栗田シメイの作品一覧
「栗田シメイ」の「檻の中のルフィ 闇バイトを生んだ者たち」「コロナ禍を生き抜くタクシー業界サバイバル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「栗田シメイ」の「檻の中のルフィ 闇バイトを生んだ者たち」「コロナ禍を生き抜くタクシー業界サバイバル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
わかりやすく事件の全容が描かれており、ニュースでは報道されていないこの本にしか書かれていない情報が描かれていた。
被害者がいる以上、軽々しく言えないが、ページをめくる手が止まらなかった。
1番ゾッとしたことは、詐欺集団があまりにも会社然としていたこと。
朝に出社し朝礼したり、マネジメントとして詐欺トップが現場に責任感を持たせるため必要以上に関与しない、仕事の過程ではなく結果に評価するなど、あたかも普通の仕事をするような感覚で特殊詐欺に関与していたという。
60億の搾取に成功した要因は、このような組織運営を作り出したことにある。
詐欺に関わるきっかけは色々とあるが、結局は貧困社会という社会構造の中にあると感じた。ダメ人間の烙印を押されたが、詐欺集団では評価され承認欲求を満たせ、儲かる。もし、道を間違えなければ詐欺ではなく普通に暮らしていたかもしれない。
被害者にならないよう気をつけるのは勿論だか、知らない間につけ込まれ、加害者にならないことも大事だと感じる。
Posted by ブクログ
2022年5月から翌年1月までにかけて日本を震撼させた広域強盗事件の首謀者集団(「ルフィグループ」)について、彼らの背景から組織の成り立ち、事件の詳細から逮捕に至るまでを、幹部1名、主要なメンバー1名との数多のやり取りで立体的に詳解したノンフィクションである。
出版時点ではリーダー格2名の裁判が開始しておらず、さらに両人とも黙秘を貫いている。本書はリーダー格の彼らの供述が反映されていないことを差し引いても、組織犯罪の一連の顛末がよく理解できる形にまとまっていた。結局は「徹底して管理するとこ」と「人心を掌握すること」が(たとえそれが犯罪組織でも)組織をマネージする上で重要であることが再確認される。この点は会社運営でも変わらない知見であると思う。また、「仕事(と責任)を分散させることで当事者意識が無くなる」ことも会社組織などではマイナスなる一方、犯罪においては罪悪感を無くす方向に働くのは興味深い対称性だと感じた。
ルフィグループは一連の強盗事件で注目を集めたが、組織のおこりは特殊詐欺であったことは知らなかった。詐欺で培った術をそのまま強盗に転用したことが一連の強盗事件の核心であるともいえる。
さらに、フィリピンをはじめとした東南アジアの汚職の酷さも垣間見える。ルフィグループも金で現地警察やコネクションを利用できるだけ利用したが、最後は単にフィリピン人の身内に売られるのが何とも儚い。
一気読みできる筆力はさすがの著者であった。また次の著書も楽しみに待ちたい。
Posted by ブクログ
ルポ秀和幡ヶ谷レジデンスから注目していた作者による世間を震撼させた闇バイト/ルフィ事件に関する新たなルポ。
なんとなく日本を震撼させた闇バイトの首謀者はフィリピンに潜伏しており、比較的早期に捕まったイメージであったが、その裏にある事件がしていない無数の特殊詐欺被害が先立ち、その後窮地に陥った犯人グループが強盗殺人というより苛烈な犯罪指示に手を染めていく流れが克明に記されている。
当然ながら首謀者たちにもそれなりの辛い過去があるというところから始まるのだが、それ以上にまるで企業のように徹底した規則とマニュアルが存在し、組織再編を繰り返しながら進んでいく姿は、方向を間違えなければ、もっと良い価値の発揮の仕方があったのではないかと思わせる。
さらに、首謀者たちに巧みに騙され、実行に手を染めてしまう実行犯たちも、搾取されているにも関わらず、なぜか首謀者グループに敬意のような抱いている点が本件に関連する犯罪の奇妙な点。
トクリュウであったり、闇バイトであったり、その背景にある圧倒的な違法性や残虐性を包み隠すようなキャッチーなワーディングは、やはり誤った認知を起こし、判断力の未熟な若者や人間を勘違いさせてしまう。元々脱法ハーブという言葉も同様の認知齟齬を生んでいた気がするが、本作をきっかけにこうした犯罪の嗜虐性が広く伝わり、そして世の中から根絶されることを切に願う。