漱石の白百合、三島の松 近代文学植物誌

漱石の白百合、三島の松 近代文学植物誌

990円 (税込)

4pt

4.0

漱石の『それから』に登場する白百合はテッポウユリかヤマユリか。植物オンチと言われた三島由紀夫の卓越した草木の描写を挙げてその汚名をそそぐ。鏡花、芥川、安部公房ら、広大な文学作品の森に息づく草花を植物学者が観察。新たな視点で近代文学を読み解く。
『漱石の白くない白百合』を改題
〈解説〉大岡玲

(目次より)

漱石の白くない白百合/描かれた山百合の謎/『金色夜叉』の山百合/白百合再考

『虞美人草』の花々/朝顔と漱石/毒草を活けた水を飲む事/泉鏡花描く紅茸/「ごんごんごま」とは?/ごんごんごまの本名/クロユリ登場/芥川の心象に生えた植物

三島由紀夫と松の木の逸話/再説三島と松の木の逸話/洋蘭今昔/志賀直哉と藤の巻き方/スイートピーは悲しみをのせて/『デンドロカカリヤ』異聞

関東大震災でカビた街/小説とチフスの役割/小石川植物園を読む/三四郎池の植物散歩

あとがき/文庫版あとがき/〈解説〉大岡玲
作品名索引

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漱石の白百合、三島の松 近代文学植物誌 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    塚谷先生というと、最近南方熊楠賞を獲られたと報道されていた。
    が、自分には以前Eテレでやっていた『エウレーカ』という番組に何度も出演していたことが思い出される。
    においに辟易する又吉さんをしり目に、ドリアンを次々鉈で割ってむしゃむしゃ食べていたシーンが印象に残っている。

    本書は、近代文学に出てくる

    0
    2023年04月09日

    Posted by ブクログ

    タイトルにある夏目漱石とか、志賀直哉の著作を知っている人ならば、ものすごく楽しめるのだろうけれど、生憎そうではなかったので想像していたよりは楽しめなかった。
    文学作品に出ている植物について、植物学者の視点で紡がれたエッセイだけれど、同じテーマであちこちに書いたものをまとめているせいか、書かれた年月日

    0
    2024年06月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ともかく、楽しい。三島由紀夫は植物オンチではなかったにしても、取材力と描写力はあっても興味がなかった、じゃないのかなあ。描写に植物への愛情があまり感じられないような気がする。はい、デンドロカカリア、若いころ見に行きましたとも。ちょうどこの方が園長だったころなのか。今ほど整備されてなくてよかったの

    0
    2025年09月08日

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