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「遠藤正敬」の「戸籍と国籍の近現代史【第3版】――民族・血統・日本人」「戸籍の現在」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「遠藤正敬」の「戸籍と国籍の近現代史【第3版】――民族・血統・日本人」「戸籍の現在」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
入籍の時に本籍とは何かを調べたのをきっかけとして、戸籍ってたまに気にすることがあるけど、実際どういうものか何も知らないなと思い読んだ。
戸籍の歴史を古代の律令制から明治、植民地統治、戦後、現代までたどる一冊。戸籍は単なる家族関係の証明ではなく、課税や徴兵、国民形成や治安維持のための制度だったことが分かる。また、戸籍は日本人であることを証明する一方、誰を日本人から除外するかを決める仕組みでもあった。北海道・沖縄・朝鮮・台湾の事例からは、戸籍が植民地支配や移動・国籍管理に使われ、今も継続して議論されている諸問題とのつながりも少し理解することができた。
これまでなんとなーく一度は疑問に思ったことがある内容が、ところどころわかりやすく記載されていて面白かった。
Posted by ブクログ
面白すぎる!!!!
戸籍の存在を知らずとも普通に生活している、つまり戸籍は日常生活とは無縁な存在と感じられる。が、マイノリティの立場になると(本書でいう無宿や「外地人」、婚外子など)戸籍という制度が自身の生活を縛る・抑圧の方向へ強烈に作用する点に 日本の伝統的な差別体制が見て取れた。
・戸籍に登録されてはじめて日本人となる
その背景に、外圧 国難にどう対応するか→天皇を頂点とし、家単位で従う 国体
85頁 江戸時代の人別帳(戸籍というよりは、世帯単位の記録のため住民台帳にあたる) しかし、機能としては不十分 身分制の中でカバーしきれない そうした中で人別帳から漏れ落ちた「無宿」→階級と職能を全うすることが国家の安定となると考えられていたため、自然と「反体制勢力」とみなされ差別された 佐渡送りなど
95頁 壬申戸籍においては、今日のような血統主義ではなく、移住地主義によって日本人が確定されていた ex.鹿児島 苗代川 朝鮮人集落
101頁 戸籍への登録による同化 例えば苗字など=創氏改名政策は、朝鮮支配以前から行われていた
141頁 明治において 戸籍がない という理由で人間を蔑視する 江戸時代の無宿に対する抑圧的空気と通じる
143頁 無戸籍解消のための方面委員(今の民生委員)
145頁 無戸籍であっても特段の不利益は生じていなかった(ex.昭和初期 無戸籍の世帯であっても隣近所が手伝って葬式(本来死亡届がないと火葬できない)を行っていた)
→戸籍は特段の恩恵がない 一方で
146頁 戸籍事業を精神的救済と位置付け 家の秩序に回収しようとした
149頁 的が浜事件 無戸籍のサンカの集落に対する焼き払い
172頁 朝鮮併合の際「同じ日本国籍でも平等にあらず」=国家にとって国籍とは国益に照らして個人に与えるもの、国家の裁量によって左右されるもの という論理
Posted by ブクログ
これは素晴らしい本!
選択的夫婦別姓制度が裏テーマとしてありながら、そんなことはおくびにも出さす
大和時代の壬申戸籍に始まる日本の戸籍の歴史を追いかける。
国家という概念がはじまり、税の徴収のために生まれた仕組み。
しかし荘園制度とともに立ち消えになる。
それが復活したのが幕末。尊王開国のために徴兵が必要となり、戸籍の必要性が
改めて生まれる。それまで農民は姓などなかった。
それも家単位の戸籍となり、家父長制が制度としても確立する。
その後、明治政府が生まれ、戸籍はより強固になる。
長男は徴兵されない、ということで、新たな戸籍を無理くり作り、
徴兵逃れがはびこる。夏目漱石も北海道に転居し、逃れた。
当時は北海道民には徴兵の義務がなかったとか。
やがて敗戦となり、占領軍に旧来の仕組みを否定されても戸籍は生き残った。
様々な問題があり、住居と紐づかなくなり、それを補うための住民票、
マイナンバー制度が誕生しても、なお戸籍は生き残った。
それはもはやイデオロギー。
明治時代に幻想のように生まれた家父長制の維持だけのために、戸籍制度は残る。
制度が残るということは、その維持のためにコストがかかる。無駄にかかる。
戸籍がないと、姓が違うと、家庭が壊れる。
何て言い草だろうか。
同じ姓でも壊れている家庭はいくらでもある。違う姓でも家庭は成り立つ。
明治時代、ほんの百数十年前に徴兵のために生まれた戸籍制度に何の意味があるか。
男系天皇制を維持するため、国民にも家父長制を強いる?
次の天皇にふさわしいのは愛子さんだろうし、今のやり方では維持できないのは
誰が見てもわかる。
なぜそれを無理やり守ろうとするのか。
戸籍の歴史を追うことで、今の問題点を明らかにしてくれる、良書!