作品一覧

  • 根も葉もある植物のはなし その多様なすがた・かたちについて
    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    表裏のない葉はなぜ存在する?「どっちもどっち」 碧い花を咲かせる葉のない新種「碧い花の新種」 ミョウガの花は美しい「透き通る」 花の装いは皮1枚「色づく」 ネギの葉の表はどこに? 「中空になる」 スイカの縞と種の位置に関する神話「表面の縞から見分ける」 根は皮を脱ぎながら地中を突き進む「先端に抱く」etc. 多種多様な植物たち。 世の中には、その千差万別の楽しさに気づいていない人も多い。それどころか、いろいろな植物がぎっしりとくらす豊かな森を見ても、ただ緑一色の塊にしか見えない、という人までいる。 しかしそれはあまりにもったいない! 葉の進化と形態を研究する植物学者・塚谷裕一が、日常の中で出合った特徴的なすがたの植物を、軽妙な文章と写真で綴るボタニカル・フォトエッセイ。 そのすがたの理由を推測したり、観察したり、顕微鏡で調べたり・・・。 その先には、植物の奥深さやしたたかな生態、無駄に思えてしまう謎もあって――。 皮膚科専門誌「Visual Dermatology」(学研)で創刊号から現在まで続く人気連載を単行本化!250編以上の中から厳選して収録。 ■内容 まえがき 第一章 葉 どっちもどっち/分泌する/ダニを飼う/捕まえる/新芽の紅/白いハンカチ/穴があく/息をする/つるりとする/尖ってへこむ/凸凹する/中空になる/きらめく/他人のそら似/葉ではわからない/痕が残る/わくらば/角が取れる/まだらをつくる/防寒着を着る 第二章 花 河津/糸を引く/移ろう/変形/変化咲き/海面下で/透き通る/輝く/極限/広がるレース/色づく/黒い花/温める/ タシロ氏/世界最大に咲く/蒼に咲く/碧い新種 第三章 果実、種子 育つ/袋になる/ひび割れる/表面の縞から見分ける/遅い銀杏/すれ違い/新旧のひっつき虫/くっつく/粒々/鳥をあざむく/色付ける 第四章 茎、枝、幹 頂端を欠く/へばりつく/ちりばめられる/幹に咲く/住まわせる/剥がれる/乗り出す/皮だけで生きる/垂れ下がる/張り出す 第五章 根 張り出し広がる/かごを編む/先端に抱く/突き出す/化ける あとがき 植物索引
  • 植物の〈見かけ〉はどう決まる
    3.0
    1巻935円 (税込)
    花の色、葉の形、茎の長さなど植物の「見かけ」はどのように作られているのか。種の多様性はどうして生まれるのか。 「遺伝子による制御」という視点から、疑問が解明されつつある。 その鍵を握るのが、突然変異体の研究である。 栽培品種作出にも重要なこの研究は、新材料アラビドプシス(和名シロイヌナズナ)を得て世界的ネットワークへと拡大した。 野外研究とバイオテクノロジーの融合が生んだ遺伝子解析最前線の息吹を生き生きと伝える。
  • カラー版 スキマの植物の世界
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    スキマには植物が満ちている。 駅のホームのはじっこ、ビルの窓枠、車道の割れ目……。 「なんでこんなところに?」と思うような場所にも旺盛に成長している。 じつは植物たちにとってスキマは窮屈な住みかなどではなく、のびのびと暮らせる「楽園」なのだ。 タンポポやミズヒキなど身近な植物から、ケヤキやポプラなど意外な植物、さらに里山や海辺、高山植物まで、百種類以上のスキマ植物をカラーで紹介。散歩のお供にぜひ。
  • カラー版 スキマの植物図鑑
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    街を歩けば、アスファルトの割れ目、電柱の根元、ブロック塀の穴、石垣など、あちこちのスキマから芽生え、花開いている植物が見つかる。 一見、窮屈で居心地の悪い場所に思えるが、こうしたスキマはじつは植物たちの「楽園」なのだ。 タンポポやスミレなど春の花から、クロマツやナンテンなど冬の木まで、都会のスキマで見つけられる代表的な植物110種をカラーで紹介。 季節の植物図鑑として、通勤通学や散策のお供に。
  • 漱石の白百合、三島の松 近代文学植物誌
    4.0
    1巻990円 (税込)
    漱石の『それから』に登場する白百合はテッポウユリかヤマユリか。植物オンチと言われた三島由紀夫の卓越した草木の描写を挙げてその汚名をそそぐ。鏡花、芥川、安部公房ら、広大な文学作品の森に息づく草花を植物学者が観察。新たな視点で近代文学を読み解く。 『漱石の白くない白百合』を改題 〈解説〉大岡玲 (目次より) Ⅰ 漱石の白くない白百合/描かれた山百合の謎/『金色夜叉』の山百合/白百合再考 Ⅱ 『虞美人草』の花々/朝顔と漱石/毒草を活けた水を飲む事/泉鏡花描く紅茸/「ごんごんごま」とは?/ごんごんごまの本名/クロユリ登場/芥川の心象に生えた植物 Ⅲ 三島由紀夫と松の木の逸話/再説三島と松の木の逸話/洋蘭今昔/志賀直哉と藤の巻き方/スイートピーは悲しみをのせて/『デンドロカカリヤ』異聞 Ⅳ 関東大震災でカビた街/小説とチフスの役割/小石川植物園を読む/三四郎池の植物散歩 あとがき/文庫版あとがき/〈解説〉大岡玲 作品名索引
  • 森を食べる植物 腐生植物の知られざる世界
    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    〈タヌキノショクダイ〉、〈ヒナノシャクジョウ〉……。植物図鑑の中でも異彩を放つ腐生植物。透明感あるその姿は、キノコからの「略奪」の賜物である。そしてキノコたちの栄養源はといえば、背後の豊かな森なのだ――。腐生植物に深い思い入れをもつ著者が、その奇妙な生態をいきいきと紹介するとともに、新種探しの旅へと読者をいざなう。カラー写真満載。

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  • カラー版 ドリアン 果物の王
    3.3
    1巻1,078円 (税込)
    クリームのような甘く濃厚な味といい馥郁たる香りといい、ドリアンこそ果物の王である。しかし、「鼻が曲がるほど臭い」「ビールと一緒に食べると死ぬ」等々、これほど誤解されている果物も珍しい。ドリアンの虜になった植物学者が、その魅力や種類を紹介。さらに、選び方から、羊羹やかき氷などドリアンの様々な食べ方、日本での育て方まで伝授するドリアン三昧の書。ドリアンついでに植物学のイロハも解説する。

ユーザーレビュー

  • 漱石の白百合、三島の松 近代文学植物誌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ともかく、楽しい。三島由紀夫は植物オンチではなかったにしても、取材力と描写力はあっても興味がなかった、じゃないのかなあ。描写に植物への愛情があまり感じられないような気がする。はい、デンドロカカリア、若いころ見に行きましたとも。ちょうどこの方が園長だったころなのか。今ほど整備されてなくてよかったのを思い出す。

    0
    2025年09月08日
  • カラー版 スキマの植物図鑑

    Posted by ブクログ

    身近に生えている植物、それもアスファルトの割れ目とかブロック塀のスキマから生えている写真がたくさんあって、それらの植物の図鑑のような本です。
    スキマに生えていると、私たち人間はたいへんだなぁ、がんばってるなぁと思いがちですが、当の植物たちは、周りにライバルがいなくて、日当たりも良いので、意外と快適だそうです。
    植物の分類では昔は花びらの数や葉の付き方など外形の類似性から分類していたのが、今は遺伝子を解析して、進化的な観点から分類していること、その結果いろんな種類が昔の科から変わっていることを知りました。

    0
    2024年08月16日
  • カラー版 スキマの植物図鑑

    Posted by ブクログ

    アスファルトやコンクリートの隙間から生えている植物100種あまりの写真と解説。植物にとっては決して根性がいるようなことではなく、かえって快適環境だそうですよ。

    0
    2018年10月09日
  • カラー版 スキマの植物の世界

    Posted by ブクログ

    スキマ植物第二弾。
    相変わらず文章が素晴らしい。
    本当に名文。余計なものが一切ないのに、著者の人となりまで伝わってくる。
    2冊セットで何度でも読み返したい。

    0
    2015年05月17日
  • カラー版 スキマの植物図鑑

    Posted by ブクログ

    スキマ植物って目の付け所ももちろんいいけど、文章が味わい深くて素晴らしい!
    学者にありがちな専門用語をならべて素人にはわからないし面白くもないというのとも、素人に媚びてやたらと柔らかくしたのとも全く違う。
    専門用語はきちんと分かりやすく簡潔に説明し、読むのを妨げない。言葉づかいは上品でユーモアがある。植物への愛が感じられる。しかも読んで面白い。
    塚谷先生、素敵!
    他の本も読んでみたい。

    0
    2015年05月17日

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