モームのレビュー一覧

  • 月と六ペンス

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    面白かった!途中ストリックランドのヤバさに引いたけど最後はストリックランド、、、お前、、、ってなった。解説もついていて理解が深まった気がする

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    2025年11月12日
  • 月と六ペンス

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    これまで読んで一番面白かった小説を一つ挙げて、と言われたら、有力候補の一つとしてこの本が挙がってくると思う。それくらい面白い。魅力的な本。

    本書のクライマックスは、やはりストリックランドがタヒチに行ったのちに命をかけて最高傑作をかけ上げていくシーンなのかもしれない。ただ個人的には、前半のパリでの出来事や、あのいかれていると思われるほど、お人好しの彼の切ない感じが大好き。

    自分にはストリックランドのような圧倒的な才能も、なぜだか女性を惹きつけてしまう野生的、セク書なるな魅力もないと自覚しているので、それに圧倒されつつも惹かれてしまう彼や彼の奥さんの気持ちがなんとなくわかる気がするのだ(もちろ

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    2025年05月06日
  • 聖火

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    ネタバレ

    「月と六ペンス」以来のモーム作品。こちらは戯曲。

    推理小説ではないのだけれど、その要素もあって、ほぼ一気読み。

    半身不随のモーリスは何故死んだのか、事故か、自殺か、他殺か。次々と明らかになる新事実。妻かその愛人が犯人で決まりかと思いきや、さにあらず、驚きの真犯人とその動機たるや。

    作品内では、死は内密に処理され、誰も法の裁きを受けることはなく大団円を迎えるのだが、如何に動機が善であったとしても、これが裁かれなくて良いのか、という点では、意見が分かれるのではないだろうか。少なくとも、現代の基準では、これを安楽死と認定することは出来ないだろうと思う。かといって、有罪とするのも気の毒ではあり、

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    2025年03月29日
  • 月と六ペンス

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    ゴーギャンをモチーフにした小説。相変わらずモームの人間への洞察力はすごい。ストリックランドという人間を通じて、人間とはどうあるべきなのかわからなくなる。

    彼は確かに家庭を顧みずに絵画の道を選ぶものの、それが彼にとっての生きがいでもあった。そして多くの人に影響を与えた。何が良いかということは、本人しかわからないし、現世での評価が全てでもないのかもしれないと思う。

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    2025年02月13日
  • 月と六ペンス

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    ネタバレ

    月と六ペンス読みました。
    終盤のところが1番印象的で好きでした。
    生まれる場所を誤る人がいる、とゆう一文から始まる文章のところや、タヒチでのストリックランドの様子。
    物語中盤にストリックランドがブランチのことを、支配欲は激烈で魂の支配までする、ただ自分のものにしたかっただけだ、と言い放っていましたが、タヒチのアタは自分をほっといてくれるからこれ以上は望まないといい、最期をそこで過ごす。このふたりの対比は痛々しく、ブランチに同情してしまう私は似たものをどこかで持っているからなのかなと思ったり。
    世間はどうでもいいストリックランドと、ブランチの夫の他者に執着にも感じるような介入をしたがる様子との対

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    2025年01月20日
  • マウントドレイゴ卿/パーティの前に

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    人間の心理的暗部を炙り出す短編集
    美徳と背徳、高貴と下劣
    相反する概念が同居する人間観が胸に迫る
    閉鎖した深層に読者を誘い込み
    放置する展開も作者の悪戯心が垣間見れた
    時に主体を隠した挑戦的な翻訳は
    作品を俯瞰的な解釈へと誘った

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    2022年07月12日
  • 月と六ペンス

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    40代に入ってからすべてを捨てて絵を書き始め、後に伝説となった画家の生き様を若き作家を語り手として描く。

    天才と狂気を感じるストリックランドの絵描きとしての人生、傍若無人な彼が関わる3人の女性との関係、パリとタヒチという文化と自然の対比など、重層的な構造をもつ小説。単純に、若い作家視点で語られるストリックランドのエピソードは、ミステリアスで引き込まれるし、恋愛小説としても読みごたえがある。しかし人生について、どの世代の人にとっても非常に考えさせられる要素が散りばめられており、何度も読み返す価値のある味わい深い作品でもある。本当に幸せな人生とは……人生に何を見い出すか……。ストリックランドだけ

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    2022年07月07日
  • 月と六ペンス

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    今まで読んだ中で一番好きな本になった
    女性の描き方に時代を感じるが、人間の内面に存在するさまざまな矛盾を綺麗に描き出してたし、自分が最近感じることと同じことがいっぱい出てきて、こういう風に考えるのが自分だけじゃないんだと思えた。すごくよかった。
    あと、解説で語り手のストリックランドへの恋愛感情の解釈について掘り下げてて、読みながら自分もそう感じてた部分があったから綺麗に言語化されてて嬉しかった。
    出会えてよかった本。

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    2022年05月26日
  • 月と六ペンス

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    四十歳にして全てをなげうち、画家になった男の物語。
    面白くってあっという間に読んでしまった。
    光文社古典新訳文庫は読みやすくていい。

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    2022年04月17日
  • 月と六ペンス

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    めちゃくちゃ面白い。
    これは本当に小説という媒体で表現されるべきもの、という感じがした。

    個人的には終盤、ブリュノ船長のエピソードが好き。

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    2022年03月06日
  • 月と六ペンス

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    ネタバレ

    男は自己充足のために、絵を描いていた。しかし、彼の死後に、作品は多くの人に評価され、消費される対象となった。富と名声は、彼が求めていたものだったのだろうか。

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    2021年11月13日
  • 月と六ペンス

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    自分以外の何かに取り憑かれ、その衝動に従って生きることを余儀なくされる。その様子を目の当たりにするとき、憧れを抱きつつも、それが自身には不可能であることも悟っているからか、衝動は自分にも感じている、しかし、その衝動を乗り越えられるのが人間なのだという、結論ありきの理論を展開して自身を守ろうとしてしまう(まさしくそれが人間であることの証明なのかもしれないが)。

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    2020年08月14日
  • マウントドレイゴ卿/パーティの前に

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    巻末の解説の冒頭に「数あるモームの短編から,『ミステリ』をキーワードに六編を選び一冊にまとめたのが本書である。」とあるが,いずれも不思議な味わいのある話である.
    とにかく訳が良くって読みやすい.いや,他社の文庫も別に訳が悪いわけではないが,本書は古典の格調は残しつつ,カビ臭が一切感じられない.実は6編のうちの2編は他社版で読んだことがあるのだが,読み比べてみようと思う.
    一番のお気に入りの短編はスーパーメイドを描いた「掘り出しもの」である.

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    2019年08月27日
  • マウントドレイゴ卿/パーティの前に

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    ミステリィっぽい短編が6篇入ってるんですが、どれも面白かったです。退屈する間などなく、グイグイ引き込まれますね。

    特に表題になってる「パーティの前に」は極上ッ!

    赤道直下ボルネオの駐在員でアル中の男と、その妻の話。 

    僕もご多分にもれず酒は好きなのですが…適量守ろうっと。我が身を省みつつ、本気でオススメの短編ですッ

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    2011年11月15日
  • 月と六ペンス

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    ネタバレ

    『存在のすべてを』の登場人物が読んでいた本というのでどんな本か読んでみた。『存在の~』はいまいちだったけど、この本は最高だった!
    空想上(ゴーギャンがモチーフになってるとかなってないとか?)の芸術家を追って一人の作家がまとめた物語という設定なんだけど、ただただ原田マハさんのようにきれいに積み重ねられた物語だけでなく、モームの哲学を楽しむことができた。いつものことながら文章表現も豊かで巧みであるので行間もなく延々と文字が連ねられていても全く負担にならず面白いようにページが進んでしまう。
    このタイトルも意味深で、ついついwikiでその意味まで調べてしまうと、ああ、なるほど深いわぁってなる。ストリッ

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    2024年08月20日
  • 月と六ペンス

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    『ブルターニュの光と影』展に行って、ゴーギャンの初期の鉛筆画を見た。
    あまりにも落書きで、これがあの有名な!みんなを苦笑させた絵か!と、納得した。

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    2023年05月24日
  • 月と六ペンス

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    ゴーギャンの生涯をベースにしたフィクション。
    普通の人からは理解不能な芸術家の具体的なハチャメチャ具合を生々しく描写しており、人の情とはかけ離れたストリックランドは嫌悪対象を通り越して人外となる。描かねばならんと全てを捨てて突き進めるか?凡人には無理です。
    ゴーギャンの絵を観たくなりました。

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    2023年02月14日
  • 人間のしがらみ(上)

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    ネタバレ

    2023年元旦からぼちぼち読みました。
    主人公フィリップはモームのことかな。自伝。
    ころころと学ぶべきことを変えてドイツに行ったりイギリスにいったり、画家になろうとしたり公認会計士になろうとしたり。医者の勉強を始めたところ。伯母さんやさしかったな。だれの目線で読んだらいいんだろう。フィリップにはらはらしてしまう。そして女をかなり蔑視しているよー。

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    2023年01月05日
  • 月と六ペンス

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    有名な『月と六ペンス』。思わせぶりなタイトルなので、どういう意味だろうと何十年か気になったままだったので読んでみた。

    答えは本篇にはなく、解説にあった。

    P406
    題名『月と六ペンス』は、前作『人間の絆』についての書評が「タイムズ文芸付録」に掲載されたときの文句をモームが使ったもの。その書評には、「ほかの多くの青年と同様、主人公フィリップは『月』に憧れつづけ、その結果、足もとにある『六ペンス』銀貨には気づかなかった」と書かれていた。これを読んだモームが、「月」は理想を、「六ペンス」は現実をあらわす比喩として、『月と六ペンス』のストリックランドに応用できると考えたものと思われる。


    病気に

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    2022年12月19日
  • 月と六ペンス

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    堅苦しい内容だとおもってたら、真反対で訳も自然でとても読みやすかった
    単純に第三者視点からキーパーソンのことを語るのはいい構成だと思って読んでいたけど、役者解説でわざわざこの構成にしたのもそれぞれのキャラに特性をはめ込んだのも納得だった
    私には自分のために生きて自分のために描き続けた画家・ストリックランドがとても魅力的に見えたきっとこの男のまやかしに誘惑されると思う

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    2022年10月17日