作品一覧

  • 資本主義をとことん考える
    -
    1巻220円 (税込)
    先進国を中心に長期停滞論が叫ばれ、拡大する貧富の差がその限界論を裏付けようとしている。「資本主義」というシステムは限界に達したのか。どこに問題があるのか。徹底検証した。本書は週刊エコノミスト8月12・19日合併号の特集「資本主義をとことん考えよう」をまとめた。 主な内容 Part1 何が問題か ・ピケティ理論で知る資本主義の本質 ・長期停滞論 先進国が直面する避けがたい限界 ・インタビュー バリー・アイケングリーン教授 ・対談 寺島実郎vs水野和夫 ・日本の現実 速いスピードで若年層格差が深刻化 ・120年実証研究 日本も戦前は「格差社会」 高度成長期に「格差なき成長」 ・法人税減税は有効か 不公平感をなくす所得再分配政策を ・タックスヘイブンの弊害 専門テクを駆使して税金を払わないグローバル企業 ・ピケティ理論と日本経済 資本分配率の上昇は日本には当てはまらない ・日本経済の課題 回復には生産性の向上が不可欠 Part2 歴史に学ぶ ・資本主義の起源 「英国」や「西欧」を超え「世界的」だった ・グローバリゼーション 覇権国の盛衰と金融危機を伴う ・財閥が果たした役割 企業統治と買収で資本市場を活性化 ・なぜキリスト教だけか ウェーバーが説き明かした資本主義成立の条件 ・経済学は考える 資本主義における「対立」と「不況」 ・アジアと欧米で違い 経済成長の経路は同一ではない Part3 秘話探訪 ・サッカーと初期資本主義 ・富岡製糸場―近代産業の原点 ・サグラダ・ファミリア教会のパトロン
  • 情報敗戦 ――日本近現代史を問いなおす
    4.0
    1巻1,925円 (税込)
    この国において、政府やメディアなど権力の「大本営発表」への批判精神が皆無なのは八十年前と同じ。知識人も庶民もしっかりとした歴史を見る眼を持たず、歴史に無関心なため、いま再び「情報敗戦」に直面しているのだ。正しい歴史観を持たない限り、日本は今後も新たな敗戦への道をひた走るだけだろう。松本清張や辺見庸、アレントやサイード等々、内外の知識人たちの遺してきた貴重な史論や思想を手掛かりに、日本社会に隠された「情報のカラクリ」を暴き、歴史の虚実を検証する。 【目次】はじめに――「情報のカラクリ」/序章 問題の発見/第1章 史観で眺める日本/第2章 「昭和維新」と満洲/第3章 清張史観の遺したもの/第4章 戦後日本とは何か/第5章 世界史的大転換/第6章 人間とは何か/第7章 「民主主義は暗闇の中で死ぬ」(Democracy Dies in Darkness)/結章 絶望に抗う/あとがき――なき妻へ
  • 世界マネーの内幕 ──国際政治経済学の冒険
    4.2
    1巻1,155円 (税込)
    リーマンショック後、莫大な資金がタックス・ヘイブンに流入した結果、「1% vs 99%」といわれる貧富の格差が世界中で進み、それは国境を越えて二極化している。グローバリズムの浸潤とともに、経済の軸はモノ作りから金融・情報が激しく行き交う「市場」に移っているにもかかわらず、日本は立ちすくんでいるように見える。しかし、一方で、それが深い闇に包まれていることもまた事実である。金融は世界をどう動かしているのか。マネー興亡の歴史を通観し、現代の深層に迫る。
  • 日本が外資に喰われる
    4.5
    1巻935円 (税込)
    1980年代後半、世界を席巻したジャパンマネーは、バブル崩壊によって一挙に奈落の底に突き落とされた。その結果、途方もない規模の不良債権が浮上し、名門(大)企業が破綻、次々に姿を消していった。そして気づいてみると、多くの日本企業の大口株主は海外投資家によって占められ、株式市場は、現物も先物も、圧倒的に海外投資家の独擅場になっている。時代が暗転する転換点となった不良債権処理ビジネスの力学を丁寧に追いながら、「失われた三十年」に秘められた謎を読みとく。
  • 入門 世界の経済
    -
    1巻2,200円 (税込)
    1492年のコロンブスのサン・サルバドル島到着は、西洋優位のグローバリゼーションという時代に道を開いた。それは、19世紀のパックス・ブリタニカ、20世紀のパックス・アメリカーナをへて、今に続く。500年余にわたる世界の歴史的発展のロジックを追い、アジア・ブームや日本の「失われた20年」までを俯瞰して、新たな歴史観を問う。 *著者からのメッセージ: 本書は、グローバリゼーション500年(契機は1492年のコロンブスのアメリカ航路到着)を歴史的に俯瞰し、西洋近代(とくにパックス・ブリタニカとパックス・アメリカーナ)を振り返るとともに、そのなかでの戦後アジア経済の台頭を位置づけ、および、日本の国際戦略の歴史的変容を、主題として論述したものです。たまたまほぼ同時に公刊される『世界マネーの内幕』(ちくま新書、2022年3月)の基礎的テキストとして、著者の大きな問題意識の主旋律を、本書からお読みいただければ幸いです。 (※本書は2013/3/31に発売し、2022/3/10に電子化をいたしました)

ユーザーレビュー

  • 世界マネーの内幕 ──国際政治経済学の冒険

    Posted by ブクログ

    日米為替協調の裏に隠された米国軍需産業の軍拡利権とそのファンディングなど、これまで報道されていなかった世界マネーの裏を鋭くえぐる。

    0
    2025年01月26日
  • 日本が外資に喰われる

    Posted by ブクログ

    国際政治経済で見ないと経済はわからないと思い知らされた。
    経済は政治力が物を言う世界。それを日米首脳会談における北朝鮮訪問問題と不良債権問題が裏では繋がっていたこと、中国の米国債売却を匂わせて、
    ヘッジファンドによる香港ドルたたき売りを未然に防いだこと。
    この二つのテーマを通して理解を深めたこと。
    経済は国際政治によって動かされたり、影響を受ける。

    0
    2023年08月03日
  • 情報敗戦 ――日本近現代史を問いなおす

    Posted by ブクログ

    辺見庸、加治康男、関曠野、松本清張、カレル・ヴァン・ウォルフレン、エドワード・サイード、ハンナ・アレント、ターガート・マーフィー、チャルマーズ・ジョンソンらのコメントを適宜挟んで、「大本営発表」だけを信じて路頭に迷った我が日本人が未だに同様な情報欠如の状態に置かれていることを、様々な事例を挙げて論評している楽しめる著作だ.「ニチベイ」の現状を客観視できない政治家や官僚を罵倒しているが、情報を公平に開示しないマスコミの姿勢も問題だ.解説の中で司馬遼太郎の史観を徹底的に貶めているのに拍手.「結章」に出てきたブラウンとカズンズの話も良かった.

    0
    2025年09月01日
  • 情報敗戦 ――日本近現代史を問いなおす

    Posted by ブクログ

    最初は軽い印象で始まったが、徐々に本質的
    「情報→歴史」は権力者により、常に改ざんされる
    事実を知るとともに、権力者の意図を探ることが大事
    批判の視点は「反権力」「反権威」が不可欠

    1.昭和2・26事件への昭和天皇の対応
    ①重臣を殺されたことへの怒り→青年将校
    ②廃位の懸念 大正皇后は三笠宮を推す
    2.日本型ファシズム=神道
    家父長制と天皇制が結びついて
    独伊と異なるファシズム
    3.松本清張の歴史観・昭和史観
    司馬遼太郎とは全く異なる歴史観がある

    0
    2025年08月03日
  • 世界マネーの内幕 ──国際政治経済学の冒険

    Posted by ブクログ

    マネーの内幕というタイトルですが、表面的なことよりも歴史の裏側を探るような内容で、主張も強め。興味深い内容でした。
    リーマンショック時の格付け機関と投資銀行、貧富格差とタックスヘイブンなどに多くのページを割いており、著者の正義感のようなものを随所に感じました。

    0
    2024年09月16日

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