作品一覧

  • 聖火
    3.0
    第一次大戦後の英国上流家庭。事故で半身不随となりながらも快活にふるまう長男が、ある朝、謎の死を遂げる。美しい妻、ハンサムな弟、謹厳な母、主治医、看護婦らが、真相を求めて語り合う。他殺か、自殺か。動機、方法は? 推理小説仕立ての戯曲は、人生と愛の真実を巡り急転する。二十世紀随一の物語作者が渾身の力を注ぎ、挑んだ問題劇。今なおイギリスで上演され続ける、普遍的名作。
  • 月と六ペンス
    4.1
    1巻792円 (税込)
    新進作家の「私」は、知り合いのストリックランド夫人が催した晩餐会で株式仲買人をしている彼女の夫を紹介される。特別な印象のない人物だったが、ある日突然、女とパリへ出奔したという噂を聞く。夫人の依頼により、海を渡って彼を見つけ出しはしたのだが……。創造の悪魔に憑かれた男ゴーギャンをモデルに、最期まで絵筆を手放さなかった男の執念と情熱を描く、20世紀の大ベストセラー小説を決定訳で。
  • 人間のしがらみ(上)
    3.5
    1~2巻1,287円 (税込)
    幼くして父親と母親を亡くした少年フィリップ。寄宿学校での経験から自由を求め、外国生活に憧れてハイデルベルクの下宿屋へ、芸術家になることを夢見てパリの美術学校へ、就職するべくロンドンの医科大学へと、理想と現実の狭間をもがき進む。そのなかでの様々な出会いに翻弄され……。友情と恋愛、そして人生のままならなさと尊さの両面を描き切る文豪モームの自伝的長編小説。
  • マウントドレイゴ卿/パーティの前に
    4.2
    1巻693円 (税込)
    家柄と知性、すべてに恵まれた外務大臣は、自分が見た恥ずべき夢を格下のライバルに知られていると悩んだ末に……「マウントドレイゴ卿」。南方駐在員の夫を亡くして帰国した長女が明かした夫の秘密とは……「パーティの前に」。みずからも様々な側面を持つ文豪モームが、偉大と卑小、高貴と下劣、引き裂かれた人間性を鋭く描き、その不可解さを浮き彫りにする珠玉の6編。
  • 報いられたもの/働き手
    -
    1巻1,771円 (税込)
    一九三二年の初演時「世界に誇りうる英国演劇の傑作」「イプセン以後最大の作品」と評された『報いられたもの』。自分が心からしたいことのみをしようと、ある日突然、仕事も家庭も捨てた男が巻き起こす喜劇を描く『働き手』。第一次大戦後のイギリス社会の矛盾と人間の本質を衝き、興行成績を度外視して「自らの魂の満足のため」に書いた、円熟期モームの四大問題劇中の名作二篇。
  • マウントドレイゴ卿/パーティの前に

    Posted by ブクログ

    人間の心理的暗部を炙り出す短編集
    美徳と背徳、高貴と下劣
    相反する概念が同居する人間観が胸に迫る
    閉鎖した深層に読者を誘い込み
    放置する展開も作者の悪戯心が垣間見れた
    時に主体を隠した挑戦的な翻訳は
    作品を俯瞰的な解釈へと誘った

    0
    2022年07月12日
  • 月と六ペンス

    Posted by ブクログ

    40代に入ってからすべてを捨てて絵を書き始め、後に伝説となった画家の生き様を若き作家を語り手として描く。

    天才と狂気を感じるストリックランドの絵描きとしての人生、傍若無人な彼が関わる3人の女性との関係、パリとタヒチという文化と自然の対比など、重層的な構造をもつ小説。単純に、若い作家視点で語られるストリックランドのエピソードは、ミステリアスで引き込まれるし、恋愛小説としても読みごたえがある。しかし人生について、どの世代の人にとっても非常に考えさせられる要素が散りばめられており、何度も読み返す価値のある味わい深い作品でもある。本当に幸せな人生とは……人生に何を見い出すか……。ストリックランドだけ

    0
    2022年07月07日
  • 月と六ペンス

    Posted by ブクログ

    今まで読んだ中で一番好きな本になった
    女性の描き方に時代を感じるが、人間の内面に存在するさまざまな矛盾を綺麗に描き出してたし、自分が最近感じることと同じことがいっぱい出てきて、こういう風に考えるのが自分だけじゃないんだと思えた。すごくよかった。
    あと、解説で語り手のストリックランドへの恋愛感情の解釈について掘り下げてて、読みながら自分もそう感じてた部分があったから綺麗に言語化されてて嬉しかった。
    出会えてよかった本。

    0
    2022年05月26日
  • 月と六ペンス

    Posted by ブクログ

    四十歳にして全てをなげうち、画家になった男の物語。
    面白くってあっという間に読んでしまった。
    光文社古典新訳文庫は読みやすくていい。

    0
    2022年04月17日
  • 月と六ペンス

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃ面白い。
    これは本当に小説という媒体で表現されるべきもの、という感じがした。

    個人的には終盤、ブリュノ船長のエピソードが好き。

    0
    2022年03月06日

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