森崎和江の作品一覧
「森崎和江」の「からゆきさん 異国に売られた少女たち」「新版 慶州は母の呼び声 ――わが原郷」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「森崎和江」の「からゆきさん 異国に売られた少女たち」「新版 慶州は母の呼び声 ――わが原郷」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
この一年半ほど、
「まっくら―女坑夫からの聞き書き―」1961、
ラジオ「にっぽんの子守唄~出稼ぎの女たち(F面)」、
ラジオドラマ「海鳴り」「いのちの木の方へ」「産湯の里」、
現代詩文庫の「森崎和江詩集」、
「からゆきさん」1976、
とぼちぼち読んでいる。
本書は1984。
作者の著作は膨大なので全容を把握するのは難しそうだが、本書は作者にとっての根っこを描いているので、読んでよかった。
まずは朝鮮植民二世としての、原罪意識。
これだけなら辛さ一辺倒になりかねないが、さらに、生きて在ることのエロスを文章の端々から感じる。
これは例えばこうの史代と片渕須直の「この世界の片隅に」や、おざわゆき
Posted by ブクログ
著者のことはサークル村の主要人物の一人ということは知っていたが、その著作で読んだのは『からゆきさん』と『まっくら』の二冊。本書は、著者が自らの原郷とする生まれ育った朝鮮での17年間の生活を回想したもの。
著者は、理想化肌の朝鮮学校の教師である父と、優しく慈しんでくれる母との間の長女であった。そして父の学校異動の関係で、慶尚北道の大邱、慶州そして金泉に住んだ。
幼き日の思い出から著者は朝鮮での生活を細部まできめ細かく描いていく。朝鮮人のアブジやオモニの姿も自らの見たままに生き生きと描かれる。こんなにも瑞々しく記憶にとどめ文章として表現できるというのは本当にすごい。
愛情を注いでくれ
Posted by ブクログ
明治時代、外国に売られていった女の子たち、その背景、女の子たちのその後。
綾さんの養母のキミが精神の異常をきたしている様子が、胸に迫る。
養子の綾さんに、このいんばいおなご!おまえのいんばいをようしっとるよ。ひとりの男も百人の男も同じこつ、と罵る。それは、おそらくキミさん自身の自己認識で、雇い主や客や故郷や社会からそう言われてきて、それが彼女の中に刷り込まれてしまったのだろうと想像できる。
炭坑夫を描いた「まっくら」の女たちは、まずしくてももっと、なんというか、正常だった。本来の人間の強さを持っているように読めた。それは貧しくても人間の暮らしだったからたみろう。
が、からゆきさんたちは