絵本や児童書(以下、「こどもの本」)の名作を200冊リストアップし、各本の魅力を一冊一冊ていねいに解説した特集本。
グラフィックが美しくて愛おしくて、毎日少しずつ、だいじにだいじに読んでおりました。これはお子さんにとっても、自分にとっても、永久保存版ですわ。
「こどもの本」選びに困った時は、云十年と読み継がれてきた名作にするのが鉄則とされている(気がする)。しかしここでは、云十年ベストセラーだけでなく、2010・2020年代刊行のフレッシュ本も多数見られた。
丁寧な解説も相まって、本選びに困ることはまずないだろう。
従来の「こどもの本」の概念も、今回いくつかひっくり返った。
一層の進化を遂げた工作本やしかけ絵本…絵本『しろくまのパンツ』(#40)に付属されたパンツ型の帯を外すと、物語がスタートするという発想は、冴えているなーと思った。
『しろくま』作者 tupera tuperaのように、「絵本ユニット」として活動する集団がいることも、私にとっては新鮮な驚きだった。(共著ならともかく、基本一人で制作するものと思い込んでいたから…)
「言葉は体。体に入った言葉じゃないと本物じゃない気がするの」(P 56、角野栄子)
ここからは、私が元々好きだった&今回興味を惹いた作家や作品を、番号順に振り返っていきたい。
トップバッターは私の原点レオ・レオーニ!
レオ・レオーニといえば、岩場や海底など風景まで細かく作り込んでいる点が特徴的だが、それは幼い頃に夢中になったテラリウムづくりが 基になっているそう。他にも日本で手に入れた和紙を使用していたりと、日本の一ファンとして、喜ばしい情報がてんこ盛りだった。
#21『Michi』はインテリアとしても利用したい「文字のない絵本」。
作者のjuanita (日本人男性)が展開する世界は、エッシャーを彷彿とさせる構造となっており、非常に複雑だ。おまけに文字がないので、読者は自身の頭で物語を編み出していかざるをえない。
junaidaはその行為を「頭の中の方が、その人にとって一番豊かな想像ができる」と奨励していて、「これがこれからの『こどもの本』の楽しみ方か…!」と思わず唸ってしまった。
『りんごかもしれない』のヨシタカシンスケが描く#113『もしものせかい』は、子どもが読むにしては物悲しい雰囲気。それもそのはず、テーマは「もしも大切な何かを失くしたら」で、どちらかと言うと大人にこそ読んでほしい作風だからだ。
『りんご…』同様全然読めていないけど、必ず辿りそうな予感が今からしている。
信者としては、#115『長くつ下のピッピ』を4ページも特集されているのが感無量だった…!リンドグレーン関連の本を読み散らかしてきたので既知の情報も多かったが、高画質で初版本を拝めたりと、やっぱり嬉しいことづくし♪
イラスト担当だったニイマン氏について(珍しく!)触れられていたのも良かった。浮世絵にインスパイアされていた話など、これまた日本の一ファンとして感謝の合掌をしたのだった。
レビューで挙げきれなかった気になる本も沢山。
お子さんのためだからと買い溜めていっても、バチは当たらないよね?笑