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AIと共に生きるうえで,私たちは自己の再定義と社会の再設計を迫られている.AIが知の領域に組み込まれるなかで,仕事や教育のあり方はどのように変化し,経済や文化の枠組みはいかに再編されるのか.そしてヒトという存在の何が変わり,何が変わらないのか.ポストAI時代の見取り図を第一人者が提示する.
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Posted by ブクログ
AIが発達してきている現代において、20代以上の人はそれらが登場する以前と以後をある程度把握している。最近あったようにロボット大会のようにAIは急速に発展する。その中で我々人間との違いを認識し、何が求められるのか、どういった変化が今後待ち受けているのかを考えさせられる1冊。何でもかんでもChatGP...続きを読むTに任せておく人が蔓延る生活の中でその責任はそれを使用した人に与えられるが、それが仕事や取り返しのつかない時、その人はどうするのだろうかという疑問も湧き上がる。
ヒトとAIが何か。を再定義してくれて、よりAIに対する理解が深まりました。 個人的にはヒトとは何かを考えながら読み、 じゃあ、それってAIにはあるのか?ないのか? あるけどできないのか?などなど 考えながら読んでいくのが面白い。 なぜこの答えが出たのか理解する前に、 答えが提示される世界って今後...続きを読むどうなっていくんだろって考えさせられました AIが今後どんどん社会に組み込まれていき、 それに社会がどう対応していくのか。 新たに法律ができるのか、。 そのときにはヒトとは何かをもう一度、 再定義するということが必要だと思いました。
AIの進歩を「後戻りのできない変化」と捉え、これまでの判断・意思決定・責任などに関する捉え方が揺らぎ始めていると説いています。 例えば、「第Ⅲ部 ポストAIの社会――制度・経済・責任」の「第15章 責任は誰のものか」において、Aiが関与するシステムでは「設計責任」「運用責任」「介入責任」の複数の...続きを読む層に責任が分配されると説明しており、まさに企業においてAIを導入し活用していく際の課題が具体的に指摘されていると思いました。 また、「第17章 ポストAI時代の業務(1)――指揮と統合」では「指揮」「統合」が、「第18章 ポストAI時代の業務(2)――監査・変更・停止」では「監査」「変更」「停止」についても言及されており、AIが社会に取り入れられるにおいては、これまでの業務や体制についてこれまでにない新たな考え方で臨まなければならないことが分かりました。 個人的には教育に関心があるので、「第21章 教育の更新」において、「地図を持たぬ者に、ナビは使いこなせない」では「教育において知識はもはや「答えを出すための道具」ではなく「足場」となること、「学習の個別最適化の功罪」では「共通体験の喪失」が起こり分断リスクの副作用があること、「教師・学校・学びの場の役割の変化」・「コラム 試験はどうなるのか?」では教師の役割や試験の変化(本書でご確認ください)がどう起こるか書かれており、とても興味深く、いろいろと考えてみよう(考えなければならない)と思いました。 知能について、「ヒト以外」「ヒト」から説き起こされているので知識の整理にもなりますし、これからは「後戻りができない」のだという自覚をもたらしてくれる本です。 生成AIを利用するための基礎知識として、また、議論の現状をとらえて必要な個別分野を検討するための足掛かりの本としてもオススメいたします♡ ・蛇足ですが、 8月15日(土)の毎日新聞の「人生相談」に面白い相談と回答が載っていました。 まず、相談はこうでした。 「文学賞が欲しいのでAIに書いてもらおうと思うが、最短の方法は?」 そして、回答者の作家 高橋源一郎さんの回答をかいつまんで書くとこうでした。 「AIにどんどん書いてもらえば良いですが、どれを応募しようか判断するのは読解力で、読解力がつく一番の方法は「自分で書くこと」なんですよ。」 どうですか? イイね♪を押したくなるでしょ? さらに極めつけの最後の言葉はこうでした。 「小説を書くうちに、何かを生み出す以上に面白く楽しく刺激的なものなんてないことがわかるでしょう。こんな素晴らしいことをAIにやらせておくなんてもったいないじゃありませんか。」 ♪♪♡♡♡!! 〔作品紹介〕 AIと共に生きるなかで、私たちは自己の再定義と社会の再設計を迫られている。AIが知の領域に組み込まれるなかで、仕事や教育のあり方はどのように変化し、経済や文化の枠組みはいかに再編されるのか。そしてヒトという存在の何が変わり、何が変わらないのか。AIが前提となる時代の見取り図を第一人者が提示する。 (目次) はじめに 第Ⅰ部 ヒト以外の知能 第1章 学習する計算機 学習する計算機と、説明できなくなった人間 理解する前に答えがある世界へ 第2章 学習とは何か 模倣する学習から、試行錯誤する学習へ なぜ人は「理解していないもの」に従うのか わからないものに判断を委ねるとはどういうことか 理解を前提とした判断の限界 コラム 学習の三つの基本形 第3章 AIは断片的な世界で学習する 断片的な学習がもたらす強さ 連続性を持たない学習の限界 AIは表面的にしかわかっていない 世界の厚みを持った人の学習 コラム 大規模言語モデルの学習 第4章 AIは継続学習が苦手 分散表現が生む「記憶の干渉」 破滅的忘却 AIは忘れながら覚え直している 反復によって成立する学習 第5章 なぜヒトは少ない経験から学べるのか 生存戦略としての「その場学習」 多次元的で高密度な学習 記憶の固定化と干渉の回避 抽象化という圧縮装置 第6章 抽象化の力と副作用 カテゴリ化 因果を見出したいという欲求 抽象化や因果推論が生む誤りと迷信 抽象化と偏見 人とAIの抽象化の違い 抽象化は知能の加速装置であり、不安定化要因でもある 第7章 究極の抽象化である言語 個人を超える学習 曖昧さの強さ 離散化とコピー可能性 無限の表現力 AIが言語を扱うということ さまざまな情報をつなぐハブとしての言語 第8章 AIは理解しているか 言語の理解と世界の理解 理解を構成する五つの観点 AIは五つの理解をすでに高い水準で実現している コラム 文脈内学習 第Ⅱ部 ヒトの知能――AIとの対比からみる特徴 第9章 個別性と多様性――同じ世界でも、異なる世界にいる 評価軸の違いからの個別性 多様性は探索のための設計原理である AIとの対比――評価軸の固定という制約 第10章 文化――個人を超えて学ぶ仕組み 文化がもたらす集団学習 評価軸の外部化 文化を持たないAIとの対比 第11章 死と有限性――不可逆な有限性が知能を形づくる 不可逆性が選択を生む 死と集団の学習 AIとの構造的な違い 第12章 感情――学習を駆動する内的報酬 感情の起源――身体状態のモニタリングから社会的評価へ 感情は経験に重みを与える 内的報酬としての感情 感情と個別性 AIは感情を持ちうるか 第13章 自由と責任――選択を引き受ける主体 主体なき選択は自由ではない 不可逆性としての自由と責任 AIはなぜ自由ではないのか 自由と責任の再定義 第14章 意識と自己――「私」はどこに宿るのか 自己モデル――行動を「自分のもの」にする短期記憶 目標――行動に方向を与える軸 内省能力と主観経験 AIはどこまで主体か 社会的主体と責任の所在 第Ⅲ部 ポストAIの社会――制度・経済・責任 第15章 責任は誰のものか 責任が生じる三つの条件 「主体があるように見える」ことの危うさ AIにおける責任のズレ 責任はどこに置かれるのか 責任を個人に還元しないために 第16章 仕事の再設計――AIが業務に溶け込んでいく 変化は連続的に、まず仕事の内部から起きる エージェントとハーネス 文化という巨大なハーネス 仕事は部分的に、構造から自動化される 実行は分散し、判断は集約される 監査可能性と責任の所在 新規事業に見る人間の役割 第17章 ポストAI時代の業務(1)――指揮と統合 指揮という仕事 統合という仕事 統合と経営判断の関係 第18章 ポストAI時代の業務(2)――監査・変更・停止 監査とは何か 変更という介入 変更に伴う責任 停止という不可逆な境界を引く判断 設計として引き受けられる責任 第19章 コミュニケーションの再設計――交渉が並列化し、委譲が制度になる 会話の高速化から、合意形成の構造化へ 代理交渉と専門性の外部化 委譲が制度になるということ 日常生活へ浸透するエージェント交渉 注意と責任の再配分としてのコミュニケーション 第20章 言語の再発明 自然言語が前提としてきた人間同士の了解 自然言語の第一の制約――一次元の流れ 曖昧さという緩衝材の限界 第二の言語層 自然言語を補ってきた人工言語の延長として AIにとって自然言語は特別ではない 第21章 教育の更新 地図を持たぬ者に、ナビは使いこなせない 学習の個別最適化の功罪 問いを立てる力と学びの主体性 教師・学校・学びの場の役割の変化 コラム 試験はどうなるのか? 第22章 研究開発の逆転 理解なき発見の常態化 整理する者から意味づける者へ 神託への接近 第23章 神託としてのAIと科学研究 納得と制御の分離 神託としてのAI 理解から検証へ――神託の飼いならし方 制度としての責任 第24章 エージェント社会とRTS エージェント社会とは何か RTSゲーム 人間は「司令部」という位置に現れる エージェント社会の構造 拡張するエージェント社会 第25章 引き返せない選択としての創造性 「終わらせる」という特権 責任という名の創造性 第26章 なぜ外国語を学ぶのか 翻訳できることと、外国語がわかることは違う 言語を学ぶとは、生成規則を覚えることではない 内面化された生成空間としての言語 生成を手放したあとに残るもの 第27章 数十億のAIエージェントが経済活動を担うとき――主体・契約・市場の再編 法人とAIエージェントは何が違うのか 契約は自動化できても、責任は自動化できない エージェント市場が生む新しい不安定性 人間に残る役割――主体を設計するという仕事 第28章 AIを社会に組み込むための設計原理 内部からの逸脱――制御不能のリスク 外部からの武器化――悪用のリスク 社会実装のための三つの設計原理 権利は感情ではなく制度である おわりに――AIと共に変わるヒト 参考図書 あとがき
Preferred Networks、Matlantis CEOの岡野原大輔さんが、これからのヒトとAIの関係性について語る本。 本書で一貫するのは、AIには当事者性がなく、判断を委ねることはできても責任を委ねることはできない、という立場である。ただ、「主体」「有限性」「自分のものとして引き受ける...続きを読む」とは一体何なのか。身体を持つロボットが体感的に世界を学習したら主体になれるのか。読みながらいろんな疑問が浮かんだ。 特に面白かったのは、引き返せない時間の中で無数の選択肢から一つを選び続け、その履歴によって人間がそれぞれ違う「尖り方」をしていくことが、社会全体の安定性につながるという話。人間の集団免疫にも似ていて、めちゃくちゃ同意した。 AIエージェント時代には、暗黙知を過剰なくらい言語化する必要がある、という指摘も、自分の研究経験とかなり重なった。AIについての本でありながら、「人間とは何か」をかなり考えさせられる本だった。
整理された議論が展開され、とても読みやすい一冊でした。夏休みに読む本としてお勧めしたいです。 AIについてある程度ご存じの方は「第Ⅲ部 ポストAIの社会」から読まれてもよいでしょうが、そうでない私は「第Ⅰ部 ヒト以外の知能」「第Ⅱ部 ヒトの知能」も興味深く読みました。むしろこれらがあったからこそ、...続きを読む本書を最後まで読み進められたと思います。 「第Ⅲ部 ポストAIの社会」では、「第15章 責任は誰のものか」「第18章 ポストAI時代の業務(2)ー監査・変更・停止」が、責任の設計という避けられない課題を強く意識させてくれました。一方、「第17章 ポストAI時代の業務(1)ー指揮と統合」は、ものづくりの世界では従来から意識されている視点だな、という印象です。 次に「第20章 言語の再発明」は、文脈依存性が高いとされる日本語話者として、意識的である必要を感じました。 そして「第21章 教育の更新」における「共通体験の喪失」による社会分断のリスクは、個人的には最も深く危機感を抱いた箇所です。 「第28章 AIを社会に組み込むための設計原理」は、これまでの議論のまとめです。ここだけ読めば「それはそうでしょう」と思う方もいるかもしれませんが、全体を読んだ私としては、この章がアンカーの役割を果たしてくれ、構成としてとてもありがたかったです。
2026年7月22日発行の新しい本です。 「本書は、発展著しいAIが、今後、社会や生活にどのような影響を与えるのか、そして人間である私たちがAIと共に生きるうえで、何が変わり、何が変わらないかを、自分自身でも整理したいと思って書いたものである。」とあとがきにありました。 AIがあっても、そのAIが出...続きを読むしたたくさんのアウトプットの中から、どれを採用するかを判断したり、どんなAIを使うかを判断するのは、人間がしなくていけないこと、そして、その結果生じる出来事に対しての責任は人間が負わなくてはいけないことを筆者は主張しています。 AIは、火や電気、自動車のように、人間社会のあり様を変えて、それがない社会には戻れないと言っています。 私たちひとりひとりがAIとどのように暮していくべきか、常に考えないといけない時代かなと思いました。 短い章でブロックを積むようにちょっとずつ話を進めているので、とても読みやすかったです。
AIに対してヒトはどう向き合っていくのか考えさせられる。 AIは仕事でもプライベートでも日常的に使っている。万能薬のように、常に正しい答えを教えてくれる存在に感じてしまうが、この本がそれを踏みとどまらせてくれる。 AIはあくまでツールであり、判断と責任を担うのはヒト。「よく判ってないけど、AIがそ...続きを読むう言ったからやりました。」は通用しない。ヒトが自らが判断し、責任を引き受け、主体として行動することからは逃げられない。 AIがますます当たり前になるこれからの時代に、とても示唆に富む一冊だった。10年後、20年後に読み返したら、また感じ方が変わるかもしれない。
岡野原大輔『ヒトとAI』。 特に印象に残ったのは、「人が何かを信用できるのは、専門家・制度・過去の実績といったものが、責任や検証の構造を持っているからだ」という点だった。 AIはどれだけ賢くなっても、責任を引き受けない。だからAIを社会や組織に組み込むなら、単に精度を上げるだけでは足りず、誰に権...続きを読む限を持たせるのか、誰が監査するのか、失敗したときにどう止めるのか、という設計が必要になる。 もう一つ面白かったのが、言語の「曖昧さ」について。 曖昧さは欠陥ではなく、複雑な現実を扱うための緩衝材でもあった。人間同士なら、前提や文脈、文化を共有することで、言葉に書かれていない部分を相互に補完できる。しかしAIは、こちらが与えていない前提や文化まで本当の意味で共有しているわけではない。 だから、AI時代に人間の役割として重要になるのは、「指揮と統合」なのだと思う。 何を目指すのか。どの前提を置くのか。何を良しとするのか。その方向性を人間が設計し、AIには探索や分析、生成のプロセスを任せる。そして最後に、その結果が本当に妥当なのかを人間が判断し、選択に責任を持つ。 自分自身、AIを使うほど「考えるところまで任せてしまっているのではないか」と最近感じていた。 この本を読んで、AIを使わないことが答えなのではなく、むしろ何をAIに委ね、何を自分が引き受けるのかを意識的に設計する必要があるのだと思った。 AIに思考を代替してもらうのではなく、AIを使いながらも、目的設定・統合・判断・責任だけは手放さない。 これが、今のところ自分が一番しっくりきたAIとの付き合い方だった。
ヒトの言語を扱うAIは、実装する時に、社会の再設計が必要だということだった。 AIエージェントが活躍する時代には、ヒトの言語と共に、これからできるであろうAIの言語が必要になるという。 社会は変わる。 教育や研究の世界も変わっていく。 よく言われる、誰がどう責任を取るのかというところに人間の役割が残...続きを読むるのだなと思った。 うまく共存できるといいなと思う。
自由は何かを久々に考えさせられた。 「選択肢の多さとか可逆性とかではなく、むしろ選択を自分のものとして固定できることこそ"自由"なのである」というのは面白かった。昔から言われている「自由には責任が伴う」と相通ずる感じがした。責任が発生するものにこそ自由も宿ると。 その他、文化は集...続きを読む団学習のための装置であるとか、感情は経験に重みづけを与える機能があるとか、ヒトは限定的な経験から強い(ただし危うさも孕む)抽象化が可能な一方で多様性によって探索空間を拡大しているとか、様々な概念が考えたことがなかった切り口で考察されていて興味深い。 願わくば、それまで定義・考察してきた概念を要所要所で模式図的に表してもらえると、理解を進める上ではありがたかったと思う。
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