作品一覧

  • 維新史再考 公議・王政から集権・脱身分化へ
    4.3
    1巻1,760円 (税込)
    幕末、雄藩が目指したのは武力討幕ではなく、幕藩体制を強化するための「公平な議論」だった。その願いが王政復古と中央集権国家樹立、身分制度の解体につながってゆく道筋を、「課題解決と権力闘争の循環」という一貫した視点で描く。幕末維新研究の集大成として第一人者が世に問う、全く新しい明治維新史。
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”
    3.4
    1~10巻523円 (税込)
    現代から過去へ―。私たちが生きる“いま”を出発点に、「なぜこうなったのか」と問いかけながら時代を一つずつ遡っていく。時代と時代の因果関係を浮き彫りにし、歴史の大きな流れを明らかにする、これまでに類をみない“新しい日本通史”。第1巻では、金融グローバル化や新興国の台頭に対応できない「漂流国家・現代日本」―その要因を冷戦終結(1989年)→中曽根内閣発足(1982年)→保守合同(1955年)→講和と安保(1951年)の“日米関係”のなかに見出す。 ■著作権上の契約により、印刷版に掲載されている図版は、掲載しておりません。

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  • 誤解だらけの明治維新
    -
    1巻305円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より)対談・「佐幕」「勤王」の対決史観はもうやめよう(三谷博×苅部直)/対談・鎖国日本が知った競争と技術革新の意味(森口千晶×中林真幸)/鼎談・アジアの異端児ニッポンの不思議な“革命”(岡本隆司×君塚直隆×飯田洋介)/エッセイ・この志士に学べ1前田正名(池内紀)2西郷隆盛(北康利)3西郷隆盛(先崎彰容)4立見尚文(中村彰彦)5甲賀源吾(森まゆみ)/藤村『夜明け前』にみる近代人の理性と情念(猪木武徳)
  • 泰平を演じる 徳川期日本の政治空間と「公然の秘密」
    4.0
    1巻4,950円 (税込)
    徳川の泰平は,徳川政府の大名に対する厳格な支配によってもたらされたものではなく,各々の分に応じた義務を遂行する,または遂行しているように見せかける双方の「演技」によって作り上げられていた――様々な統制や制度の中でどのように政治が動いていたのかを,当時の人々の政治行動の理解のしかたに即して解き明かす.

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  • 日本史からの問い:比較革命史への道
    -
    1巻2,475円 (税込)
    「歴史家」はいかに生まれるのか? 本書は日本を代表する維新史家の来歴を辿りながら、この問いに答えようとするものである。 三谷博さんが大学に入ったのは、1968年。東大駒場の駒場寮では、内ゲバが繰り広げられていた。三谷青年は「キャンパスを飛び交っていた空虚な言葉、理想を口実に平気で暴力をふるう所業に心底痛めつけられていた」という。 三谷史学の核である革命を「暴力」から切り離す視角がいかに生み出されてきたのかを考える上で、これは貴重なエピソードである。 授業が再開された大学で、佐藤(誠三郎)ゼミに入ったことが日本史への道を開いた。『維新史再考』(NHK出版、2017年)に結実する研究人生はこうして始まったのである。 その間、日中韓の歴史認識問題が「歴史家」としての在り方を大きく問うことになる。東アジアの近代史をいかにして描くか? 『大人のための近現代史 一九世紀編』(東大出版会、2009年)を中心とした共同研究がマルクス主義史学とは全く違う「世界の中の明治維新」、そして「比較革命史」の地平を拓いた。 1968駒場から歴史認識論争を経て、比較革命史へと至る維新史家の遍歴を初めて明らかにした、闘う歴史家の肖像がここに。

ユーザーレビュー

  • 維新史再考 公議・王政から集権・脱身分化へ

    Posted by ブクログ

    今年は維新ものを多く読んだので、その総まとめとして手に取った一冊。
    著者の意図である維新に対する通説とは異なる見方はしっかりと提示できており、その裏付けも膨大な資料から極めて丁寧に行われている。歴史を学問することを見事に体現されている一冊である。

    各章の冒頭で示される図表が秀逸で、特に幕末期の論点の変遷や勢力図の移り変わり(258ページ)について、分かりやすくまとめられており、これまでの理解を一層深めるきっかけとなった。

    個別にも多くの示唆を得たものの、やはり、公議概念に関する各々の記述が、突出して整理されている。「広く会議を興し、万機公論に決すべし」という文書が示されるまでの様々な知的葛

    0
    2021年12月20日
  • 泰平を演じる 徳川期日本の政治空間と「公然の秘密」

    Posted by ブクログ

    米国人研究者によるユニークな江戸時代の政治力学に関する論考。精読したわけではないがたいへんおもしろかった。跡継ぎ不在で領主がなくなると、本来は領地没収となるのだが、そこを領地では「生きているかのように」演技し、それを見届ける徳川の大目付としても事情をわかっていてなおその演技におつきあいすることで、互いに秩序を守る=「表」を維持することに協力する姿が描かれる。そこらへん、事前に徳川とは「内証」の交渉をしておくわけだ。ほんとうにあったことは「表」の記録だけではわからない。江戸時代は体面を維持することがなにより重要だったため、この「表」と「内証」の政治が広く行われたが、近代において立憲制と個人の権利

    0
    2022年10月09日
  • 維新史再考 公議・王政から集権・脱身分化へ

    Posted by ブクログ

    本書を紐解いたのは「図書8月号」の三谷博さんの寄稿文を読んだためだ。そこでは、「廃藩置県」という、武士階級を廃絶させて7割近くの武士を解雇した大変革に対して、何故武士の側から大きな抵抗が生まれなかったのか、を分析していた。

    これは実は、「弥生時代の倭国大乱が大戦争を経ずして話し合いで統一された」という私の問題意識と同一のものであり、俄然興味を持った。著者はたくさんの著書を物にしているが、1番関係性があると思われる本書を採った。ところがいざ読み始めると、想像以上に緻密で総合的、そして独創的な維新史論だった。此処で展開するのは、荷が重いかもしれない。勉強のため、出来るだけ(私流に)まとめようと思

    0
    2021年09月07日
  • 維新史再考 公議・王政から集権・脱身分化へ

    Posted by ブクログ

    明治維新を、志士たちの活躍という側面もさることながらとくに「維新前の国際関係」に紐づけて論じる。

    最近では、「鎖国は従来思われていたほど閉鎖的ではなく、実は幕府は国際情勢を深く理解していた」という学説が主流だが、著者はさらに一歩進んで「やはり閉鎖的で情報不足だった」という立場。それは、要すれば「列強の脅威はありつつも、こちらから仕掛けなければ大丈夫」という(どこかで聞いたような)安全保障観だった。それを決定づけたのがロシア艦船との緊張が走ったゴロヴーニン事件。これを平和裏に解決したことで、公儀(当時「幕府」という言葉はない)は「外国政府は日本に野心なし」と判断。「外国船打払い令」は一見好戦的

    0
    2019年01月01日
  • NHKさかのぼり日本史(5)幕末 危機が生んだ挙国一致

    Posted by ブクログ

    幕府がどのようにしてペリーの外圧に対処し、それにより、日本は明治維新への道を歩んでいくことがよくわかる。

    0
    2018年10月20日

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