戸籍の日本史(インターナショナル新書)

戸籍の日本史(インターナショナル新書)

ビジネス・実用
1,199円 (税込)

5pt

古代律令制時代に生まれた戸籍はなぜ、何のために明治に甦ったのか? そしてその制度が21世紀の今日まで生き続けているのはいったいどういう理由なのか。
夫婦別姓問題、同性婚、このほか種々の国際化の「見えざる障壁」になっている、日本独自の国民管理制度を暴く。
「天皇には戸籍があるか」「江戸時代の戸籍制度は」など、戸籍をめぐる小ネタも満載!

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

戸籍の日本史(インターナショナル新書) のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    入籍の時に本籍とは何かを調べたのをきっかけとして、戸籍ってたまに気にすることがあるけど、実際どういうものか何も知らないなと思い読んだ。

    戸籍の歴史を古代の律令制から明治、植民地統治、戦後、現代までたどる一冊。戸籍は単なる家族関係の証明ではなく、課税や徴兵、国民形成や治安維持のための制度だったことが分かる。また、戸籍は日本人であることを証明する一方、誰を日本人から除外するかを決める仕組みでもあった。北海道・沖縄・朝鮮・台湾の事例からは、戸籍が植民地支配や移動・国籍管理に使われ、今も継続して議論されている諸問題とのつながりも少し理解することができた。

    これまでなんとなーく一度は疑問に思ったことがある内容が、ところどころわかりやすく記載されていて面白かった。

    0
    2026年09月10日

    Posted by ブクログ

    面白すぎる!!!!
    戸籍の存在を知らずとも普通に生活している、つまり戸籍は日常生活とは無縁な存在と感じられる。が、マイノリティの立場になると(本書でいう無宿や「外地人」、婚外子など)戸籍という制度が自身の生活を縛る・抑圧の方向へ強烈に作用する点に 日本の伝統的な差別体制が見て取れた。

    ・戸籍に登録されてはじめて日本人となる
     その背景に、外圧 国難にどう対応するか→天皇を頂点とし、家単位で従う 国体

    85頁 江戸時代の人別帳(戸籍というよりは、世帯単位の記録のため住民台帳にあたる) しかし、機能としては不十分 身分制の中でカバーしきれない そうした中で人別帳から漏れ落ちた「無宿」→階級と職能を全うすることが国家の安定となると考えられていたため、自然と「反体制勢力」とみなされ差別された 佐渡送りなど
    95頁 壬申戸籍においては、今日のような血統主義ではなく、移住地主義によって日本人が確定されていた ex.鹿児島 苗代川 朝鮮人集落
    101頁 戸籍への登録による同化 例えば苗字など=創氏改名政策は、朝鮮支配以前から行われていた
    141頁 明治において 戸籍がない という理由で人間を蔑視する 江戸時代の無宿に対する抑圧的空気と通じる
    143頁 無戸籍解消のための方面委員(今の民生委員)
    145頁 無戸籍であっても特段の不利益は生じていなかった(ex.昭和初期 無戸籍の世帯であっても隣近所が手伝って葬式(本来死亡届がないと火葬できない)を行っていた)
    →戸籍は特段の恩恵がない 一方で
    146頁 戸籍事業を精神的救済と位置付け 家の秩序に回収しようとした
    149頁 的が浜事件 無戸籍のサンカの集落に対する焼き払い
    172頁 朝鮮併合の際「同じ日本国籍でも平等にあらず」=国家にとって国籍とは国益に照らして個人に与えるもの、国家の裁量によって左右されるもの という論理


    0
    2026年01月26日

    Posted by ブクログ

    これは素晴らしい本!
    選択的夫婦別姓制度が裏テーマとしてありながら、そんなことはおくびにも出さす
    大和時代の壬申戸籍に始まる日本の戸籍の歴史を追いかける。
    国家という概念がはじまり、税の徴収のために生まれた仕組み。
    しかし荘園制度とともに立ち消えになる。
    それが復活したのが幕末。尊王開国のために徴兵が必要となり、戸籍の必要性が
    改めて生まれる。それまで農民は姓などなかった。
    それも家単位の戸籍となり、家父長制が制度としても確立する。
    その後、明治政府が生まれ、戸籍はより強固になる。
    長男は徴兵されない、ということで、新たな戸籍を無理くり作り、
    徴兵逃れがはびこる。夏目漱石も北海道に転居し、逃れた。
    当時は北海道民には徴兵の義務がなかったとか。
    やがて敗戦となり、占領軍に旧来の仕組みを否定されても戸籍は生き残った。
    様々な問題があり、住居と紐づかなくなり、それを補うための住民票、
    マイナンバー制度が誕生しても、なお戸籍は生き残った。
    それはもはやイデオロギー。
    明治時代に幻想のように生まれた家父長制の維持だけのために、戸籍制度は残る。
    制度が残るということは、その維持のためにコストがかかる。無駄にかかる。

    戸籍がないと、姓が違うと、家庭が壊れる。
    何て言い草だろうか。
    同じ姓でも壊れている家庭はいくらでもある。違う姓でも家庭は成り立つ。
    明治時代、ほんの百数十年前に徴兵のために生まれた戸籍制度に何の意味があるか。
    男系天皇制を維持するため、国民にも家父長制を強いる?
    次の天皇にふさわしいのは愛子さんだろうし、今のやり方では維持できないのは
    誰が見てもわかる。
    なぜそれを無理やり守ろうとするのか。

    戸籍の歴史を追うことで、今の問題点を明らかにしてくれる、良書!

    0
    2026年01月23日

    Posted by ブクログ

    「日本史」の時間に覚えたキーワードが沢山出てきて、今更ながらに驚くことばかり。昔は高校受験程度で戸籍謄本提出したものだけど、プライバシーもへったくれも無かったなーとつくづく。
    今も続く不平等や、差別感情の根っこはそもそも、不完全でご都合主義な「戸籍制度」から生まれたものなのでは?と思うほどだが、マイナンバー制度がもっと普及したら(それはそれで嫌なんだけど)戸籍制度自体が無くなる!なんてこともあるかもね?
    「寄り道」のコラムも楽しく勉強になりました。
    S氏に感謝を込めて。

    0
    2026年01月19日

    Posted by ブクログ

    「戸籍は家を管理し、維持するための制度」という論旨で貫徹され、その制度運営上の困難や矛盾について歴史を具体的に紐解きながら著述されており、大変おもしろかった。
    すごく硬い印象の文がずっと続いた後、「サザエさん」の章で雲行きがやや怪しくなり、後書きでコンカフェに通うヲタクであることが明らかにされたところで、読み手としてはズッコケた笑

    0
    2025年12月10日

    Posted by ブクログ

    明治時代に始まった日本特有の戸籍制度の歴史とその特異性について、戸籍専門家が紹介した、現代社会における戸籍の無意味性を実感せざるを得ない著作。

    0
    2026年09月16日

    Posted by ブクログ

    選択的夫婦別氏制の反対論拠として、古来伝統の戸籍制度が壊れる、と言う主張がある。はて、戸籍とはどんなものかを知るために読んでみたが、反対論者の主張には全く意味がない事が理解できた。日本古来の伝統なんかでは全くなく、明治に作られた新しい制度であって、ましてや存在意義まで疑われるような代物とは。一体保守を名乗る人達は何を守ろうとしているのか理解不能である。
    戸籍にまつわるあらゆる視点がコンパクトにまとまっていて読みやすい。中国の戸籍制度との違いに関する説明があれば完璧だった。

    0
    2026年07月16日

    Posted by ブクログ

    日本の戸籍は実効性に問題のあるシステムだと明治の頃から分かっていながら、家制度が解体されても亡霊のように生き残ってしまったのだ。何という無駄だろう。戸籍を通じて語られる大日本帝国の欺瞞の歴史を鑑みても、国民の登録制度として害が大き過ぎる。
    韓国では2008年に家単位の戸籍が廃止されたって書かれていて、日本も今すぐやれと思った

    0
    2026年05月18日

    Posted by ブクログ

    相続の手続きをしたこともあるので戸籍についてはある程度はわかっているつもりだったが、読んでみて現状に合わない歪な仕組みだなあと思った。作成の目的と仕組みがすでに陳腐化しているのに、過大イメージだけが日本人に刷り込まれている。結果、住民登録とかマイナンバーとかつぎはぎな仕組みを維持しなければならなくなってしまった。

    植民地時代の戸籍。朝鮮人と結婚して朝鮮戸籍に入った日本人女性は戦後日本国籍を自動的に失う。
    つまり日本人の国籍は血統主義ではない(戸籍主義?)

    実際のところ夫婦別姓に反対な本当の理由は戸籍システムの構造(筆頭者とメンバーの氏は必ず同じ)を壊したくないってだけかも。
    戸籍の筆頭者に家長の名残をとどめておけるし。

    戸籍がなくても住民票の登録もできるしパスポートも取れる。かたや相続時に法定相続人を確定するためと、結婚するときに相手の両親が健在か兄弟姉妹は何人いるかを確認するためには戸籍はないと困る。(でも相手が再婚だと直近戸籍では確認できない。なんとも使いにくい構造)

    西暦2000年頃以前に生まれた人は電子化以前の戸籍があるから、あと70年くらいは相続時に戸籍集めをしないといけないことになるのか。
    構造をリニューアルしてから電子化したかった、と思ってるかも。

    0
    2026年01月30日

    Posted by ブクログ

    戸籍の歴史に関する記述は大変勉強になった。
    後半に入るにつれ、保守主義に対する筆者の批判が見え隠れした。筆者の主観的評価は話半分で読むのが良いと感じた。

    0
    2026年05月11日

戸籍の日本史(インターナショナル新書) の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

集英社インターナショナル の最新刊

無料で読める 学術・語学

学術・語学 ランキング

遠藤正敬 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す