作品一覧

  • タテ社会と現代日本
    4.3
    1巻869円 (税込)
    『タテ社会の人間関係』著者の最新刊! 現代新書既刊3部作『タテ社会の人間関係』『適応の条件』『タテ社会の力学』累計170万部超のベストセラーシリーズ第4弾! 長時間労働をもたらす小集団の封鎖性。 非正規・正規雇用問題と「ステイタス・コンシャス」。 家族という小集団が招く家庭内虐待問題。 「場」の序列意識から生まれる新参者へのいじめ。 タテ社会のなかの女性の社会進出…… 「資格よりも場」「序列意識」「ウチとソト」など、日本社会独自の構造を鮮やかに解き明かした「タテ」の理論。現代日本の抱える問題を「タテ」の理論を使って読み解く52年目の続編。 終身雇用制が崩れても、なぜ先輩・後輩の関係は変わらないのか? 日本の組織で上司の上司に告げ口をするのが許されない理由とは? なぜ序列の意識なしに席に着くこともできないのか? 『タテ社会の人間関係』から50年超、著者がいま感じることとは? 現代社会と向かい合うための、「タテ社会」入門書! 「失われた二〇年」などと言われるように、低成長の時代が長年つづき、新卒一括採用から定年まで、すなわち入り口から出口まで面倒を見るという日本型経営がかたちを変えつつある、と報じられている。しかし、年功序列のようなものが薄らいだとしても、タテのシステムは残るところに残る。その大きなものが、先輩・後輩の関係である。最近の若者は自由になったといわれるが、学校において上級生、下級生の区別はなくならない。親分・子分の関係が薄らいでも、その要素がなくなっていないのと同じように、会社における先輩、後輩の関係はなくならないだろう。――「プロローグ」より
  • タテ社会の力学
    値引きあり
    3.5
    1巻412円 (税込)
    日本では法よりも社会的規制によって人々の行動は律される。『タテ社会の人間関係』で著者が提示した〈タテ社会〉というモデルを動かすメカニズムを、全人格的参加、無差別平等主義、儀礼的序列、とりまきの構造など、興味深い事例で解明、日本社会のネットワークを鮮やかに描き出す。外的変化に柔軟に対応する軟体動物的構造の再認識に国際化の扉は開く。(講談社学術文庫)
  • タテ社会の人間関係 単一社会の理論
    4.1
    1巻869円 (税込)
    日本社会の人間関係は、個人主義・契約精神の根づいた欧米とは、大きな相違をみせている。「場」を強調し「ウチ」「ソト」を強く意識する日本的社会構造にはどのような条件が考えられるか。「単一社会の理論」によりその本質をとらえロングセラーを続ける。(講談社現代新書)
  • 適応の条件 日本的連続の思考
    3.6
    1巻891円 (税込)
    異なる文化に接した場合の〈カルチュア・ショック〉は、日本人において特に大きい。そこには、日本社会の〈タテ〉の原理による人間関係と、ウチからソトへの〈連続〉の思考が作用している。本書は、欧米・インド・東南アジアなど、ソトの場での日本人の適応と、そこに投影された〈ウチ〉意識の構造を分析し、〈強制〉と〈逃避〉という2つの顕著な傾きを指摘する。(講談社現代新書)

ユーザーレビュー

  • タテ社会の人間関係 単一社会の理論

    Posted by ブクログ

    日本的な『ウチ』と言う時の西洋的な『私たち』とは異なる自己中心的で排他的な意識や、日本人は働き者や怠け者と言う考えはあっても、個人間の能力の差を認めない素朴な人間平等主義を持つと言う点など、改めて考えるとすごく腹落ちする部分がありましたが、人間平等主義なのに上まで行ける人は一握りで、下層では同じようなレベルの人が足の引っ張り合いをしている、なかなか成長が難しい環境だなぁとも思いました。

    西洋と言う物差しを使わないと言うわりには西洋との比較が出てきたり、その時代に他の人よりも西洋的なものに触れる機会の多かった個人の感想ではかいか?と思われる部分も出てきますが、戦後20年、現代から60年前の本で

    0
    2025年07月22日
  • タテ社会の人間関係 単一社会の理論

    Posted by ブクログ

    中根千枝の著書『タテ社会の人間関係』は、日本人の人間関係や集団構造の特質を「タテ社会」という概念によって明らかにしようとした画期的な研究である。本書は、日本社会における人間関係のあり方を、西洋的な個人主義社会と比較しながら、文化人類学的・社会構造的に分析している。

    中根は、日本では個人の資格や能力ではなく、まず「場」への所属が人間関係の基盤になるとする。肩書きや属性ではなく、その人がどの集団に属しているかが、その人の社会的位置を決定する要素となる。これを「場の論理」と呼び、欧米社会のように「資格の論理」(=能力・契約・専門性による個人の位置づけ)とは明確に異なるとする。

    また、日本社会では

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    2025年07月20日
  • タテ社会の人間関係 単一社会の理論

    Posted by ブクログ

    紛れもなく名著。

    日本の対立軸としてインドを持ってくることで説得力を増している。

    社交、家族、本当の血縁、日本人的一方で所属、ステータスソサイエティ、その組織に一番早く入った人という意味での老人天国など目から鱗だ。

    日本は商売下手で製造が得意というのも、本論の枠組みで理解できる。

    0
    2025年02月20日
  • タテ社会の人間関係 単一社会の理論

    Posted by ブクログ

    東大で名誉教授を務めた社会人類学者である中根千枝による書籍。
    1967年発行。

    日本の社会的構造を他国のそれと比較する形で分析し、その特徴を解明することが本書の主題とされている。

    本書における筆者の主張をまとめると、下記の3つである。

    ①日本社会における集団意識では「場」が優先される

    ② 日本人は「ウチ」「ヨソ」の意識が強く、人間関係の機能の強弱は実際の接触の長さ、激しさに比例する

    ③日本の組織の階層は強い「タテ」の関係で構成される

    ①は、一定の個人から成る社会集団の構成の要因は、二つの異なる原理「資格」と「場」の共通性に大分できるという前提に立つ。
    「資格」とは、社会的個人の一定

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    2024年03月20日
  • タテ社会と現代日本

    Posted by ブクログ

    本書の本筋ではないが、結婚した男女と生家との関係の分類が興味深い。
    日本が男系でも女系でもないことを明確に示している。
    筆者によれば、祖先崇拝も感情的つながりを重視する日本ならではの慣習らしい。

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    2024年01月27日

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