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「遠藤正敬」の「戸籍と国籍の近現代史【第3版】――民族・血統・日本人」「戸籍の現在」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「遠藤正敬」の「戸籍と国籍の近現代史【第3版】――民族・血統・日本人」「戸籍の現在」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
天皇制も戸籍も、「日本人」という共同幻想のもと、補完し合う制度なのだな、と。何故戸籍はあるのか。何故天皇制は続いているのか。連綿と続く幻想が、「日本人」を支えてもいるけれど、縛ってもいる。
皇居を本籍にしている人たちがいるってこと自体が、戸籍の意味を曖昧にしているよね。住民登録の方が、行政サービスや生活の実態に即しているけれど、「家」という意識が戸籍を存続させているのだろう。
そしてその「戸籍」の外にいるからこそ、天皇家は私たちとは違う場所にい続けることになる。それを今回の騒動や皇位継承問題であらためて考えることになったのじゃないかな。
他の国々の、戸籍に類する制度がどうなっているか、もう少し
Posted by ブクログ
天皇と戸籍
「日本」を映す鏡
著者:遠藤正敬
発行:2019年11月15日
筑摩書房
「天皇に人権はなく、戸籍すらない」という言い方に出会うことがある。この本を読むと、それはむしろ逆だと分かる。天皇は支配者であり、臣民たる国民は支配される人々。すなわち、戸籍は臣民簿であり、支配リストなのである。戸籍なぞないのが"普通”であり、戸籍は支配されていることの証というわけだ。
そもそも戸籍は、国家が徴兵・徴税を確実に行い、定住化を促し、浮浪者を取りしまるという、主に行政・警察的な目的のために個人の身分を記録する制度だった。それが明治国家になって「日本臣民」の統合という精神的な目的が加え