作品一覧

  • 共に生きるということ be humane
    3.8
    1巻1,300円 (税込)
    時代を切り開いてきた人の半生をたどり、思いや夢に迫るNHKBSの番組「100年インタビュー」の単行本化。今回は元国連難民高等弁務官で、現在国際協力機構特別顧問の緒方貞子さんのお話。父は外交官、曽祖父は犬養毅元首相という家に生まれ、アメリカや中国で幼少期を過ごす。大学卒業後、二度のアメリカ留学を果たし、結婚後は夫の仕事で大阪、ロンドンに住み、子育てをしながら、国際基督教大学の非常勤講師に。市川房枝の働きかけで国連公使として総会へ出席。その後、多国間外交の経験を積む。1991年、それまでヨーロッパの男性政治家が就いていた国連難民高等弁務官に初の女性、初の学者出身者で就任。冷戦集結後の宗教や民族間の対立が激化した10年間、世界中の難民支援を指揮した。その後、国際協力機構理事長として復興支援に尽力。前例のない難局を乗り越えてきた日々に貫いてきた信念、平和を築く哲学、国際社会での日本の役割を語る。

    試し読み

    フォロー
  • 私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築
    3.9
    1巻880円 (税込)
    63歳で女性初・日本人初の国連難民高等弁務官となり、冷戦後の10年間、世界の難民支援を指揮した緒方貞子氏。当時の貴重な日記を中心に、エッセイ、インタビューなどをまとめたもの。難局に直面したとき、彼女はどう判断し、どう対応したのか。

ユーザーレビュー

  • 私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築

    Posted by ブクログ

    私の仕事
    国連難民高等弁務官の10年と平和の構築
    著:緒方 貞子
    朝日文庫 お 79-1

    どろどろとした混迷の現場に踏み込む緒方の姿に感銘を受けました

    難民援助の現場から復興支援の現場へ一直線に進むことになった緒方の歩みを示したもの

    国家が権力によって、領土を完全に保全し、国民の生命の安全を完全に保護できる時代は終わったということである

    国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、1950年に東西対立の悪化する国際情勢のなかで、共産圏から逃げてくるヨーロッパの難民を保護支援するという目的で開設された組織である

    緒方が任期中に難民縁者の従来の枠を超えなくてはならないと決断した時は、大きく

    0
    2024年06月01日
  • 共に生きるということ be humane

    Posted by ブクログ

    短い本だが国連難民高等弁務官として、局面局面で高度な意思決定をしてきた軌跡を読み取れる内容だった。その一つ一つの意思決定に揺るがない信念と志が感じられる。
    be humane「人間らしさに徹底せよ」という言葉をよく覚えておきたいのと同時に、巻末にある「100年後のみなさんへ」という未来の人に宛てて書かれた手紙を、本当に100年後の人に読んでいただきたい。その頃は、緒方貞子さんが望んだ他を引っ張っていける立派な人々と国になっているように、今を生きる自分たちがそういう未来を目指し日々の意思決定と行動を起こさなくてはいけない。

    0
    2023年08月08日
  • 共に生きるということ be humane

    Posted by ブクログ

    緒方貞子さんのインタビュー形式の本。難民支援では命を助けて生きてもらうことを最優先に考えて、規則に文字通りに捉われずに根本の意味を考えて行動できることはすごいと思った。JICAの復興支援は、動きが遅いというのも印象的で、難民支援は目の前のことに対処しなければ亡くなってしまうと思って行動していた緒方貞子さんだからこその意見だと思った。復興支援は国づくりだから長期的視野は不可欠でじっくり考えることも必要だけど、今大変な人を少しでも早く救えるように行動していくことも確かに大切だと思った。先を読むのは今の社会では難しいけど、先を読んで行動しないといけないというのも印象に残った。先を読んで方向性を示して

    0
    2022年05月18日
  • 私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築

    Posted by ブクログ

    信念に生きた強い人。このような人に国を率いて欲しいと思う反面、自分も決断の場面で少しでも緒方さんのように振る舞えるようになりたい。講演などで直接話を聞いてみたかった。
    以下、覚えておきたいフレーズの備忘録。

    「ものを決める時は迷う。しかし、悩み続けるハムレットではだめで、決断する時は一瞬の度胸だ。」

    「体系的に理解するというのは、答えを持っているということではなく、何が問題なのか質問ができる、ということではないでしょうか。」

    「言葉や約束だけではなく、行動こそがアフガニスタンの運命を決定するのです。」

    「人間は仕事を通して成長していかなければなりません。その鍵となるのは好奇心です。常に

    0
    2022年01月27日
  • 私の仕事 国連難民高等弁務官の10年と平和の構築

    Posted by ブクログ

    緒方貞子さん活躍の様子、1990-2000頃までの世界情勢、考え方、その背景(解説)を、外交官のような方々だけでなく私のような一般人にも読み取れる貴重な書。若い人へ向けた成長を期待する文章もあり、そこでは日本の在り方にも言及している。いまの時代にも影響を及ぼすNY世界貿易センターでのテロ、世界の難民、その流入などに関心ある人にも有益。アフガニスタンで活躍された中村哲医師の話は出て来ないが、同時期の動きがわかる。

    0
    2021年01月24日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!