モームのレビュー一覧
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人間の心理的暗部を炙り出す短編集
美徳と背徳、高貴と下劣
相反する概念が同居する人間観が胸に迫る
閉鎖した深層に読者を誘い込み
放置する展開も作者の悪戯心が垣間見れた
時に主体を隠した挑戦的な翻訳は
作品を俯瞰的な解釈へと誘ったPosted by ブクログ -
巻末の解説の冒頭に「数あるモームの短編から,『ミステリ』をキーワードに六編を選び一冊にまとめたのが本書である。」とあるが,いずれも不思議な味わいのある話である.
とにかく訳が良くって読みやすい.いや,他社の文庫も別に訳が悪いわけではないが,本書は古典の格調は残しつつ,カビ臭が一切感じられない.実は6...続きを読むPosted by ブクログ -
ミステリィっぽい短編が6篇入ってるんですが、どれも面白かったです。退屈する間などなく、グイグイ引き込まれますね。
特に表題になってる「パーティの前に」は極上ッ!
赤道直下ボルネオの駐在員でアル中の男と、その妻の話。
僕もご多分にもれず酒は好きなのですが…適量守ろうっと。我が身を省みつつ、本気...続きを読むPosted by ブクログ -
2023年元旦からぼちぼち読みました。
主人公フィリップはモームのことかな。自伝。
ころころと学ぶべきことを変えてドイツに行ったりイギリスにいったり、画家になろうとしたり公認会計士になろうとしたり。医者の勉強を始めたところ。伯母さんやさしかったな。だれの目線で読んだらいいんだろう。フィリップにはらは...続きを読むPosted by ブクログ