作品一覧

  • 意識と自己

    意識と自己

    ビジネス・実用

    5.0
    1巻1,980円 (税込)
    何かを見る、聞く、触るなどによって身体的変化が生じ、情動を誘発する。この身体状態は脳内で神経的に表象され、感情の基層となる。では、感情はどのようにして「私」のものと認識されるのか。意識はそのときどのように立ち上がり、どう働くのか。ソマティック・マーカー仮説、情動と感情の理論を打ち立てた著者が解明する「感情の認識」という問題。哲学にも通じた世界的脳神経学者の名著。
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

    感じる脳

    ビジネス・実用

    4.2
    1巻3,080円 (税込)
    米国の著名な脳科学者である著者が、多くの脳障害・損傷患者の研究から導き出したのが、身体反応(=情動)を脳が受け取り感情を生みだすという考えです。これとほぼ同じ考えを持っていたのが、哲学者・スピノザでした。本書は最新の脳研究とスピノザの哲学的思考がどのようにリンクし、同一の考え方に至ったのかを説いた一冊です。
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

    原発はなぜ危険か

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻770円 (税込)
    福島原発の心臓部である圧力容器の設計に携わった著者が、自ら体験した製造中の重大事故を紹介し、現在運転中の原発の問題点をえぐり出すとともに、脱原発のための条件を探る。チェルノブイリの事故が世界に大きな衝撃を与えたにもかかわらず、日本の原発政策には何の変化も見られない。日本の原発ははたして安全なのだろうか。

ユーザーレビュー

  • 意識と自己

    Posted by ブクログ

    第一線の脳科学者による意識、情動、自己認識に関する研究と論考。
    「意識」を複数の階層に分解することで、一般的に思われているその高尚さを鮮やかに解体してみせる。
    自分なりの解釈では、身体状態を追跡するマッピング群の集合(原自己)が、中核意識によってその変化が捉えられ続け、蓄積されていく中で、比較的まとまりのある「自己感」へとアメーバ状に育っていったものが我々が通常考えている「意識」(拡張意識)ないし「自己」と読んだ。
    ここで面白いのは、原自己そのものは非意識的なプロセスであり、原自己の変化を中核意識が二次的に表象すること自体が自己感の発生点だという点。このあたりの論理構造はベイトソンのダブルバインド理論を着想したが、実際には矛盾を統合しているのではなく、劣勢な信号を捨象することで単一の経験を強制的に作り出していることが大宗なのかなとも思う。だからこそダブルバインドの超克が難しいのかなとも。
    末尾の「意識は感情である」という一節がなぜだか妙に刺さったのは、著者の価値観や願いが前面に出ていたからかも。
    名著には間違いないが、この領域は色んな人が色んなことを言っているので一回自分なりに整理してみたいなと思わされる、その意味でも自分としては価値のある読書体験だった。

    0
    2026年08月26日
  • 意識と自己

    Posted by ブクログ

    意識とか自己とか考えるとき、曖昧でどこから手をつけていいかわからなくなる感じがするけど、この本は著者が問題に至った経緯とか使った手法とか用語の定義とかかなりきっぱりしててわかりやすかった。
    私は、「意識」っていうとき言葉で考えることを主に指したり「自分」っていうとき自分の中の自分の記憶のこと指したり社会の中での自分の立場みたいなのを指したりごちゃごちゃだけど、この本で出てくる「意識」「自己」はかなりレベルごとに整理されています。「中核意識」、普段意識してないけどある。

    0
    2023年02月11日
  • 意識と自己

    Posted by ブクログ

    学術文庫らしい一冊。
    学術的な本を読み慣れていない人には難解なだけで読み進めるのが苦痛だろう。逆に読み慣れていて興味があればハマる。一度だけ読んで終わりにしたくない。時折パラパラと捲って読み返したい名著。

    学術的でありながら文学的表現も多く、ところどころ立ち止まっては赤線を引いたりメモしたくなる。原著が素晴らしいのか翻訳が素晴らしいのか、とにかくおもしろい。

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    〈メモ〉
    情動はホメオスタシスの調節になくてはならないもの。

    0
    2019年09月21日
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

    Posted by ブクログ

    ダマシオの「一般向け」脳科学書、とばして『自己が心にやってくる』を読んでしまったのだが、『無意識の脳』の次の本はこちらである。前著でやや中途半端に解説が終わっていた「情動・感情」が本作で中心的・徹底的に掘り下げられる。
    原題はなんと「Looking for Spinoza」、「スピノザを探して」である。唐突なスピノザ。
    そして、本書を読み始めると途中から、突然スピノザの伝記のような記述がはじまって面食らう。ダマシオをこれまで読んできた者には何か異様なものが感じられるだろう。そして本書の最後の方にも、スピノザの評伝のようなものが延々と続く箇所がある。
    なぜスピノザか? 著者ダマシオは、あるとき不意にスピノザの本を読み返し、自分の思想とスピノザのそれとの共通点を発見したのだという。
    スピノザ『エチカ』に見られる一文「人間の心は人間の身体の観念である」というのが、ダマシオの語る情動・感情の脳科学思想の帰結と重なるのである。ダマシオは「感情とは、ある特定の形で存在する身体の観念である」(P120)と書く。
    また、スピノザが「自身を保存しようとする執拗な努力」としてコナトゥスに言及する部分は、ちょうどダマシオの強調するホメオスタシスの原理と符合する。
    しかしスピノザについては、私はこれまで読んでもよく掌握しきれなかったように思うし、とりあえず置いておこう。
    ダマシオは本書で、前著に続いて情動について詳しく書いている。そしてそれよりずっと難解な独特の概念「感情」について、これまでになく詳細に記述する。
    情動とちがって「意識」を必須として成立する「感情」は、ダマシオによると、「特定の思考モードの知覚と、特定の主題をもつ思考の知覚とを伴う、特定の身体状態の知覚である。」(P121)
    また、「感情は本質的に一つの観念(身体の観念)」である。(P125)
    そして感情の内容とは、「マッピングされた特定の身体状態である。」(P124)
    感情を知覚の一種であるとするこの定義は、なじみのものではなく、最初違和感が強かったものの、読み進めていく内になんとなく理解できたと思う。
    前意識的に、あるいは反射的に発生する情動は、さらに別の情動を喚起し、また、同時に発生した別の情動などとも並行して作用し、それらの全体が、身体という域で結び合い、場合によっては相殺し合ってのちに、身体全体が「自己の状態」として示すイメージ、それの認識が「感情」となるのである。
    そうした「感情」は、進化論上、比較的高度な、後からあらわれてきた機能であり、ダマシオによるとそれは有機体(人間)の生存と幸福の獲得・維持に役立つはずなのだ。
    けれども、私たちの実感として、激情的なものはむしろ生存や「幸福な生活」を破壊する場合が多いし、「欝状態」は、たしかに自らが病的状態にあることを示す標識とはなるものの、そこから抜け出せずに陰々滅々としているならば、その感情は、果たして「生存」の役に立っているのだろうか? という疑問は残るように思った。
    ダマシオの本は全部そうだが、本書も、結尾部分はあっけないほどオプティミスティックな、明るい、ちょっとステレオタイプな肯定的人生論で終わる。
    本書ではスピノザを引きながら、負の感情を正のの感情へと置き換える処世術が述べられる箇所があるが、これは実際のところ、なかなか難しい。
    ダマシオは情動・感情が専門分野なので、いわゆる「理性」的な頭脳の活動に関してはあまり書いていない。たとえば純粋に論理的な思考だとか、コンピュータのような演算処理だとかについては触れていないし、そういったものと「感情」との対比に関しては何も語っていない。
    しかしダマシオが語っている「感情」とは、「自己感」にたちもどっているときの「知覚」「思考」なのであり、純粋論理だの数学的演算だのについては、「自己感」からまったく離れた思考機能として、区別されているのだろう。
    数学ならともかく、とりわけ日常言語を用いた言説空間においては、人の思考にはいつも「感情」が伴っている。その感情とはつまり自己の身体の自意識なのだということを、本書は述べているということになるだろう。
    スピノザについては、ダマシオの指摘を経由して再度読み返してみたくなった。

    0
    2015年06月30日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

    Posted by ブクログ

    1990年に執筆された本をもっと多くの人々が読むべきであった。原発は以前から壊れて修理を何回もされており、大震災が起こったので壊れたのではない、ということがよくわかる本である。大きく壊れて被害が大きくなるまで電力会社も政府の何も言わないということである。

    0
    2013年03月02日

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