作品一覧

ユーザーレビュー

  • たとへば君 四十年の恋歌

    Posted by ブクログ

    本当に涙が止まらず、読んでいてしんどくなるほどだった。
    河野さんと永田さんの出会いから別れまでが短い小説の中に凝縮されていた。
    河野さんの発病から亡くなるまでの描写が丁寧すぎて、当事者になったかのような気持ちになり、とても辛かった。本を読んでいて、早く終わってほしいと思ったのは初めてだった。今も思い出すと涙が出てくる。
    最期まで詩人であった河野さんとそれを見守るご家族の温かさが非常に心に染みた。
    最後、永田さん目線の河野さんの話もあり、多面的に事柄をみることができたことで、物語の厚みを感じられた。

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    2025年11月25日
  • たったこれだけの家族 河野裕子エッセイ・コレクション

    Posted by ブクログ

    「たったこれだけ」とは達観でも諦念でもない。自分の来し方、家族の行く末、もう会えない誰か、海の向こうの祖国....すべての遠いものごとを「たったこれだけ」と両腕にすっぽりと確かめられる幸福感だった。珠玉という言葉しか浮かばない、心を救うエッセイ集。

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    2025年09月28日
  • たとへば君 四十年の恋歌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ここ数年で最も心に残った本でした。
    もし本書が短歌集であったならば、恥ずかしながら表題の代表作しか知らないような私は本書に出会えなかったと思います。
    このような形式で二人の道のりと素晴らしい短歌の数々を残してくださったことにありがたい気持ちでいっぱいです。
    短歌はもちろんのこと、他にも胸に響く一節がたくさんありした。

    以下にその一部を引用します。

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    ・蒸留水と井戸水が一緒に暮らして来たのね。私たち。
    ・それまで自意識が裸になって歩いていたけれど、永田和宏という存在が私に薄膜を張ってくれて、生きやすくなりました。
    ・人のこころも体の痛みも、自分自身の、それさえ分かっていないという

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    2025年05月04日
  • 京都うた紀行 歌人夫婦、最後の旅

    Posted by ブクログ

    短歌を読むようになってから読書のスピードが落ちてしまった。文字数は少ないから早く読めるはずだけど、反芻したり調べたりするから時間がかかるのだ。歌人夫婦二人の最後の共同作業。解説でまた泣かされた。僕も生きている証として地名を入れた歌を詠んでいこうと思う。

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    2024年04月13日
  • たとへば君 四十年の恋歌

    Posted by ブクログ

    じっくりと時間をかけて読ませて頂いた。永田さんと河野さんが出会ったころから、河野さんが亡くなるまでの時間を短歌とエッセイで追体験をさせて頂いた。その間に刺激を受けて僕もいくつか歌を詠んだ。だから読み終えるまで時間がかかったのだ。最後は涙が止まらなかった。

    「手をのべてあなたとあなたに触れたときに息が足りないこの世の息が」

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    2024年03月16日

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