作品一覧

  • つぎはぐ、さんかく
    3.8
    1巻836円 (税込)
    【選考員満場一致!第11回ポプラ社小説新人賞を受賞作、待望の文庫化!】 惣菜と珈琲のお店「△(さんかく)」を営むヒロは、晴太、蒼と三人兄弟だけで暮らしている。ヒロが美味しい惣菜を作り、晴太がコーヒーを淹れ、蒼は元気に中学校へ出かける。 しかしある日、蒼は卒業したら家を出たいと言い始める。ヒロは、激しく反発してしまうのだが、三人はそれぞれに複雑な事情を抱えていた―
  • つぎはぐ、さんかく
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    【選考員満場一致!第11回ポプラ社小説新人賞を受賞した傑作小説】 惣菜と珈琲のお店「△(さんかく)」を営むヒロは、晴太、蒼と三人兄弟だけで暮らしている。ヒロが美味しい惣菜を作り、晴太がコーヒーを淹れ、蒼は元気に中学校へ出かける。 しかしある日、蒼は卒業したら家を出たいと言い始める。これまでの穏やかな日々を続けていきたいヒロは、激しく反発してしまうのだが、三人はそれぞれに複雑な事情を抱えていた―
  • さいわい住むと人のいう
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    「そこにどれほどの幸福があったのか、私たち以外、誰にもわからない。」 時代をさかのぼり紐解かれていく桐子と百合子の姉妹の人生。 戦争孤児だった二人は正反対の道を選ぶこととなり、背中合わせに生きてきた。 辿り着いた先に「幸い」があると信じて――。 最注目の若手作家がおくる、温かな涙があふれる、感動の傑作!

ユーザーレビュー

  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    全然存じ上げなかった作家さんでしたが、可愛い表紙に惹かれて♡

    地域福祉課に赴任してきた青年の青葉が この人には会っておくといいと紹介されたのは豪邸に住む、老齢の桐子と百合子姉妹だった。
    来た事なんかないはずなのに なんとなくこの豪邸に懐かしさを覚える青葉。
    そんな出会いの後すぐ、桐子と百合子が2人揃って同じ日に亡くなっているのが見つかった。

    え?ミステリー?と思ったけど、そうではなかった。
    戦争孤児であった2人の人生を20年毎に 遡って紐解いていく物語。
    夢を追いかけて飛び出し、人の幸せのお手伝いばかりして生きてきた姉、決められた道でささやかな幸せを見つけ生きてきた妹。
    淡々と穏やかに

    0
    2025年10月15日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    戦争孤児で親戚中を転々とし、ひっそりと力を合わせてきた姉妹。
    世話をしてもらった家の障がいのある次男との結婚を促される姉、だがその代わりに妹が結婚することに
    姉は身代わりになった妹とその不幸から逃れる為に教師として自立しお金を貯めて理想の家を建てる事を目標とする。
    可哀想に思っていた妹は実は夫との生活の中で幸せも見出せるようになると、理想の家の為に走り続ける姉と歪みが…
    不遇な子供時代を取り戻す事が目的だった理想の家、と姉妹、その姉妹を取り巻く人々。
    それぞれにみんなが幸せになる事を目指し、思いを寄せて、妹の百合子の作るいなり寿司も良い味が出ていると感じた。
    姉の桐子、妹の百合子、タイプは違う

    0
    2025年09月25日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    2024年、豪邸に住む老姉妹。2人の死から物語は始まる。そこから20年、更に20年、又20年、と時代は遡り、姉妹の歴史が明かされる。幼い頃の数年の記憶や経験はその後の人生にかなりの影響を与えるんだなぁと、自分自身を振り返っても共感するところが多かった。けど、例え苦しい時代を共に過ごした姉妹であっても、人生はそれぞれ。環境や生き方が異なってしまえば、価値観も変化してくる。それでも姉妹それぞれがお互いを大切に思いながら、自分自身の幸せを模索していく。姉妹がお互いを思う気持ち、姉妹だからこそ言えない言葉、気持ち。姉という責任、妹という役割。あぁ、もどかしい。
    ご縁のあった親子が絡んで、とても興味深く

    0
    2025年09月15日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すごいな。ファンシーな表紙、ミステリアスなあらすじから想像した何倍も重たかった。飛行機の中で暇つぶしに読んでたんだけど、もう中盤から数ページに1回涙が出てしまって全然進められなかったし。笑

    運命なんてクソ喰らえ、絶対この生き様を変えて高めて反撃してやる、と思い続けた姉/それもまた運命、巡り巡った気持ちと共に生きていくことを選んだ妹、でもどっちにも変わらず愛があり続けたんだと思うだけで胸がいっぱいになった。その糸がまた人を救って、誰かの運命を変えたり助けたりしたことも含めて、素晴らしい人間賛歌だと思った。

    飛行機と電車乗り継いで行った旅先の温泉に入ったあと、涼しい風にあたりながら地元のお店に

    0
    2025年05月09日
  • さいわい住むと人のいう

    Posted by ブクログ

    読みやすい文体で、全体的に春の季節感が漂う心地よい空気感だった。

    自分自身と、人から見た自分と、身内から見た自分では、人格も行動の意味違ってて、それに人は付かないもんだよ、と前編を通してやんわりと断言された感じ。

    姉妹の想いは重なっていたのか、すれ違っていたのか。お互いを思いやり、同じ方向へ向かってはいたものの、その背景となる思考は想像できてなくて、でもできていないことも結局わからないままだったんじゃないかな、と、私は受け取った。

    作者が絶望を描きたかったのか、希望を残したかったのかわからないけど、状況だけがそこにあって、それをどちらと捉えるかは読者に委ねられている。
    読む人によって、視

    0
    2025年05月01日

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