蒲池明弘のレビュー一覧

  • 火山で読み解く古事記の謎

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    連城三紀彦の『女王』を読んで以来、どの本を読んでも、ストーリーが噛み合ってこなくって。
    つまり、こういう時はどんな小説を読んでもダメなんだろうなーと。
    じゃぁ何を読もうか考えていたら、初めてコメントをしてくれた方(ありがとうございます)が考古学が好きとかで、そういえばと思い出した本。

    自分は火山オタクなので(正しくは、火山オタクになりたい!w)、「古事記の様々な謎を、火山というキーワードで解くって、わぁなんてロマンチックぅ~!」とw、期待しまくりでずいぶん前に買った
    でも、いざ読みだしたら、イマイチピンとこなくて。
    結局、いつも通り、他の面白そうなミステリー小説に手を出しちゃって、そっちは忘

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    2019年08月12日
  • 「馬」が動かした日本史

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    フォロワーさんにすすめられて読むことにした本。
    タイトル通り、馬が存在したことによって日本史がどう変化していったのかが書かれている本。
    視点が複数あり、著者の着眼点の多さが特徴的だが、その分だけ話の展開が複数生じるため読解するのが少し難しい気がした。特に歴史の流れを知っているという前提で話が進むので、日本史に弱い読者である私には難しいところもあった。もう少し図解や年表があった方が、わかりやすかったかもしれない。
    地政学というのだろうか、その土地ごとの地質により生産物が異なることで、社会の発展の違いが生じたこと、物流の変化や、馬という生き物自体の家畜としての進化圧など生物学にも話が波及していて面

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    2025年06月13日
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり

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    神社に興味を持ち始めたのは、コロナ前に妻と「御朱印集め」を始めたことに由来します。御朱印がいくつか溜まってくると、様々な神社に行くのが楽しみになってきました。定年退職して時間が取れるようになり、今年(2025)の4月に、宇佐神宮や阿蘇退社に参拝する機会があり、古い神社に興味が出てきました。

    そんな私が先日隣駅の本屋で見つけたのがこの本です、日本にある有名な神社が、火山や断層などの地理的な視点から説明されています。ここで紹介されている神社のいくつかを時間を見つけて回ってみたいですね。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本列島の近辺では、太平洋(東)・フィリピン海(南)・北アメリカ(北)・

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    2025年05月23日
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり

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     この本は、地質学的なスケールで日本の縄文時代の始まりについてとても興味深い話を綴っている。なぜ出雲の国が日本の中心だったのか、前々から不思議に思っていたのですが、黒曜石などの鉱物資源が新石器時代を切り開いたと考えれば納得できる。現在では雨や雪が多い日本海側が文明の中心というのは腑に落ちないのだが…
     また負けた諏訪大社が勝った鹿島神宮よりも全国的に崇拝されてきた理由やら伊勢神宮がなぜ天皇陛下の祖先を祀るのかとか様々な疑問を解くヒントがいっぱい出てくる。そう言う意味では多くの人に是非読んでほしい本である。

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    2025年04月25日
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり

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    ⭐︎4.7
    オーディブルで、聴き始めて、面白いので紙の本をポチッとしてしまった。
    珠たま(石 黒曜石)・水銀・鉄文明にとって1番影響を及ぼしたのは、鉄であることは間違いないが、石器時代において、、火山と断層が作り出した、温泉や断層による一筋の道、またそこから採掘される翡翠や黒曜石といった石はその国の力になっていたのは間違いないと云うことを、知ることができた、また出雲大社の大国主が海と対峙していることが、参拝者の方を見るのでなく海と対峙していることの意味も腹落ちした。氷期から温暖期にかけての海面侵蝕がどれほどおそろいいものだったかを想像するに、まさに死に至る病のように絶望しか感じなかった当時の日

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    2024年11月01日
  • 『火山で読み解く古事記の謎』トラベルガイド【文春e-Books】

    購入済み

    文字通りのガイドブック

    文春新書『火山で読み解く古事記の謎』について、いくつかの写真を入れた文字通りのガイドブックである。本編の新書の購買意欲をそそる という目的では、とても成功している。確かに本書を読むと文春新書『火山で読み解く古事記の謎』を読みたくなる。特に鬼界カルデラの発生がずいぶん新しかったので認識を新たにした。

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    2024年07月02日
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり

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    火山やその生成物(勾玉とか黒曜石等)、さらに断層が主要神社が作られたということを言いたいようだが、神社が何らかの自然現象(驚異)を祀るということは当然だと思うのだがどうなのだろう。火山や断層という環境も当然あるのだろうがそれだけではないだろう。そもそもこの方は「ひとつのアイデアを思いつきました」とか「と仮定してみると、いろいろなことが腑に落ちる」などと書かれているように、思いつきに無理やり関連事象を結びつけることが多いよう。トンデモとは言わないまでも少々アブナイ議論が多いように思える。
    例として、伊豆の三島大社を論ずるときに「コトシロヌシが三島大社の主祭神になったのは、江戸時代の国学者、平田篤

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    2024年06月24日
  • 火山で読み解く古事記の謎

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    題して『最初はメフィスト賞受賞作品全部読もうと思ってたんだけど、ほらメフィスト賞って「面白ければ何でもあり」ってコンセプトだから、すごく特徴的な面白い作品もあるけど、ハズレもけっこうあって、うーん全作品はちょっときついかなーなんて考えてたら、おびーがけっこう読んでて、じゃあもうおびーが高評価、具体的には星4以上のだけ読むことにしよう!』略して『読む!』でございます(略しすぎ)

    え、これメフィスト賞つか小説ですらないじゃんってお思いでしょうが、次に読む『死都日本』の下準備なんですよ

    まぁなんでそんなことしてるかって言うと…

    題して『「死都日本」のおびーのレビューの中で、作品の中で古事記と火

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    2024年04月10日
  • 聖地の条件 神社のはじまりと日本列島10万年史

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    断層上に鎮座し、火山からの黒曜石と温泉の利用と奉り。原初の神社を巡る旧石器時代と縄文時代の旅。
    大変面白かった。
    氷期と暖期の間の縄文海進の考察は特に興味を惹かれた。

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    2022年02月27日
  • 「馬」が動かした日本史

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    地道な調査活動と日本馬の歴史が満載。そして、日本の牧場の発展史や日本という風土と馬の関係は良く判る。
    少し残念なのは物流交通システムとしての馬についてがあまりないのがさみしい。

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    2020年05月05日
  • 「馬」が動かした日本史

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    ネタバレ

    日本の馬は小柄だが決して弱い馬ではなかった。粗食に耐え頑健で凶暴、馬にも人にも噛みつく、すぐ馬同士が喧嘩する。。。おとなしくて繊細なサラブレッドとはかなり違う。
    ●馬は相当の急斜面を登れる。半島から馬が渡来して古墳づくりにも活躍したのではないかとの説。たしかに城跡などの幅広階段も馬が上り下りしやすい形状なのかもしれないと思った。
    ●朝鮮半島では意外にも馬が広まらなかった。19世紀時点でも馬の数は日本に比べてかなり少ない。単純に馬の生育に適した土地が少なかったのだ。一方で日本は馬の生育に適した土地が広がっており、渡来した馬は日本で爆発的に増えていった。
    ●現存する日本固有馬は侍が乗った馬の子孫で

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    2020年04月21日
  • 邪馬台国は「朱の王国」だった

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    読み切るのに随分かかってしまった。朱の歴史を追っていけば古事記や日本書記の記述に連なるという発想で、最初はなんだか妄想を書き連ねているだけなんじゃないかなと思うような雰囲気だったのに、指摘されていることの羅列が何かを物語っているような、真実味のありそうな印象があった。
    190114

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    2019年01月14日
  • 火山で読み解く古事記の謎

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    日本神話を火山活動に重ね合わせて読み解く。火山灰によって長期間太陽が陰ったことが天の岩戸の話になったという説には説得力を感じる。
    スサノオやヤマタノオロチの蛮行や見た目を火山と解釈するのも少し強引なようにも思えるが、可能性としてはあり得るのかなと思う。
    火山というスペクタクルな災害を目の当たりにして神の仕業と解釈し、それを鎮める力を持ったものを神として祀る。そんな古代からの記憶を稗田阿礼の物語から紡いだものが古事記だと言うのはロマンチックだ。
    著者の考えのもとになったワノフスキーの著書も読みたくなった。

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    2019年01月14日
  • 火山で読み解く古事記の謎

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    なかなか刺激的な論考であった。著者の非専門家である故の一歩引きながらも、様々な角度からの丁寧な説明は、多少くどっかたり飛躍しすぎかなと思うところもあるが、全体的には、なかなか説得力があったと思う。ただ、流石に出雲、熊野の噴火の記憶が後々ずっと語られ、記憶が引き継がれていると考えるのは多少無理がある気もする。

    冒頭の鬼界カルデラの噴火の事実を知らなかったので一気に引き込まれ、最後にはずっと読んでいる間感じてたその他の天変地異についての著者なりの考えも示され、スッキリとした。

    ワノフスキーの本も是非読んでみたい。

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    2017年08月30日
  • 火山で読み解く古事記の謎

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    九州南部と出雲は西日本における火山集積地。
    神々の戦いは火山活動を鎮めるための祈りの比喩的表現。
    古事記の神話は縄文あるいは旧石器時代に起源をもつ可能性がある。
    天岩戸=火山噴火に伴う噴煙、火山灰による現象。スサノヲ=火山説。
    7300年前の鬼界カルデラの大噴火。高さ43kmの噴煙、30-50kmに及ぶ火砕流。関西で20cmの火山灰、関東で10cm以上、九州は30cm以上。火山の冬。
    阿蘇カルデラは9万年前、姶良カルデラは3万年前、阿多の南北カルデラは10-11万年前。
    火山が好きな縄文人、アンチ火山の弥生人。
    天孫降臨の先鋒は女性を含む祭祀集団。コノハナサクヤ姫の火中出産、ヒに関わる名前。稲

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    2021年10月22日
  • 邪馬台国は「朱の王国」だった

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    北海道のぞく朱産地の鉱床群=九州西部、九州南部、阿波、大和。
    水銀鉱山だけでなく金・マンガン鉱山も水銀があった可能性大。
    朱の採掘にかかわった丹生氏、伊都国の王族から大分の丹生郷や紀伊の丹生氏となる。
    神武東征ルートと金山・朱産地の位置が重なる。
    丹生の川上での神事、水を用いず飴を作る=朱を加熱して硫化水銀をつくる。
    神功皇后、丹生と誕生。巨大古墳の財政的裏付けが中国との朱貿易。

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    2021年10月17日
  • 『火山で読み解く古事記の謎』トラベルガイド【文春e-Books】

     

    購入済み

    良い

    火山の現場を歩きながら、古事記神話の謎ときに挑んだ過程で撮りためたカラー写真をふんだんに用いて、火山活動が生み出した雄大な光景などを紹介。実際に著者と同じ場所への旅行を企画している方に向けて、役に立つ情報をお届け。事前の情報収集に役立つウェブサイトをご案内。

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    2021年07月31日
  • 「馬」が動かした日本史

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    ネタバレ

    <目次>
    序章   「馬の日本史」のはじまり
    第1章  関西~巨大古墳と武士の文化
    第2章  九州~火山と馬産地
    第3章  関東~なぜ鎌倉に武士政権が誕生したのか
    第4章  東北~南部馬、その栄光と悲劇
    終章   将軍の牧を駆けぬけた野馬たち

    <内容>
    歴史ライターによる、日本の馬の歴史。学者でない分、自由な推理を働かせ、面白い分析も多々ある。特に「黒ぼく土」の分類と馬の生産の関係など、なかなかスリリングだ。

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    2020年02月13日