作品一覧

  • 聖地の条件 神社のはじまりと日本列島10万年史

    聖地の条件 神社のはじまりと日本列島10万年史

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    神社は神道よりも先にあった。出雲、熊野、伊勢、諏訪――交通の要衝ではなかったり、都から離れていたりする場所になぜ巨大な信仰圏があるのか。古代の勢力圏と神話、および朱やメノウ、黒曜石、翡翠などの産地(火山地帯)との関係を研究してきた著者が現地に赴いて見て感じたこと。また、数多くの文献を渉猟して得た、自説を補強する卓見の数々を文中で紹介。目下の定説では日本にホモサピエンスが暮らし始めたのはおよそ4万年前とされているが、出雲の砂原遺跡の12万年前の地層から石器が見つかるなど、新しい地平も見え始めている。宝玉(鉱石)、温泉、噴火、断層、神話――様々な角度からロマンある古代史の世界に大胆に斬り込む一冊。読めば納得!
  • 邪馬台国は「朱の王国」だった

    邪馬台国は「朱の王国」だった

    小説・文芸

    3.5
    1巻968円 (税込)
    古代日本は朱の輸出で繁栄した「朱の王国」だった。 「朱」という視点で日本の神話と古代史を読みなおすと、目からウロコが! 長年、続く邪馬台国論争に一石を投じる画期的な論考の誕生。 日の丸、神社の鳥居や社殿、漆器、朱肉……と日本には朱色があふれており、この国のシンボルカラーといってもいいだろう。 朱の成分は火山地帯で産出される硫化水銀。火山国の日本では赤みをおびた石や砂として全国のいたるところで採掘できた。 朱は顔料・塗料として、防腐剤・防虫剤として、さらには不老不死をねがう薬品に欠かせない水銀の原料として、大変な価値をもっており、古代日本の重要な輸出品だった。 朱の産地が集積しているのは九州・奈良・伊勢。 そして神話、古代史には、これらの地が、いくどとなく登場する。 ・なぜ神武天皇は九州南部から近畿(奈良)へ向かったのか。 ・なぜ世界的にも巨大な墳墓(古墳)が奈良周辺で多く造られたのか。 ・邪馬台国の候補地は、なぜ奈良と九州が有力なのか。 ・なぜ八幡宮の総本社は大分県宇佐市にあるのか。 ・なぜ伊勢に国家的な神社が鎮座しているのか。 ・なぜ奈良・東大寺の「お水取り」は火祭りなのか。 こうした疑問も「朱」を補助線にすると、定説とは異なる解が浮かび上がる。 半世紀もの間、埋もれていた仮説を手がかりに、日本の古代を探る。
  • 火山で読み解く古事記の謎

    火山で読み解く古事記の謎

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻968円 (税込)
    なぜ古事記は火山地帯をおもな舞台としているのか? 古事記における大きな謎のひとつは、九州南部と出雲の二か所が神話の舞台として繰り返し登場することです。 その謎をとく鍵は、その二か所が日本列島で有数の火山エリアであるというシンプルな事実から見出されるのではないでしょうか。 縄文時代の半ばごろの今から7300年前、鹿児島県の南端の沖合いで「鬼界カルデラ大噴火」という、噴煙の高さが海抜43キメートルにもおよんだと推定される、すさまじい規模の噴火がありました。日本史上、いや、この一万年間では地球上で最大の噴火ともいわれる規模でした。 その巨大な火山噴火に遭遇した縄文時代の人々の、驚きや畏怖の感情が、古事記神話の「種」になったのではないか? そう思い描いてみると、神々の物語はまったく違った相貌を見せてくれます。 地質学データ、文献、足で集めた情報をもとに古事記神話の謎に挑戦する意欲作! 火山と古事記を結びつける本や論文を紹介するガイドブックであり、九州、出雲、熊野という古事記神話の舞台への旅にいざなうガイドブックです。 <目次> 第一章 アマテラスと縄文時代の巨大噴火 第二章 出雲――八雲立つ火山の王国 第三章 縄文時代に出現した天孫降臨の山 第四章 女神イザナミ――黄泉の国は火山の国か 第五章 熊野――謎の巨大カルデラの記憶 第六章 大地を鎮める王――永遠に遍歴するヤマトタケル 終章 日本列島における火山の記憶
  • 「馬」が動かした日本史

    「馬」が動かした日本史

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻950円 (税込)
    馬が日本の歴史を動かした! もともと馬がいなかった日本列島に、馬が持ちこまれたのは五世紀ごろ。 古墳時代の中期である。それを期に、この国は大きく変貌を遂げた。 「馬」という補助線をひいて、日本の歴史を考えると、これまで謎とされてきた事象が説明できる。 ○なぜ世界最大の古墳は、ヤマト王権の中心地であった奈良ではなく、大阪・河内地方にあるのか。 ○なぜ東日本最大の古墳は群馬県にあるのか。 ○なぜ九州最大の古墳は宮崎県にあるのか。 ○なぜ前方後円墳がもっとも多いのは千葉県なのか。 ○なぜ武士政権は東日本に誕生したのか。 こうした謎を解く鍵が「馬」なのである。 山がちでありながら、じつは日本列島には馬の飼育に適した草原が広がっており、東アジア随一の巨大な馬の生産国だったのだ。 おもな馬の生産地は北東北、千葉、山梨、伊勢、河内、九州南部。 すなわち奥州藤原氏、平将門、武田信玄、平清盛を輩出した伊勢平氏、源頼朝のルーツ河内源氏、島津家と、日本史に輝く武将の地盤と重なっているのだ。 徳川家康の生まれた三河も馬産地である。 古代から近代以前、馬は重要な輸送機関であり、軍事兵器だった。 だから高値で売買され、莫大な富を馬産地にもたらした。その馬産地から、馬の活用にたけた武力集団が誕生し、彼らが権力を奪取した。 この国のかたちを決めたのは「馬」なのだ。
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり

    火山と断層から見えた神社のはじまり

    小説・文芸

    4.0
    1巻847円 (税込)
    神道のはじまりより遥かに古い、大規模神社の真の起源を知りたい。元新聞記者の著者は鎮座地の〝大地の履歴〟に着目。たとえば光り輝き、役立つ道具ともなる鉱石の産出。たとえば湧き出る清水、温泉。そして巨岩。火山帯ゆえに表情豊かな列島に暮らした旧石器人・縄文人がそれらの神秘に出会って何を感じたか。聖地と二大構造線の関係は? 現地調査と考古学、神話を網羅した史料探求による綿密な考察は地歴ファン必読。「目からうろこだった」と読者から絶賛された『聖地の条件』を改題して文庫化。 ※本作品は2021年8月に小社より刊行された単行本『聖地の条件 神社のはじまりと日本列島10万年史』を文庫化に際し、加筆修正を行い改題したものです。
  • 『火山で読み解く古事記の謎』トラベルガイド【文春e-Books】
    無料あり

    『火山で読み解く古事記の謎』トラベルガイド【文春e-Books】

    小説・文芸

    3.9
    1巻0円 (税込)
    神話の舞台を歩くための無料ガイド! 「九州、出雲、熊野の火山活動によって形成された風土が古事記神話の背景にあるのではないか」 こんなアイデアから文春新書『火山で読み解く古事記の謎』は始まります。 著者は火山の現場を歩きながら古事記神話の謎ときに挑みました。このガイドでは、その取材の過程で撮りためたカラー写真をふんだんに用いて、火山活動が生み出した雄大な光景や、奇妙な風景などご紹介します。 それにくわえて実際に著者と同じ場所への旅行を企画している方に向けて、役に立つ情報をお届けします。鹿児島の離島・硫黄島や霧島・高千穂、出雲地方、隠岐諸島、熊野までのアクセス、現地の交通や宿泊事情、さらには事前の情報収集に役立つウェブサイトをご案内。 文春新書『火山で読み解く古事記の謎』を読んだ方はもちろん、まだ読んでない方も神話の謎に引き込まれます。 このコンテンツをスマホにおさめて、神話の舞台を実際に歩いてみませんか。

    試し読み

    フォロー

ユーザーレビュー

  • 火山で読み解く古事記の謎

    Posted by ブクログ

    連城三紀彦の『女王』を読んで以来、どの本を読んでも、ストーリーが噛み合ってこなくって。
    つまり、こういう時はどんな小説を読んでもダメなんだろうなーと。
    じゃぁ何を読もうか考えていたら、初めてコメントをしてくれた方(ありがとうございます)が考古学が好きとかで、そういえばと思い出した本。

    自分は火山オタクなので(正しくは、火山オタクになりたい!w)、「古事記の様々な謎を、火山というキーワードで解くって、わぁなんてロマンチックぅ~!」とw、期待しまくりでずいぶん前に買った
    でも、いざ読みだしたら、イマイチピンとこなくて。
    結局、いつも通り、他の面白そうなミステリー小説に手を出しちゃって、そっちは忘れちゃうという積読本の定番コース。
    今回読もうと思って探したら、積読本のかなり下にあって。さすが縄文時代だけあって、発掘しなきゃ読めないんだなーと、ちょっと感心した(笑)

    冗談はさておき、あらためて読みだしたら、これが思い白いのなんのって。
    これは100%褒め言葉として書くが、古事記に書かれてあることを何でもかんでも火山活動に“こじつけちゃう”ところが素晴らしい!w
    いや、こじつけちゃうと言うといい加減なことが書いてあるようだけど、でも何となく納得できちゃうからスゴイ!
    ていうより、むしろそれって、何で今まで火山活動と結び付けて考えなかったの?と思ってしまうのだ。
    (え?なに?たんに学者が火山に興味がないから思いつけなかっただけ?w)

    例えば、ヤマタノオロチの尾っぽから出てきた草薙剣を、それが縄文時代のことだったとしたら製鉄技術はないのだから、鉄剣ではなく(火山活動によってつくられる)黒曜石のナイフじゃないのか?なんて、妄想を発展させまくった仮説はすごく好きだ。
    前に、熱田神宮にある草薙剣は箱の中に土に埋められるように保管されてあるから誰も見ることが出来ないみたいなことを何かで読んだ記憶があるが、それが鉄剣ではなく黒曜石のナイフなんだとしたら、確かに石器じゃ恥ずかしくて誰にも見せられないよなーなんてw

    とはいえ、1万年以上続いたという縄文時代の記憶をそこまで受け継げるものなのかなーというのは、どうしたって考えてしまうし。
    また、今の日本人には縄文人のDNAはほとんど含まれていないという調査結果(ある地域の限定的な結果らしいが)もあるわけで、そう考えると、何で先住民である縄文人の記憶を、おそらくそれを滅ぼしたであろう大和朝廷の側が自らの正当な歴史(書)として残したんだろう?というのもある。

    ただ、文字のない縄文時代だったからこそ、情報の少なさ(現代のように無駄に情報や娯楽が溢れてない)ゆえに逆に受け継がれたということもあるかもしれないし。
    ていうか、ぶっちゃけ縄文人に受け継がれていたそれらの記憶がすごく面白かったんで、大和朝廷がパクっちゃったということだってあるだろう(そういえば、日本人はパクリの天才だっけ←ホメ言葉ねw)
    ま、パクらないまでも、縄文時代でも大陸との行き来はあったらしいから、大陸の方にその当時の記録があって。古事記が編纂された頃はそれに接することが出来た可能性だってないとは言えないだろう。
    何より、何年か前の伊勢神宮の式年遷宮でやっていた、神官みたいな人たちが手を上げ輪になってワーワー言ってる、あの「どこの未開部族だ?(失礼w)」的な儀式を見ちゃうと、大和朝廷っていうのは縄文時代を引きずっていたのかなーなんて思ってしまう。
    いや、だからって、縄文時代の人を未開部族だなんて、いう気はない(^^;

    しかしまぁこの本に書かれているように、古事記が火山活動の記憶を元に書かれているのだとしたら、古事記の作者はクラークなんて裸足で逃げ出しちゃうくらいのSF作家だったんだなぁーw


    買った時に全然面白くない本を時期を改めたらすごく面白いって、本っていうのは読むタイミングみたいなものがあるんだなーと驚いた。

    0
    2019年08月12日
  • 「馬」が動かした日本史

    Posted by ブクログ

    馬産地の背景には黒ボク土があり、その地から武士団が生まれたとの視点は、日本史のダイナミズムとしてとてもおもしろい。

    5世紀前後に馬の飼育が朝鮮半島から持ち込まれ、広がったことは、馬の骨や歯、馬具、馬の形の埴輪がその証拠となっている。朝鮮半島あるいは大陸から、馬の専門家が続々と日本に渡来した。

    馬の飼育に欠かせない草原の環境を形成している黒ボク土が日本列島に出現するのは、縄文時代以降。縄文人が森林を伐採し、焼き払い、毎年の野焼きを繰り返しながら草原を維持していたからだという議論もあり、その動機は狩猟の対象である鹿などの草食動物を増やすことにあったとの説もある。多摩ニュータウンの開発に伴う発掘調査では、1万5千個の落とし穴が見つかっており、鹿や猪を捕獲するための縄文人の仕掛けだと考えられている。

    黒ボク土にはアルミニウムが過剰に含まれており、それがリン酸と強く結合する性質があるため、背の高い木々は十分な栄養補給集できず、草地が目立つ環境となる。九州南部、関東、東北北部といった古代からの馬産地は、縄文人が好んだ火山的な風土でもあった。鹿の繁殖を目指した縄文人の営みが、馬の放牧地を生んだのかもしれない。

    著者は、朝鮮半島からの渡来人によってもたらされた馬の飼育、須恵器の生産、鉄製品の製造などが河内地方で開花したことが、古墳のサイズに反映されたと推測する。平安時代には、武士の名門である河内源氏も生まれたとの指摘はおもしろい。

    かつて朝廷の牧の管理者だった人たちが、そこを拠点として勢力を蓄えて、平安、鎌倉の武士団となった。千葉氏、秩父氏、武蔵七党、甲斐源氏はその代表格。武士の時代が幕開ける12世紀には、世界でも珍奇な舌長鐙が出現し、乗馬の際の安定感をもたらした。

    水田稲作には向いてない武蔵野台地は、馬の放牧地として利用された歴史があり、これを背景とする武士団「武蔵七党」は鎌倉幕府の軍事力の重要な一部を担った。町田の小山田緑地は、馬牧の跡と伝わる。

    1万5000年前、カルデラ噴火によって十和田湖ができ、下北半島の根元から岩手県まで火砕流が達した(八戸噴火)。この火砕流のエリアは、江戸時代の南部馬の産地と重なっている。平泉が繫栄したのは、砂金に加えて牧畜による力が大きかった。

    北アメリカに入植したスペイン人が持ち込んだ馬は、野生化して大繁殖し、ムスタングとなった。バッファローなどの狩猟を生活基盤としていた平原インディアンは、それを捕獲して飼いならし、乗り回すようになった。

    0
    2026年04月18日
  • 「馬」が動かした日本史

    Posted by ブクログ

    フォロワーさんにすすめられて読むことにした本。
    タイトル通り、馬が存在したことによって日本史がどう変化していったのかが書かれている本。
    視点が複数あり、著者の着眼点の多さが特徴的だが、その分だけ話の展開が複数生じるため読解するのが少し難しい気がした。特に歴史の流れを知っているという前提で話が進むので、日本史に弱い読者である私には難しいところもあった。もう少し図解や年表があった方が、わかりやすかったかもしれない。
    地政学というのだろうか、その土地ごとの地質により生産物が異なることで、社会の発展の違いが生じたこと、物流の変化や、馬という生き物自体の家畜としての進化圧など生物学にも話が波及していて面白かった。
    また著者が元記者ということもあってか、現地に赴く時のフットワークが軽く、描写もわかりやすい筆致で読みやすかった。参考文献の紹介も丁寧なので、歴史と経済を勉強する入り口として秀逸な一冊だと思った。

    0
    2025年06月13日
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり

    Posted by ブクログ

    神社に興味を持ち始めたのは、コロナ前に妻と「御朱印集め」を始めたことに由来します。御朱印がいくつか溜まってくると、様々な神社に行くのが楽しみになってきました。定年退職して時間が取れるようになり、今年(2025)の4月に、宇佐神宮や阿蘇退社に参拝する機会があり、古い神社に興味が出てきました。

    そんな私が先日隣駅の本屋で見つけたのがこの本です、日本にある有名な神社が、火山や断層などの地理的な視点から説明されています。ここで紹介されている神社のいくつかを時間を見つけて回ってみたいですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本列島の近辺では、太平洋(東)・フィリピン海(南)・北アメリカ(北)・ユーラシア(西)プレートという4つのプレートがせめぎ合っており、その複雑で激しい地殻の運動の結果が火山と地震に他ならない、阿蘇山・霧島山・富士山など名だたる火山には歴史ある神社(阿蘇神社=宮司の阿蘇氏は92代目・霧島神宮・富士山本宮浅間大社)がある(p8、12)

    ・神社の始まりを探る作業は「国つ神」について考えることになる、出雲大社(島根)・熊野本宮大社(=本宮大社・速玉大社・那智大社@和歌山)・諏訪大社(長野)は、全国各地に多くの支社、分社を持ち、古代に起源を持つ信仰の歴史は力強く継承されている(p17、128)

    ・玉作りの主要な材料である碧玉の採れる地域は限られている、新潟県の佐渡島、石川県小松市、兵庫県豊岡市、出雲地方(松江市玉生湯町)である(p39)

    ・三種の神器は、政治(鏡)、軍事(剣)、宗教(勾玉)という古代社会の3つの権威を象徴しているという説がある、本書のテーマは神社なので、注目するのは勾玉である(p50)

    ・武蔵国(東京、埼玉、神奈川の一部)の国府があったのは、東京都府中市で、府中駅の近くに広大な神域を持つ「大國魂神社」がある。この社名は大国主別名の大国魂神と重なっている。主祭神である大国魂大神はオオクニヌシであると言われる(p83)東北地方にも広がっていて、湯殿山神社(山形鶴岡市)飛鳥神社(山形県酒田市)太平山三吉神社(秋田市)筏隊山(ばつたいさん)神社など、地域を代表する古い神社もある、これらはオオクニヌシを祀っている(p87)

    ・出雲の神々の物語を通して日本人が受け継いできたのは、「玉」と温泉によって象徴される火山列島の信仰だったのではないか(p127)

    ・気象庁は、日本の火山のうち、過去1万年間に噴火したかどうかを基準として、111の活火山と指定して警戒対象としている。1万年より前に活動していた休火山、死火山を含めると日本列島にはおびだたしい数の火山がある(p130)

    ・千と千尋の神隠しの舞台となったのは、松山市の道後温泉本館である、現在は市営の公衆浴場で一階は「神の湯」二階はやや高い料金の「霊の湯」である(p157)

    ・諏訪大社とは諏訪湖を挟んで南北に鎮座する4つの神社の総称である、南側に上社本宮(諏訪市)上社前宮(茅野市)北側に下社春宮と下社秋宮(下諏訪町)がある(p159)一番観光客が目立つのは、下社秋宮である(p160)

    ・延喜式に記録されている伊豆国の神社92座の代表格が、三島市に鎮座する三島大社、伊豆国一の宮である、大国主の長男格(コトシロヌシ)が祀られている(p170)

    ・諏訪大社の分社の数は5000社、合祀や境内社を含めると全国に一万社の諏訪神社があり、特に興隆している神社である(p183)

    ・日本列島で最も美しいとされていた石は、翡翠(ヒスイ)で、碧玉、メノウ、琥珀がそれに次ぐ、石器素材として最も珍重されたのが黒曜石、そのほか、サヌカイト(安山岩の一種)貢岩、玉髄などの石器が見つかっている(p188)

    ・主要な黒曜石産地の近くには、神社がある、諏訪大社・三島大社・出雲大社・宇佐八幡宮(p190)江戸時代まで神道界の総元締めのような役割を持っていたのが、吉田神道の拠点である吉田神社があるのが吉田山である(p214)

    ・二大構造線(中央構造線、糸魚川静岡構造線)に沿った神社と鉱物産地がある、天津神社(翡翠)・鹿島神宮(砂鉄)・伊勢神宮下宮(辰砂=朱)・諏訪大社(黒曜石)・大神神社(辰砂=朱)、さらに中央構造線に沿って、豊川稲荷(稲荷信仰の中心)、日前国懸神宮(和歌山)、石鎚神社(愛媛)がある(p217)大神神社は広辞苑では、日本最古の神社で三輪山が神体とされる、美しい山と神と仰ぐ原初の神社の始まりは大神神社にあると考えられている(p226)

    ・現在、神宮と称している神社は20数社しかなく、伊勢神宮、熱田神宮、明治神宮、橿原神宮などは天皇家の先祖神あるいは歴代の天皇や皇族を祭神としている、天皇家とは血縁がなく家来のような地位の神を祀っているのは、鹿島神宮・香取神宮(千葉県)石上神宮(天理市)くらいである(p233)

    ・北陸新幹線の小松駅近くの八日市地方(じかた)遺跡は、北陸では最大級の弥生時代の環濠集落であり、玉作りの拠点(碧玉)としても注目されている(p246)

    ・現在進行している温暖化は、過去百年で一度程度、平均気温が上昇しているのに対して、氷期とその後の温暖期(縄文海進)では、「三年で7度」という激烈な変動であった(p280)水月湖(福井県若狭町)の湖底堆積物のデータから、突然気候が変わった年が見える、それは今からおよそ「16100年前」であると絞り込まれている。太平洋にあったアトランティス島が消滅したのは、プラトンの生きた時代から9000年前のこととされている、プラトンは今から2400年ほど前の学者なので、単純計算すると、アトランティス島が消滅したのは、氷期の終わった16100年前頃と概ね一致する(p281)

    ・日本列島4万年史の上では、西日本の繁栄の中心を、旧石器時代=出雲、縄文時代=日向(南九州)、弥生時代・古墳時代=近畿となる(p295)

    2025年5月23日読破
    2025年5月23日作成

    0
    2025年05月23日
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり

    Posted by ブクログ

     この本は、地質学的なスケールで日本の縄文時代の始まりについてとても興味深い話を綴っている。なぜ出雲の国が日本の中心だったのか、前々から不思議に思っていたのですが、黒曜石などの鉱物資源が新石器時代を切り開いたと考えれば納得できる。現在では雨や雪が多い日本海側が文明の中心というのは腑に落ちないのだが…
     また負けた諏訪大社が勝った鹿島神宮よりも全国的に崇拝されてきた理由やら伊勢神宮がなぜ天皇陛下の祖先を祀るのかとか様々な疑問を解くヒントがいっぱい出てくる。そう言う意味では多くの人に是非読んでほしい本である。

    0
    2025年04月25日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET