作品一覧

  • 遺伝子‐親密なる人類史‐ 上
    4.2
    1~2巻1,188円 (税込)
    19世紀後半にメンデルが発見した遺伝の法則とダーウィンの進化論が出会ったとき、遺伝学は歩み始めた。ナチス・ドイツが優生思想のもと行なった民族浄化という負の遺産を背負いながら、ワトソンとクリックによるDNA二重らせん構造の発見を経て、遺伝学は生命科学そのものを変貌させてゆく。 『がん―4000年の歴史―』でピュリッツァー賞に輝いた著者が、自らの家系に潜む精神疾患の悲劇を織り交ぜて語る遺伝子全史。
  • 細胞―生命と医療の本質を探る― 上
    4.5
    1~2巻2,750円 (税込)
    ピュリッツァー賞受賞の医師による『がん』『遺伝子』に続く圧巻の科学ドラマ。顕微鏡による発見の数々から、感染症やがんとの苦闘、脳の仕組みの解明、最新の遺伝子治療まで、「細胞」からヒトそして生命の本質に迫ろうとしてきた人類の歩みを鮮やかに描くノンフィクション。
  • 病の皇帝「がん」に挑む(上)人類4000年の苦闘
    4.5
    地球全体で、年間700万以上の人命を奪うがん。紀元前の昔から現代まで、人間を苦しめてきた「病の皇帝」の真の姿を、患者、医師の苦闘の歴史をとおして迫真の筆致で明らかにするノンフィクション。ピュリッツァー賞受賞作。 古代エジプトのパピルスにイムホテプはこう記した「この病の治療法はない」。この病を「カルキノス」と呼んだ医聖ヒポクラテスもまた「がんは治療しないほうがよい。そのほうがより長く生きるから」と述べている。人類は4000年にわたって、この怖るべき病気と闘い続けてきた。 外科手術による病巣の切除、X線による放射線療法、抗がん剤と骨髄移植を組み合わせた超大量化学療法、さらに「がんに対する魔法の弾丸」になると期待される分子標的療法……不治の病から治癒可能な病へといたるその治療の歴史と、「がん」をめぐる患者、医師、研究者たちの人間ドラマを見事に描きだした「病の皇帝」がんの伝記。

ユーザーレビュー

  • 病の皇帝「がん」に挑む(上)人類4000年の苦闘

    Posted by ブクログ

    ガンを取り巻く様々な分野からの視点が面白い。
    医療の中でも外科的治療や化学療法も一枚岩ではなかったこと。そして緩和医療の気高い精神。科学や技術の発展が密接にガン治療にも関わっているということ。疫学はより客観的にがん医療を知るために必要だったこと。
    シドニー・ファーバーらががん医療の発展のために奔走しているところも見どころ。医療の分野を飛び出し政治家や俳優、スポーツ選手にも働きかけ、広告塔を作り上げ、がん研究の礎となる基金を設立した。がん患者を助けると言う目的のため様々な手段を用いている点で、アフガニスタンの灌漑用水路の建設を進めた医師の中村哲さんが連想される。
    本書は一貫して著者の“がん患者と

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    2025年11月22日
  • 遺伝子‐親密なる人類史‐ 上

    Posted by ブクログ

    生物学に対する根源的な知的好奇心がこれでもかというほど満たされて震えるほど面白かった。
    遺伝は、生命現象の神秘さと自らを形作る最小単位という身近さを併せ持っている。本書は、遺伝の解明の歴史書であるが、単なる科学史ではなく人類が自分の起源を語ろうとする壮大な物語である。遺伝の解明は科学の発展とともに、人間とは何かという自己の追求であり高揚感が抑えられなかった。
    メンデルやダーウィンから始まり、ゴールトンやモーガンやワトソンやクリック、フランクリン、サンガーなどの科学的な偉業だけでなく、背景や野心、失敗、迷いなど人間的な面も余さず書かれていて良かった。
    遺伝学の発展は、病気の解明や治療など多大な恩

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    2025年11月14日
  • 細胞―生命と医療の本質を探る― 下

    Posted by ブクログ

    人間とは、細胞という生命の単位が形作る生態系であるという。その、細胞の物語。
    細胞の発見から、最新の細胞治療の研究成果に至るまで、実に興味深い内容が語られる。そこには、科学者、医師、そして患者の織りなす壮大な歴史が紡がれる。
    また、本書を読むことによって、実に多彩な細胞の性質について理解することができる。特に自律や生殖、代謝といった観点から細胞(系)の仕組みが、その解明に至る物語とともに語られる。
    そして、「私のよりよいバージョン」。病気(例えば極端な低身長や筋肉量の減少)からの解放と、人間の特質の強化(身長を伸ばしたり筋肉量を増やす)の境界線は曖昧になっているという。医療とエンハンスメン境界

    0
    2025年07月06日
  • 遺伝子‐親密なる人類史‐ 下

    Posted by ブクログ

    『遺伝子 親愛なる人類史』感想文

    本書『遺伝子 親愛なる人類史』は、遺伝子をテーマに、人類の過去・現在・未来を縦断的に見通す壮大な一冊でした。前半で語られるダーウィンやメンデルの話は、これまでどこかで聞いたことのある内容で、新鮮味には欠けましたが、遺伝子研究の原点を再確認するという意味では意義深いものでした。

    その後に展開される優生学の話は、重く、心がざわつくような内容でした。人間が「よりよい子ども」を望むという欲求の先に、歴史的には数多くの悲劇があったことを改めて思い知らされます。特に、現代においてもその欲求は形を変えて存在し続けており、技術の進歩によってそれが実現可能になりつつあるとい

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    2025年04月14日
  • 細胞―生命と医療の本質を探る― 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ビル・ゲイツがオススメしてたので購入。
    おいおい、めちゃくちゃ面白いじゃんよ…!

    「細胞」という深遠なテーマを、いくつかの部に分けてその歴史とシステムを紹介していく本作。医師である筆者だからこそ描けるリアリティと、深い知識に裏打ちされたエピソードは読む人をキチンと引き付ける。上下巻と分量は多かったけど、わりとスラスラ読めたかも。

    特に面白かったのは「腐敗」の話。
    「私達はなぜ生きながらにして腐敗しないのだろうか?」という問いは考えたこともなかったが、言われてみると確かに不思議な話だ。
    (これはもちろん腐敗を行う微生物を免疫が退治しているから)

    まとめは下巻の方で。同じ作者の「がん‐400

    0
    2024年07月21日

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