作品一覧

  • Learn or Die 死ぬ気で学べ プリファードネットワークスの挑戦
    値引きあり

    Learn or Die 死ぬ気で学べ プリファードネットワークスの挑戦

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻825円 (税込)
    プリファードネットワークス、通称PFN。 2019年、日本ベンチャー大賞受賞。日本屈指のユニコーン企業。2014年の創業(2006年にPFI創業、2014年にPFN設立)以来、錚々たるリーディングカンパニーの数々と共同研究を重ね、自動運転、パーソナルロボット、がん診断にはじまるバイオヘルスケア等々の課題解決に挑む、天才技術者集団――。 新聞や雑誌で語られるPFN像といえば、こんなところだろう。 しかし、実際のところPFNは何をしているのか。若き創業者たち(本書の著者、西川徹社長と岡野原大輔副社長)は何を考え、どんな未来を描いているのか。 本書では2人の創業者が、ベールに包まれていたPFNの仕事、そこで働く人々の描く未来、深層学習の可能性までつまびらかにする。 ・天才集団とすら呼ばれているのに、なぜ「Learn or Die 死ぬ気で学べ」なのか 彼らは答える。PFNが挑戦しているのは変化の大きな分野であり、その中で最先端であり続けるためには、学ぶことが唯一の方法だ。未来を切り拓くために、私たちは、学び続けなければならない。 ・パーソナルロボットの夢はこれまでに何度も語られてきたが実現していない。本気で作ろうとしているのか。 彼らは答える。もちろん可能性があるからやっている。私たちは、できるとわかっていること、誰でも実現できることはやらない。 ・日本を代表するスタートアップ企業と聞けば、カラフルで華やかなオフィスが想像されるが、飾り気がない。なぜか。 彼らは答える。PFNには、洒落たオフィスにお金をかけるなら、性能のいいコンピュータが1台欲しいと思う人しかいない。 ――9割にも及ぶ失敗を推奨し、成功率10%以下の仕事に挑み続けるPFNの思考とは?
  • ヒトとAI

    ヒトとAI

    ビジネス・実用

    4.2
    1巻1,034円 (税込)
    AIと共に生きるうえで,私たちは自己の再定義と社会の再設計を迫られている.AIが知の領域に組み込まれるなかで,仕事や教育のあり方はどのように変化し,経済や文化の枠組みはいかに再編されるのか.そしてヒトという存在の何が変わり,何が変わらないのか.ポストAI時代の見取り図を第一人者が提示する.

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  • 大規模言語モデルは新たな知能か ChatGPTが変えた世界

    大規模言語モデルは新たな知能か ChatGPTが変えた世界

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻1,540円 (税込)
    対話型サービスChatGPTは驚きをもって迎えられ,IT企業間で類似サービスをめぐる激しい開発競争が起こりつつある.それらを支える大規模言語モデルとはどのような仕組みなのか.何が可能となり,どんな影響が考えられるのか.人の言語獲得の謎も解き明かすのか.新たな知能の正負両面をみつめ,今後の付き合い方を考える.

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  • 生成AIのしくみ 〈流れ〉が画像・音声・動画をつくる

    生成AIのしくみ 〈流れ〉が画像・音声・動画をつくる

    ビジネス・実用

    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    水面に書いたインク文字が広がっていく過程を逆向きに再生できれば文字が浮かび上がる――〈流れ〉が生成AIの核心となるアイデアだ.高次元空間とはどんな世界なのか,拡散モデルなどの流れの数理はどのように生成AIを実現したのか.AI実装で先端を行く著者が,数式ではなく言葉で,重要な概念の意味を伝える画期的入門書!

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  • ディープラーニングを支える技術——「正解」を導くメカニズム[技術基礎]

    ディープラーニングを支える技術——「正解」を導くメカニズム[技術基礎]

    ビジネス・実用

    4.2
    1巻2,948円 (税込)
    初学者の方々に向けた,ディープラーニングの技術解説書。 2012年に一般画像分類コンテスト(ILSVRC)で衝撃的な性能を達成したAlexNetの登場以来,急速な進化を遂げているディープラーニング。現在の人工知能/AIの発展の中核を担っており,スマートフォンからIoT,クラウドに至るまで幅広い領域で,画像,音声,言語処理をはじめとした多くの対象分野に浸透し,目覚ましい進展をもたらしています。一方,その成長の過程は決して一筋縄ではなく,無数の試行錯誤がありました。 本書では,ディープラーニングの「今」に焦点を当て,「基本機能」を中核に技術面から可能な限り正確にまとめ,どのようなしくみで動いているのか,どのような問題に使えるのか,何が難しいのかまで平易に解説。 多くの問題を一つのアプローチ,アルゴリズムで解ける驚異的な技術。ディープラーニングが一段とパワーアップしていく将来につながる,長く役立つ原理,原則,考え方を平易に紐解く1冊です。
  • オンライン機械学習

    オンライン機械学習

    ビジネス・実用

    3.7
    1巻3,080円 (税込)
    誰でもすぐにオンライン機械学習を実践できる即戦力の入門書!オンライン機械学習の基礎から理論、実装、応用、最新手法までをすべて網羅し、明快に解説した。この1冊で、面白いほどよくわかる!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • ディープラーニングを支える技術〈2〉——ニューラルネットワーク最大の謎

    ディープラーニングを支える技術〈2〉——ニューラルネットワーク最大の謎

    ビジネス・実用

    4.5
    1巻3,278円 (税込)
    ※PDF版をご希望の方は Gihyo Digital Publishing (https://gihyo.jp/dp/ebook/2022/978-4-297-12812-8)も合わせてご覧ください。 初学者の方々に向け,ディープラーニングの発展技術をまとめた解説書。 ディープラーニングは現在のAI/人工知能の発展の中核を担っており,スマートフォンからIoT,クラウドに至るまで幅広い領域で,画像,音声,言語処理をはじめとした多くの対象分野に浸透し,目覚ましい進展をもたらしています。 ディープラーニングの今の基本をまとめた前作に続き,本作ではニューラルネットワークにおける大きな謎である「なぜ学習できるのか」「なぜ汎化するのか」にスポットを当て平易に解説。合わせて,将来的な革新の可能性を秘める二大トピックとして,「生成モデル」「深層強化学習」も詳しく取り上げます。そして,4つのテーマのもと,ディープラーニングや人工知能について課題を整理し,今後を考えていきます。 多様な問題を一つのアプローチ,アルゴリズムで解ける驚異的な技術。ディープラーニングが一段と進化していく将来につながる,長く役立つ原理,原則,考え方を紐解く1冊です。
  • 拡散モデル データ生成技術の数理

    拡散モデル データ生成技術の数理

    ビジネス・実用

    -
    1巻3,520円 (税込)
    テキストに対応する画像を生成する――従来は困難であった高次元のデータを創り出す生成モデルの技術が注目されている.現在,最高の性能を発揮し,画像・動画・音声・化合物の生成など,多様な応用が期待されているのが拡散モデルである.その数理の心から課題までを世界に先駆けて解説し,理論のさらなる発展を追究する.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • AI技術の最前線 これからのAIを読み解く先端技術73

    AI技術の最前線 これからのAIを読み解く先端技術73

    ビジネス・実用

    3.5
    1巻3,850円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界のAI技術の今を“手加減なし"で執筆! ディープラーニングを中心としたAI技術の真髄を説く本気の解説書 日本を代表するAIベンチャーの共同創業者が7年間にわたり、第一線のエンジニア向けに手加減なしで書き続けた『日経Robotics』誌のAI解説人気連載が待望の書籍化。次々と常識が書き換わり続けるAI技術が今後どうなっていくのか。その将来を占う最先端技術を、73のテーマで解説します。 学習の仕組み、各種モデル・アーキテクチャ、そして各種アプリケーションまで網羅的に解説。この1冊を読めば、今、世界のAI技術がどのようになっているのか、世界の先端企業や研究者がAI技術の謎をどのように解明し活用しようとしているか、その現場が分かります。ディープラーニング技術の基礎を学んだ方が、最先端をキャッチアップするために最適な一冊です。
  • 深層学習

    深層学習

    ビジネス・実用

    -
    1巻3,850円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 深層(多段層)ニューラルネットワークの構築は人工知能を模索する研究者にとっては、長年の課題であり夢でもあり、まさに研究対象でもあった。しかしただ単に多層化するだけでは、能力をうまく発揮することは出来なかった。近年、大きなブレークスルーがあり深層学習の手法を使うことにより、機械が自ら表現を学習出来ることが分かった。しかし、新しい手法でもあり、未解決な課題も多く存在している。 本書は、この分野の最先端の著者らが、人工知能学会誌に掲載した連載解説を、大幅に加筆再編したものである。今までの到達点、今後の課題が、具体的な研究成果と共に書かれている。深層学習の理論・応用を、自らの研究に取り込むことを考えている読者には、まさに必携必読の書籍である。
  • 対称性と機械学習

    対称性と機械学習

    ビジネス・実用

    -
    1巻4,400円 (税込)
    世界は対称性にあふれている.入力に対する構造的な変換に対して不変であるのが対称性で,物理世界を扱う機械学習で効率的な学習を実現し,未知の状況にも対応できるようになるために欠かせない概念だ.本書は関係する数学を基礎から解説した上で,対称性が機械学習の文脈でどのように表されるのかを示し,利用する手法を紹介する.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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ユーザーレビュー

  • ヒトとAI

    Posted by ブクログ

    「定義の書き換え」という大テーマで、これからの「AIがある社会と、ヒトの働き方、生き方」を読み解いてみせた傑作。注目すべきは、AIが活躍するようになって、僕らにとって何気なく使っている概念が書き換えられること。
    でもそれは突飛な議論では決してなくて、そもそも「自由である」「創造性がある」といった状態や、「理解する」「仕事する」といった動詞が、どういうことを定義していたのか?ということを言語学者のように観察して、丁寧にとりあげている。だから過剰な煽りはない。でも深淵に触れているからゾクゾクする。これぞ新書!という素晴らしい気付きに溢れている。

    個人的には、「創造性」の項目が、頷きまくるとともに、納得できない点もあり、はてさてどう仕事に活かしていくか?と深い問いに誘われてしまった。

    0
    2026年10月06日
  • ヒトとAI

    Posted by ブクログ

    AIによって人間の生活はどう変わるのか
    目まぐるしく進歩するAIの流れに、翻弄されることなる人間が向き合うべき姿勢とこれから作って行くべき可能性について。

    0
    2026年09月21日
  • ヒトとAI

    Posted by ブクログ

    AIが発達してきている現代において、20代以上の人はそれらが登場する以前と以後をある程度把握している。最近あったようにロボット大会のようにAIは急速に発展する。その中で我々人間との違いを認識し、何が求められるのか、どういった変化が今後待ち受けているのかを考えさせられる1冊。何でもかんでもChatGPTに任せておく人が蔓延る生活の中でその責任はそれを使用した人に与えられるが、それが仕事や取り返しのつかない時、その人はどうするのだろうかという疑問も湧き上がる。

    0
    2026年09月19日
  • ヒトとAI

    Posted by ブクログ

    ヒトとAIが何か。を再定義してくれて、よりAIに対する理解が深まりました。

    個人的にはヒトとは何かを考えながら読み、
    じゃあ、それってAIにはあるのか?ないのか?
    あるけどできないのか?などなど
    考えながら読んでいくのが面白い。

    なぜこの答えが出たのか理解する前に、
    答えが提示される世界って今後どうなっていくんだろって考えさせられました

    AIが今後どんどん社会に組み込まれていき、
    それに社会がどう対応していくのか。
    新たに法律ができるのか、。
    そのときにはヒトとは何かをもう一度、
    再定義するということが必要だと思いました。

    0
    2026年09月04日
  • ヒトとAI

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    AIについて語るとき、話は二つに分かれがちです。「仕事も暮らしも楽になる」という期待と、「人間の仕事が奪われる」という不安です。しかし本書が投げかけるのは、もう一段深い問いです。AIが何をできるかではなく、AIが出した答えを使った結果を、最後に誰が引き受けるのか。本書はこの問いを軸に、機械学習の仕組みから、人間の感情や自由、仕事、教育、研究、経済までを一本の線でつないでいきます。

    中心にある考えは明快です。AIに判断を任せることはできても、責任まで消してしまうことはできない、ということです。たとえば、カーナビが道を示しても、それを選んで走るのは運転者で、そこで起きたことも運転者の現実になります。買い物の推薦なら選び直せるかもしれません。けれども、契約、採用、医療、投資のように、一度の決定が人や組織の将来を変える場面では、「AIがそう言ったから」だけでは済みません。便利さが増すほど、人間は判断から解放されるのではなく、どこまで任せるかを決める責任を負うのです。

    第1部は、AIの仕組みを数式なしで説明します。従来のコンピュータは、人間が書いた手順どおりに動く「規則を実行する機械」でした。機械学習によって、それが大量の例から規則そのものを見つける「規則を獲得する機械」へ変わった。この説明を押さえると、内部の判断過程を人間が完全には説明できなくても、AIが多くの場合に有用な答えを出せる理由が見えてきます。結果が先に出て、人間の理解が後から追いかける。これが、生成AIの登場によって広がった新しい順序なのだと本書は説きます。

    とくにわかりやすいのが、AIと人間の学び方の違いです。AIは、人生を最初から最後まで生きるように学ぶのではなく、切り取られた文章や画像を大量に見て学びます。無数の短い動画を次々に見るようなものです。だからこそ、分野をまたいで共通点を探すことに強い。一方で、失敗の痛みや後悔を、自分の人生の出来事として蓄えるわけではありません。また、新しいことを覚えると以前の能力が崩れる「破滅的忘却」も起こり得る。本書はこれを、算数を学んだら自転車に乗れなくなるようなものだと説明します。難しい技術用語が、すっと頭に入るたとえです。また、人間が少ない経験から学べる理由を、身体や感情を伴う「世界の厚み」と、経験を抽象化して言語で共有する力から説明します。

    ただし、本書はAIを「何も理解していない機械」と片づけません。理解を、未知の問題への対応、原因と結果の把握、もし別の選択をしたらどうなるかという想像、環境変化への適応、理由の説明という複数の能力に分ければ、現在のAIはすでに多くを高い水準で実現していると認めます。重要なのは、知的な能力と、結果を背負う当事者であることを分けて考える点です。AIが賢いかどうかと、AIに責任を負わせられるかどうかは、同じ問題ではありません。

    第2部では、AIを鏡にして人間の特徴を、個別性、文化、有限性、感情、自由と責任、自己という六つの角度から捉え直します。人は同じ出来事を経験しても、好奇心、恐怖、誇り、後悔などによって、そこから学ぶことが違います。感情は理性を邪魔するだけのものではなく、何を覚え、何を避け、何を大切にするかを決める「心の採点表」でもある。そして人間には寿命があり、時間も選択肢も有限です。すべてを試せないから、一つを選び、ほかを捨てなければならない。この取り返しのつかなさが、判断に重みを与えるという説明には強い説得力があります。

    ここから、本書は自由の意味も捉え直します。自由とは、選択肢が多いことでも、何度でもやり直せることでもない。自分が選んだ結果を、自分の履歴として引き受け続けることだというのです。AIは多数の候補を比較し、有力な案を示せます。しかし現在のAIは、その案の帰結を、人間のように自分の生の履歴として背負うわけではありません。人間はAIより常に賢いから最後に決めるのではなく、結果が残る世界の当事者だから決めなければならない。この整理は、AI時代の人間らしさを精神論ではなく、選択と責任の構造として示しています。

    第3部になると、議論は仕事や制度の設計へ下りてきます。ここが本書の実務的な強みです。責任を、仕組みをどう作ったかという「設計」、どの目的と条件で使ったかという「運用」、異常の兆しに気づいたとき変更または停止できたかという「介入」の三つに分けます。事故が起きてから担当者を探すのではなく、誰が何を承認し、どこで止められるのかを先に決める。AIに与える目的、制約、権限、記録、停止条件を、安全帯や手綱に当たる「ハーネス」として用意する。この考え方は、AI導入を検討する企業が、そのまま会議の論点に使えるほど具体的です。

    仕事についても、「AIで職業が消えるか」という単純な予測はしません。仕事を、探す、判断する、実行する、確認するという工程に分けると、AIは大量の探索や実行を並行して進められます。そのぶん人間の役割は、目的を示す「指揮」、多くの候補から一つを選ぶ「統合」、経緯を追えるようにする「監査」、進路を直す「変更」、危険なときに終わらせる「停止」へ移る。実行にかかる作業量の制約が緩む一方で、選択の重みはむしろ増すという指摘は、実際にAIを仕事で使う人ほど実感できるはずです。

    教育、研究、創造性についての考察も印象に残ります。AIが答えを出せるからこそ、人間には、その答えの前提や誤りを見抜く基礎知識が必要になる。教育では、暗記した知識を再現するだけの比重が下がり、自分で問いを立て、AIの答えを検証し、自分の名で提出できるかを訓練する意味が増す。研究では、AIによる発見が人間の理解より先に進み、研究者は候補の意味と安全性を判断する役割を強める。創造性も、案をたくさん出す力から、無数の案を打ち切って一つを完成させる力へ移る。外国語学習も、翻訳文を作るためではなく、その言葉が持つ距離感や含意を自分で確かめるために残る。別々に見えるテーマが、最後には「選び、確かめ、引き受ける」という同じ問題へ戻ってきます。

    全3部28章と射程は広いのですが、説明は身近です。火やゲームなどの身近な例も交え、難しい哲学用語や技術用語を、日常の判断へ置き換えてくれます。また、AI礼賛にも人間礼賛にも寄りません。AIの強さを正面から認める一方、人間の思い込みや偏見も抽象化の副作用として扱います。AIを過度に恐れず、かといって無条件に信じないという距離感が、本書全体を落ち着いたものにしています。

    もっとも、注意して読みたい点もあります。AIの継続学習が進み、有限性を持たせる設計が採られれば、人間との境界は動く可能性があります。著者自身も、その可能性をあとがきで認めています。したがって、AIは永遠に主体になれないという断定ではなく、現在のAIと制度を考えるための有力な見取り図として受け取るのがよいでしょう。また、AIがどう判断し、誰が責任を引き受けたかを後から確かめられる形で残す「第二の言語層」や、研究者が共同で使える公的な計算基盤など、重要な構想は示されますが、組織にどう導入するかという手順までは書かれていません。すぐ使える製品操作やプロンプト集を求める人には、別の本が必要です。

    それでも本書の価値は大きいと思います。AIを使う経営者や管理職、プロダクト担当者、法務・リスク管理の担当者には、権限と責任を設計するための共通言語になります。教育者や研究者、学生には、学ぶことや理解することの意味を問い直す材料になります。そして一般の読者にとっても、AIを「人間の代わり」ではなく、人間とは何かを映す鏡として考える入口になります。AIが答えを作る時代に、人間に残るのは、答えを選び、必要なら止め、その結果を引き受ける仕事です。その重さを恐れるためではなく、よりよく使うために理解させてくれる一冊でした。

    0
    2026年08月29日

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