Day 1 頭の中にあるものを知る。
・思ったことがパッと言葉にならない
→ 30秒でものの名前を10個言うトレーニングをする.思い浮かんだものを声に出せば、脳内に言葉の花火が上がり出す。
・形容詞を使わない。食べたものの感想を「美味しい」で済ませるのではなく、なぜ美味しく感じるか、どうおいしいか、どんな気持ちになったのか、などを考えて言葉にしていく。
形容詞以外の言葉を思いつくためのコツは3つ。
① 聴覚、嗅覚、視覚、味覚、触覚などの五感を使って表現する
②自分以外の人の様子を交えて表現する
③自分の過去や思い出の中から探してくる
・頭に文章をスラスラ浮かぶコツ
→目の前に見えているものを声に出して、文章をつくる。あらゆるものを実況中継してみる。
・効率的に覚えるためには、人に教えるように暗記する。さらには、3つにまとめる。会議が終わったあと3つにまとめてみる。2つだと会議全体がカバーできないので、3つがいい。
Day 2 考える習慣をつける
・ひとりよがりの考え方にならないために
→ 人の頭で考えるクセをつける。「あの人だったらこう考えるだろう」で視野がグンと広がる
・なぜ?と聞かれて戸惑う
→自分の行動や考えを「〜なので、〜した」と声に出して復唱するクセをつける。
3人称にして客観性をもたせて自分の行動を声にしていく。
・話していると、自分でも何を伝えたいか分からなくなりがち。話がとっちらかって収拾がつかない
→話が分かりやすい人は制約条件の設定がうまい。カラオケの「懐メロしばり」のように、人と話すときは「いまはこれだけを話す」と「しばり」をかける。ポイントを明確にして、それ以上は話さない。
→主張は1つ、理由は3つ。理由の探し方は、主に「トレンド」「特性」「お得感」
とっちらかった考えに「制約」をつける。ひとつに主張が絞れたら、3つの理由をつけて語る。
・自分の発言にオリジナリティがない
→「何何という考え方」で仮説を立てる。
ディナーで「和むという考え方」「海外気分を味わうという考え形」 、宿泊施設を「ディズニーランドのような施設という考え方」など、言葉の戦略化で自分なりの切り口を生む。
・新しい発想やアイデアをたくさん思いつくようにしたい
→量が不可欠なため、33案出す。思いつきやネタ、検索したものを箇条書きにする。そして全体を眺めてみると、思考の流れが分かる。その中から面白いものをピックアップして、くっつけてみると、アイデアになる。
あらゆるシーンにも応用が効くため、例えば謝罪や報告などのときも、33個も出せば様々な状況が網羅できるため、不安なんかは先々の段取りが見えてくれば消えてしまう。
Day 3 論理的に発想する力をつける
・自分の発言に説得力を持たせるにはどうすればいいか
→物事の真意を知るために「なぜ」を5回投げかける。自分が無知なことが不安の根本原因。なぜ?の答えに対して5回続けていくことで深掘り、核心に迫ることで言い逃れできない答えが見つかる。
・思わぬ意見がでると頭が真っ白になる
→「弁証法」の考えの型をつかう。「意見」と「反対意見」を調整して三角形の頂点に「高い次元の意見」をつくる。知的な人ほど反対意見を大切にする。長所と短所を合わせて、もっと高い次元の主張をつくる。
・オチから考える
→ 先にゴールから考えて見えないところを明らかする。「自分が葬儀のとき、友人にどのような弔辞を読まれたいか考える」というように、想像した未来から現在に立ち戻ってくる。ゴールを想定して俯瞰することも論理的。
Day 4 真に伝わる表現力を磨く
・相手にとって分かりやすい伝え方
→40文字を意識して考える。一息で読めて、内容もまとめられる。短く伝えるには、「40文字で書き、語る感覚」を身につける。
・あいまいで具体性にかけると言われる
→ 「何々の何々」で「の」で対象をズームすることで、こちらが何を考えているのか、わかって欲しいポイントを明確にする。
・一体感を生み出すには
→主語を「私たち」にして自分ごと化する。会議でもプレゼンでも「自分の主張」を通すのではなく、相手と「共感の物語」を一緒に紡いでいくようなもの。
Day 5 言葉に説得力を持たせる
・読み手、聞き手を惹きつけるコツ
→プライベートな情報を効果的に開示ふる。自分の人生の転機となった体験談+1ヶ月以内の出来事+今日のエピソードで合計10個用意しておく。人は苦労話や失敗談が好き。
・信憑性を高める数字の使い方
→あいまいな形容詞(熱い、遠いなど)に代わる数字(四十度の熱さ、3kmなど)を使う。へぇーと驚くような数字以外は多用しない。
・話し始めでグッと人の心をつかむ
→旬の情報を集めるために毎朝その日の話題を(ニュース等)仕込んでおく。とにかく新しい話題には興味を示しておく。
・後味の良い終わり方にするにはどうすれば良いか
→「ありがとう」をいまの5倍使うようにする。成功のキーワードは「誰かのため」
【所感】
数あるコミュニケーション啓発本の中でも分かりやすく実践しやすいと感じた1冊。
博報堂出身のコミュニケーションのプロが講師と生徒役を設定して5日間に絞って25個のメソッドを教える。こういうしたい場合はどうする?という誰でも感じた事がありそうな課題に対して、明確に答えを教えてくれる。知るだけでなく、日々実践したい部分を本書から抜粋。