作品一覧

  • 数学の影絵
    3.5
    1巻990円 (税込)
    本書所収のエッセイ「林檎の味」では感覚の本質、「数学とは何か」では公理主義と抽象化、「四色の地図」は集合論、数学基礎論、位置解析学と展開して四色問題に及ぶ。日常の何気ない生活のなかにこそ数学の抽象的な概念は生起し、そこに数学の影を認めることができると著者は説く。影の裡にある無限の広がりと深さを縦横無尽かつ軽妙に綴った数学エッセイ。第1回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。
  • 零の発見 数学の生い立ち
    -
    1巻990円 (税込)
    インドにおける零の発見は、人類文化史上に巨大な一歩をしるしたものといえる。その事実および背景から説き起こし、エジプト、ギリシャ、ローマなどにおける数を書き表わすためのさまざまな工夫、ソロバンや計算尺の意義にもふれながら、数学と計算法の発達の跡をきわめて平明に語った、数の世界への楽しい道案内書。

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  • ルベグ積分入門
    -
    1巻1,320円 (税込)
    ルベグ(ルベーグ)積分は20世紀初頭に登場したまったく新しい概念である。従来のリーマン積分ではどこに問題があったのか、そしてルベグ積分を定式化するにはどんな基礎概念が必要になるのか。リーマン積分では扱いきれない関数の「反例」のほか、点集合論や測度論などの予備知識を紹介しつつ、丁寧に定理を証明していく。著者は『零の発見』で知られる名文家でもある。本書においても筆さばきは明快そのもので、叙述はまったく古びるところがない。名著のほまれ高い教科書がここによみがえる。
  • 数学序説
    4.3
    1巻1,485円 (税込)
    数学を“教養”として身に付けたい。苦手意識はあるけれど、理解する喜びを味わってみたい──。そんな世間一般の期待に応え、半世紀以上にわたり愛読されてきたロングセラー。ユークリッド幾何の体系、微積分の概念、数学の基礎づけ、確率・統計などの重要なトピックについて、歴史的背景を辿りながら解説。叙述は丁寧そのもので、紙と鉛筆は必要なし! 文章をじっくり追うことで、おのずと数学への理解が深まってゆく。『零の発見』と双璧を成す数学入門の古典的名著。
  • 微分積分学
    -
    1巻1,705円 (税込)
    『零の発見』『数学序説』『ルベグ積分入門』の著者による微分積分の教科書。構成は微分法・積分法の基本事項から初等関数(三角関数・指数関数・対数関数)の微積分、多変数の微積分、微分方程式など、大学初年度で学習すべきオーソドックスで過不足のない内容で、具体的な事柄や注意すべき点、演習問題も豊富に載っている。非常に丁寧かつ厳密に叙述された、理工系大学の微分積分学の決定版として長年読まれ続けてきた大定番の入門書。

ユーザーレビュー

  • 数学序説

    Posted by ブクログ

    数学の壮大な歴史を紐解きながら、その動因と繋がりを示す名著。数学への興味がないとつまらないだろうが、私にはどの章も面白かった。

    ユークリッドの幾何学の具体的な証明、代数学の萌芽、解析幾何学、微分法、取り尽くしの方法、ヒルベルトの公理主義、非ユークリッド幾何学、脱皮した代数学、直線を有理数で切る実数の概念、集合、濃度、証明論、確率

    0
    2015年03月09日
  • 数学序説

    Posted by ブクログ

    ユークリッド幾何、微積分から数学基礎論まで概念的なところから数学とは何かを解説する。数学の学問としての面白さに触れることのできる本。

    大学で数学を学ぶとあれよあれよという間に抽象化の度合いが高まっていく。新しい概念を手に入れると何とも言いようのない高揚感を感じることができる。その一旦を初学者にも何とか理解してもらいたい、そういう思いで本書は書かれているように思う。高揚感を感じるには一定の努力は必要だ。だから、教養としての数学云々…と帯にはあるが、この教養は、昨今、流行のお手軽で日々の生活に役立つような教養ではない。もっと重厚で役立たずでそれでいて理解するためには読者に努力を強いる教養だ。

    0
    2014年04月18日
  • 数学の影絵

    Posted by ブクログ

    「零の発見」で有名な吉田先生のエッセイ。吉田先生の本は、「零の発見」以外は、「函数論」「ルベグ積分入門」のいわゆる専門書を読んだことがある。
    どれも丁寧にわかりやすく書かれており、初学者が道に迷うことのない配慮がなされている名著たちである。

    そんな吉田先生のエッセイを初めて読んだ。驚いたのが、中谷宇吉郎や寺田寅彦が存命中の時代の人ということ。

    短い文ばかりだけど、どれも古臭くなくて読みやすい。特に、一対一対応について触れられているいくつかの文は、大学の講義でしてもらうと抽象的な世界からずいぶん救われる気がする。
    「動く地球、動かぬ地球」などは、数学や物理を学ぶ人はぜひ一読しておくべきだと思

    0
    2023年12月02日
  • 数学序説

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     この本を読んで初めて数学というものを知ることができた。数学をもう一回勉強し直したいと思わせる本だった。
     昔は数学の厳密さにイライラしたが、今はその厳密さをきれいに感じる。

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    2014年04月13日
  • 数学の影絵

    Posted by ブクログ

     『零の発見』で著名な数学者によるエッセイ集。  

     所収の「数学とは何か」や「四色の地図」では比較的理論的な問題が取り上げられているが、多く日常生活を題材に取り、その中で数の意味や数学的捉え方を、分かりやすく説きあかしてくれる。

     80年以上前に発表されたものもあるが、ユーモア溢れる文章で、古さを感じずに愉しく読むことができた。

    0
    2023年01月22日

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