火山で読み解く古事記の謎

火山で読み解く古事記の謎

968円 (税込)

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なぜ古事記は火山地帯をおもな舞台としているのか?

古事記における大きな謎のひとつは、九州南部と出雲の二か所が神話の舞台として繰り返し登場することです。
その謎をとく鍵は、その二か所が日本列島で有数の火山エリアであるというシンプルな事実から見出されるのではないでしょうか。

縄文時代の半ばごろの今から7300年前、鹿児島県の南端の沖合いで「鬼界カルデラ大噴火」という、噴煙の高さが海抜43キメートルにもおよんだと推定される、すさまじい規模の噴火がありました。日本史上、いや、この一万年間では地球上で最大の噴火ともいわれる規模でした。

その巨大な火山噴火に遭遇した縄文時代の人々の、驚きや畏怖の感情が、古事記神話の「種」になったのではないか? そう思い描いてみると、神々の物語はまったく違った相貌を見せてくれます。

地質学データ、文献、足で集めた情報をもとに古事記神話の謎に挑戦する意欲作!
火山と古事記を結びつける本や論文を紹介するガイドブックであり、九州、出雲、熊野という古事記神話の舞台への旅にいざなうガイドブックです。

<目次>
第一章 アマテラスと縄文時代の巨大噴火
第二章 出雲――八雲立つ火山の王国
第三章 縄文時代に出現した天孫降臨の山
第四章 女神イザナミ――黄泉の国は火山の国か
第五章 熊野――謎の巨大カルデラの記憶
第六章 大地を鎮める王――永遠に遍歴するヤマトタケル
終章 日本列島における火山の記憶

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火山で読み解く古事記の謎 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    連城三紀彦の『女王』を読んで以来、どの本を読んでも、ストーリーが噛み合ってこなくって。
    つまり、こういう時はどんな小説を読んでもダメなんだろうなーと。
    じゃぁ何を読もうか考えていたら、初めてコメントをしてくれた方(ありがとうございます)が考古学が好きとかで、そういえばと思い出した本。

    自分は火山オ

    0
    2019年08月12日

    Posted by ブクログ

    日本神話を火山活動に重ね合わせて読み解く。火山灰によって長期間太陽が陰ったことが天の岩戸の話になったという説には説得力を感じる。
    スサノオやヤマタノオロチの蛮行や見た目を火山と解釈するのも少し強引なようにも思えるが、可能性としてはあり得るのかなと思う。
    火山というスペクタクルな災害を目の当たりにして

    1
    2019年01月14日

    Posted by ブクログ

    題して『最初はメフィスト賞受賞作品全部読もうと思ってたんだけど、ほらメフィスト賞って「面白ければ何でもあり」ってコンセプトだから、すごく特徴的な面白い作品もあるけど、ハズレもけっこうあって、うーん全作品はちょっときついかなーなんて考えてたら、おびーがけっこう読んでて、じゃあもうおびーが高評価、具体的

    0
    2024年04月10日

    Posted by ブクログ

    なかなか刺激的な論考であった。著者の非専門家である故の一歩引きながらも、様々な角度からの丁寧な説明は、多少くどっかたり飛躍しすぎかなと思うところもあるが、全体的には、なかなか説得力があったと思う。ただ、流石に出雲、熊野の噴火の記憶が後々ずっと語られ、記憶が引き継がれていると考えるのは多少無理がある気

    0
    2017年08月30日

    Posted by ブクログ

    九州南部と出雲は西日本における火山集積地。
    神々の戦いは火山活動を鎮めるための祈りの比喩的表現。
    古事記の神話は縄文あるいは旧石器時代に起源をもつ可能性がある。
    天岩戸=火山噴火に伴う噴煙、火山灰による現象。スサノヲ=火山説。
    7300年前の鬼界カルデラの大噴火。高さ43kmの噴煙、30-50kmに

    0
    2021年10月22日

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