デヴィッド・グレーバーの作品一覧
「デヴィッド・グレーバー」の「万物の黎明~人類史を根本からくつがえす~」「啓蒙の海賊たち あるいは実在したリバタリアの物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
濃い。オーディオブックでなかったら完走できなかったかもしれないが、私はすごく好きだった。私ってアナキストの素質があるのかしら。好きなところ全部は書けないし、一部を選ぶのも難しい。
訳者の酒井隆史さんによる『ブルシット・ジョブの謎』を先に読んで(聞いて)いたから入りやすかったが、当然ながらグレーバーさんの原著のほうが分量も多いが密度もみちみちで、酒井さんの本で難しかったところや腑に落ちなかったところは、グレーバーさんの語りでだいぶ納得した。
中世ヨーロッパ北部のライフサイクル奉公からの、資本主義、プロテスタント、トマス・カーライル(漱石が博物館に行った話書いてた人だ!)、労働価値説から資本と消費価値説への転換、労働=生産という偏り(女の仕事は出産のみということになるらしい)……いろんなモヤモヤがすべてつながった。
普遍的ベーシックインカムが実現すると、被雇用者が「じゃあやめてやる」と言えるようになる。つまり対等になる。縦の関係から横の関係へ、ってこれはアドラーだ。そういう世界は探せばきっとある、よね? 想像することをやめなければ。グレーバーさんは若くして亡くなられたそうだ。このような大著を残されたことに敬意。
Posted by ブクログ
人類文化とは、狩猟採集文化を経て農耕技術を発達させ、定住し都市を築いた。そこから権力者が生まれ強大な力で支配し、抑圧された都市住民の抵抗として民主主義が生まれ現代に至った——という文化進化論的ストーリーを根本から否定する。
狩猟採集時代から平等で遊びの文化も発達していたし、強大な権力者が支配する都市の周縁には平等な社会が同時に存在した。都市もまた支配者なく民主的に運営されていた可能性があり、支配者のいた都市でも長い年月の間に民主的な時代があった。一度農耕を発達させた文化が、その非効率さゆえに狩猟採集生活に戻った例もある。さらにはアメリカ先住民の民主的部族運営がヨーロッパ啓蒙思想に影響を与えた可能性まで論じられている。
現在の国家形態が進化の頂点にあるわけではなく、他の形態もあり得るし、むしろそちらの方が望ましいかもしれないという可能性を指し示している。遠い過去に生きた人々は無知な猿人ではなく、我々と同様に知性ある理性的存在だったのである。