがユングの理論を下敷きにしていることがわかる。
    またキリスト教的価値観をわかっているとなお深い考察ができると思う。
    (知らなくても十分楽

    0
    2024年09月21日

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