洪自誠の作品一覧
「洪自誠」の「中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚」「1分間菜根譚 差がつく実学教養(4)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
悩んだり困ったりした時には誰かに相談出来ると一番良いと思われますが、本書は相談相手かのように様々な答えを備えているようです。
古典とはいえ非常に読みやすい現代語で、教えは幅広く儒教に留まらずバランス感覚の良さを感じます。例えば、多感な頃に何事にも一つの解答を求めがちでした、しかし解答だけでは解決出来ないことも多いと本書はあらゆる言葉を駆使して教えてくれるようです。結論などなく、永遠に学びなのだと実感しました。
困難に直面した場合、平常時など、生活の状況の変化に応じてページをめくり安心出来る言葉を都度見つければ深く理解に繋がることでしょう。貴重な文庫本として長く読みたいです。
Posted by ブクログ
人生の処世術を深めるために、机の横に常に置いておき、毎日、何度も少しずつ繰り返し読んでいきたい。
置かれた立場、また時期によっても、響くところが変わってくると思うのだが、現在、自分として記録しておきたい箇所は以下の通り。
以下引用~
・富貴や名誉も、徳望によって得たものは、たとえば自然の野山に咲く花のようで、ひとりでに枝葉が伸び広がり十分に茂ってゆくものである。(これに対して)事業の功績によって得たものは、たとえば人口の鉢植えや花壇の花のようで、移しかえたり、捨てたりまた植えたりされるものである。もし権力によって得たものであれば、たとえば花瓶に差した切花のようで、その根がないのだから、しぼむのはたちどころの間である。
・真に清廉なる者には、清廉という評判は立たない。清廉という評判が立っている人は、実はそれを手段とする欲張りな人である。また、真に巧妙な術を体得した者は、巧妙な術などは見られない。巧妙な術を用いる人は、実はそれがまだ板につかない全く拙劣な人である。
・悪事をなして、人がそれを知ることを恐れる者は、悪事をなす中にもなお善に向おうとする心がある。(これに反して)善行をなして、人が早くそれを知ってくれるようにと願う者の方が、善行の中にも悪に向おうとする心があるものだ。
・苦しんだり楽しんだりして、修行を重ね練磨して作り出した幸福であってこそ、その幸福は永続する。
また、疑ったり信じたりして、苦心を重ね考え抜いた知識であってこそ、その知識は本物になる。
・まだ成就していない事業の完成をあせるよりも、すでに完成している事業を永く保ち発展させる方がましである。また過去の過失をいつまでも後悔するよりも、将来の失敗を早く予防する方がましである。
・文章というものは、最高の域に達すると、特別に珍しい技法があるものではなく、ただぴったり合った表現をするだけである。人格も、最高の域に達すると、特別に変わった点があるものではなく、ただ自然のままだけである。
・人を信用する者は、人は必ずしも皆が皆、誠実であるとは限らないが、少なくとも自分だけは誠実であることになる。(これに反して)人を疑う者は、人は必ずしも皆が皆、偽り欺くとは限らないが、少なくとも自分がまず偽り欺くことになる。
・他人のあやまちは許すがよいが、しかし自分のあやまりは決して許してはならない。また、自分のつらいことはじっと耐え忍ぶがよいが、しかし他人のつらいことは決して見逃してはならない。
・自分の功績に得意になり、自分の学問を見せびらかすのは、みな自分以外の外の物にたよって人間として生きているに過ぎない。この人たちは知らないのだ。心の本体が玉の輝くように明らかで、本来の光りを失わなかったならば、たとえ少しの功業もなく、一字も読めなくとも、正々堂々たる人間として生きていけるということを。
・つまらぬ小人どもを相手にするな。小人には小人なりの相手があるものである。また、りっぱな君子にこびへつらうな。君子はもともとえこひいきなど、してくれないものである。
Posted by ブクログ
この本の内容を、物心が付く頃から自分に教えてくれる人がいたなら、どんなに良かっただろうと思う。
『菜根譚』は明代の末期に洪自誠という人によって書かれたという。
どの頁を読んでも、何百年も前に生きた賢人が知恵を授けてくれるという有り難さ、古典の素晴らしさを感じた。
我々が、一から経験し失敗してやっと悟って、としていると短い人生では時間が足りない。
古人の経験と知恵の上に乗り、よい人生を歩むために古典を読むべき、と言われる意味を痛感する本だった。
人の世で生きる知恵が盛り沢山で、心に染みる言葉が沢山あった(特に前半)。
どんな本を読むのか、読む本を選ばなければいけな、とつくづく思えた本。
繰り返し読みたいと思う。
いろいろな訳がありますが、自分にはこの岩波の訳がすっと入りました。