ジェームス・M・バーダマンの作品一覧
「ジェームス・M・バーダマン」の「毎日の英単語 日常頻出語の90%をマスターする」「毎日の英文法 頭の中に「英語のパターン」をつくる」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
アメリカ黒人の歴史を解説する本。
アフリカから奴隷として連れてこられ、アメリカに定着し、南北戦争や公民権運動を経て、BLM事件発生までの流れを追う。
それは圧倒的な差別と格差の歴史だった。
戦慄した。
自分は黒人のことなど、何も知らなかったのだと痛感させられた。
この本を読めば、「いつまで差別、差別と被害者ぶっているんだ」などと、口が裂けても言えなくなるだろう。
彼らにとって差別とは、尊厳だけの問題ではない。生死に直結しているからだ。
このような人種間の軋轢から生じる問題は、日本人が感覚だけで理解するのは難しいと思う。
だからこそ、そこに歴史を学ぶ意義がある。
この本からは、現代にも通じる、本当に多くの教訓を得ることが出来た。
・無知が差別を生むこと
・差別や支配をする側は、時にそれを正しいものだと思い込むこと
・法律が常に正しいとは限らないこと
・法律を修正したからといって、それで問題が解決するわけではないこと
・結局はそれを使う人間にかかっているということ
・被害者も、時には加害者に転じること
・よって社会には、被害者だけがどんどん増えていくということ
・一部の人が暴力的な行為に訴えるだけで、全体がそのように見られてしまうこと
・黒人にも白人にも色々な人がいること。人種をステレオタイプ化するのは、本当に無意味だということ
密度が濃く、読み下すのに苦労したが、それでも読む価値のある一冊だった。
翻って、これほどの断絶の歴史があったにも関わらず、オバマ大統領が誕生したことは、アメリカの一つの奇跡だとすら言える。
それは人類の強さだと思う。
もちろんまだまだ問題は山積みだが、それでも、少しずつでも世の中が良くなっていくことを願う。
Posted by ブクログ
本棚がブラックミュージックの流れになったので、隣にこれを。
「はじめての」とタイトルにあるとおり、とにかく読みやすくわかりやすい。対談形式の文も読み進めやすく、ジャンルで章が分かれ、主要アーティスト名と作品、必聴アルバムがしっかり紹介されているのもいい。名前を見るだけで顔が目に浮かぶアーティスト群にわくわく、スマホ片手に音源検索しながら読むと、情報量が何倍にもなる本です。
もうひとつ読みやすさの理由は、単なる情報の羅列ではなくエピソードがうまく盛り込まれていること。
アーティストの生い立ちや土地柄、時代背景。マヘリア・ジャクソンが語ったという、「絶望を歌うのがブルーズで、希望を歌うのがゴスペル」という言葉。エルヴィス・プレスリーとB.B.キングの邂逅や、キング牧師暗殺後のジェームズ・ブラウンの行動など「ぐっとくる」エピソードだらけ。
特に心に残ったのが、前半、黒人が奴隷としてアフリカから連れてこられた存在であることに触れた部分。彼らの土着信仰とキリスト教の融合から生まれた「アフリカに起源をもつ先祖崇拝信仰の民間宗教の代表」として「ヴードゥー」を挙げる。
ヴードゥーは歌と舞踏による宗教、そして有名なのが、呪術によって死んだ者を蘇らせる「ゾンビ」の存在である、と説く。
歌と踊りとゾンビ、
といえば、そう、
マイケル・ジャクソン『スリラー』。
そこ、つながるんだ!
世界のエンタメ史に誇る傑作、今でもみんな真似して踊りたくなるあのMVが、そんな深いところに根を張っていたなんて。
「黒人のマイケルがやってこそのパフォーマンス」「自分のルーツに強い関心を寄せていたマイケルがそれを意識していたのは明らか」という論に、目から鱗。
だとすれば彼は、どれだけ己のルーツに誇りを持っていたのか。「白人になりたがっている」なんて噂がとれだけ口さがない、罪深いものだったか。全く実のないナンセンスじゃないですか。
数々のエピソードに感心し、音をたどってはエネルギーに圧倒される。これがアメリカ。
「欧米」と一括りにされがちだけど、欧と米ってだいぶ違うよね、特に音楽は、というのがわかる一冊です。