作品一覧

  • 市民社会とは何か
    4.3
    1巻1,034円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 市民社会(civil society)とは、国家とは別の「民間部門」なのか。それとも、「公共部門」とは別の、人々の連帯なのか。社会科学の基本中の基本概念を、西洋古代から現代の日本まで的確に説き起こした待望の概説書、必携の教科書。
  • 隠された奴隷制
    4.0
    マルクスの『資本論』には「隠された奴隷制」というキーワードが登場する。一般に奴隷制と言えば、新大陸発見後にアフリカから連れて来られた黒人奴隷が想起され、すでに制度としては消滅している。しかし著者によれば、「自由」に契約を交わす、現代の私たち労働者も同じく「奴隷」であるという。その奴隷制はいかに「隠された」のか。格差社会はじめ諸矛盾が解決されることなく続く資本主義にオルタナティブはあるのか。マルクス研究の大家である著者がロックから現在に至る「奴隷の思想史」350年間を辿り、資本主義の正体を明らかにする。
  • ルイ・ボナパルトのブリュメール18日[初版]
    3.8
    男子の普通選挙が実現した共和制下のフランスで、ルイ・ナポレオンのクーデタが成功し、しかも、この独裁権力が国民投票で圧倒的な支持を得たのはなぜか?この問いをめぐるマルクスの自由で饒舌な語り口は、つねにレヴィ=ストロースやE・サイードのような思想家たちのインスピレーションの源泉でもあった。

ユーザーレビュー

  • 隠された奴隷制

    Posted by ブクログ

    パワーワード溢れる興奮の読書。

    学者や思想家による〝奴隷“の解釈を追いながら、スタートラインから既に生産手段とされたそれを、最終的に現代の労働と重ねていく。徐々に思想にリアリティが増し本の後半で佳境に入るが、それはまるで、思想が本から飛び出て、まさに読み手が奴隷であった事実を突きつけるかのようだからだ。奴隷が自らと重なり、その脱出方法を必死で本の中に探す。

    ジョンロックは自ら奴隷貿易にも出資し、間接的に奴隷を所有していた。社会契約論は、植民地支配を時代背景としている。アダムスミスは奴隷労働は白人労働よりも安上がりだと言う植民地経営の常識を覆す指摘をする。その後、ヘーゲルは主人と奴隷の弁証法

    0
    2023年05月05日
  • 隠された奴隷制

    Posted by ブクログ

    奴隷貿易の時代から奴隷の解放、その結果自由意志を持ったはずの労働者が如何にして搾取される存在となったのかを説き起こします。その結果が「自己責任」の名の下でブラック労働に従事させられる現代労働者。これからどうすべきなのか明確な答えはありませんが労働者一人一人が考えてみる必要はあると思います。

    0
    2020年01月01日
  • 隠された奴隷制

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本の「隠された奴隷制」というタイトルは、マルクスの『資本論』の「ヨーロッパにおける賃金労働者の隠された奴隷制は、新世界での文句なしの奴隷制を踏み台として必要としたのである」という文章に由来している。「隠された奴隷制」とは、黒人奴隷の「むき出しの奴隷制」に対して賃労働で働く「自由な労働」を指している。マルクスが何故に自由人の賃金労働を「隠された奴隷制」と呼んだのか。著者は啓蒙思想からアダム・スミス、ヘーゲル、マルクスを経て、新自由主義まで、この「隠された奴隷制」という言葉の謎を解くために奴隷制の思想史を丹念に追っている。
    アダム・スミスもヘーゲルも資本主義経済が発展する中で、今でいうところの

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    2019年11月10日
  • 市民社会とは何か

    Posted by ブクログ

    「市民社会」という言葉の系譜を明らかにした本。そしてその系譜をたどる作業により、安易に国家対市民という構図で国家批判を行う「市民社会論」を批判した本でもある。

    0
    2011年01月15日
  • ルイ・ボナパルトのブリュメール18日[初版]

    Posted by ブクログ

    ともかく難しい。というか、この時期(19世紀半ば)のフランスの様子を基礎知識として持っていないとムリ。

    0
    2025年05月09日

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