作品一覧

  • 産業革命:起源・歴史・現在
    4.3
    1巻2,178円 (税込)
    なぜイギリスで最初に起きたのか? 「産業革命」をめぐっては、長い論争の歴史がある。 なぜ、産業革命は、1800年ごろまでは優勢だったアジアではなく、ヨーロッパ、なかでもイギリスで最初に起こったのか。産業革命が「革命」と言われるのはなぜか。産業革命によって人びとの生活はどのように変化したのか。 その歴史的な前提条件や影響を考察することは、グローバル化のなかでの格差や貧困の拡大、奴隷制の過去や人種差別の存続、そして気候変動や環境破壊といった現代の構造的問題を問うことにもつながる。 本書は、狭義の経済史的アプローチだけではなく、グローバル・ヒストリー、環境史、科学史、社会史・文化史など多様なアプローチを通じて、産業革命の歴史を概観している。 総じて、本書では、「産業革命はなかった」とされてきた修正主義的な見解に対して、新たな観点からの産業革命の意義を擁護している。 産業革命はもっとも重要なテーマであるにもかかわらず、日本では意外と真正面から論じた本が少ない。本書は、この間の論争や研究成果をもとに産業革命を論じた最良の一冊である。『なぜ豊かな国と貧しい国が生まれたのか』などで知られる世界的権威による記念碑的著作! [目次]  謝辞 第1章 過去と現在 第2章 産業革命の前提条件、一五〇〇~一七五〇年 第3章 なぜ産業革命はイギリスから始まったのか? 第4章 イギリスの変容 第5章 改革と民主主義 第6章 産業革命の世界的拡大 訳者解題 出版社による謝辞 読書案内 参照文献 図版一覧
  • サッチャリズム前夜の〈民衆的個人主義〉 福祉国家と新自由主義のはざまで
    -
    1巻3,520円 (税込)
    戦後のイギリスでは「衰退」が強調される一方で,福祉国家の下で「民衆的個人主義」が花開いた.民衆的アーカイヴを駆使し,戦後史の分水嶺とされる新自由主義的改革へと向かう一九七〇年代の社会が内包していた多様な可能性を,福祉や教育,ジェンダー,移民と多文化主義,宗教とモラリズム等の面から明らかにする画期的論集.

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  • なぜ歴史を学ぶのか
    3.6
    1巻1,760円 (税込)
    ポスト真実の政治と歴史修正主義が横行する時代に,歴史学に何ができるのか──.トランプ政権のウソ,ホロコースト否認論,白人至上主義のテロや原爆展論争などを題材に,こうした問いに答えるアクチュアルな歴史学入門.アメリカ歴史学界を牽引してきた著者による,『歴史とは何か』(E. H. カー)の現代版.

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  • イギリス現代史
    -
    1巻990円 (税込)
    第二次世界大戦を起点とする福祉国家体制の形成、「英国病」とサッチャリズム、そして現在へ、戦後イギリスのあゆみを描く通史。政治・経済のみならず、国際関係や、階級・文化をめぐる社会変容にも着目し、多角的な現代史像を提示する。EU離脱に揺れるイギリスの〈いま〉を考えるためにも求められる、歴史的な思考軸。

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ユーザーレビュー

  • 産業革命:起源・歴史・現在

    Posted by ブクログ

    本書は産業革命史研究の泰斗であるロバート・C・アレン教授による入門書(原著:The Industrial Revolution : A Very Short Introduction , Oxford Univ. Press, 2017の翻訳)である。アレン教授はすでに A Very Short Introduction シリーズの1つとして Global Economic History , Oxford Univ. Press, 2011.があり(翻訳は『なぜ豊かな国と貧しい国があるのか』NTT出版、2012)、本書の内容と重なる部分もある(とくに第2章「産業革命の前提条件、1500〜17

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    2025年02月02日
  • なぜ歴史を学ぶのか

    Posted by ブクログ

    リン・ハントは、フランス革命を専門とするアメリカの歴史学者。

    彼女の「フランス革命の政治文化」には、大きな衝撃をうけた。内容も面白かったが、それ以上に方法論として、言葉だけでなく、象徴・イメージ・シンボルも含めて解釈していく記号論というか、ポストモダンな定性分析とハードな定量分析が組み合わさっているところが、すごいなと思った。

    伝統的な歴史学から考えると、定性分析、定量分析の手法がそれぞれ新しいもので、さらにそれをひとりの著者が組みあわせて、アプローチするというのが、すごいと思ったし、歴史学に限らず社会科学の一つの理想的なありかたと思った。

    わたしは研究者ではないけど、なんか仕事をしたり

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    2023年06月21日
  • なぜ歴史を学ぶのか

    Posted by ブクログ

    一般向けに書かれているにも関わらず、歴史というものに如何に取り組まなければいけないか、を衝撃的に教えてくれた。理系で社会科学を嫌いな人にぜひ読んで欲しい。

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    2020年06月09日
  • なぜ歴史を学ぶのか

    Posted by ブクログ

    なぜ歴史を学ぶのか、この問いに対していくつかの答えを示してくれる本である。フェイクニュースや歴史的真実が不安定な世の中で、歴史というものがどのように作られ、そして今と昔の歴史を学ぶことの意味の違いについて書いてある。
    今後、様々な歴史の本を読み進めて中でこの本を読むか読まないかで、見方が大きく変わる気がする。

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    2025年07月09日
  • 産業革命:起源・歴史・現在

    Posted by ブクログ

    産業革命について、なぜ西欧、とりわけイングランドから発生したのか、どの産業から興りどう敷衍していったのか、国民や諸外国にどう影響きていったのか、政治的な影響はどうだったのかを記述している。
    統計データもしっかり示されていて説得力のある内容だが、社会構造変化も起こっているため、その複雑な変化を把握、理解するのはなかなか困難だった。一般的なイメージである「劇的変化」や「酷使される労働者VS強欲な資本家」といった単純なものではないということがよく分かるし、個人的にはそういった"分かりやすさ"に飛びつかない訓練にもなった。
    また、先進国がやがてサービス業に偏重していくかもザックリと

    0
    2025年05月09日

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