歴史・時代小説 - アドレナライズ作品一覧

  • もどりびと 桜村人情歳時記
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    浅草の路地にひっそり店を構える鰻屋、今日を限りに店をたたもうという蕎麦屋……。俳諧師・三春桜村が四季折々に見かけた人々はみな、哀しい過去を持っている。しかし、生きることに絶望しかけた彼らに奇跡が起きる。冷えた心に温かさをもたらしてくれる“愛しき人”が「もどる」のだ。そして桜村自身にもそのときがくる……。連作短篇時代小説。 第一話 香り路地 第二話 藍染川慕情 第三話 廻り橋 第四話 もどりびと ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • 森からの使者
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    目を開くと、桟敷を埋め尽くした人々がササの藪に見えた。立っているものはブナやミズナラの木に見えた。人々の頭が動けば、それは風に揺れるササのように見えた。人いきれと蒸し暑さも気にならなくなった。「さあて、イタズはどこに潜んでいるかな」伊一は余裕のある呟きを洩らした。イタズとはツキノワグマのことだ。(本文より)  風雲急を告げる政治情勢の中で、平民宰相・原敬の手足として動いた影の男。最後のニホンオオカミとの交情を通じて、自然の掟に従い、激動の時代を駆け抜けた少年の成長物語。 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。
  • 紋之介艶姿事件帖
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    浅草の芝居小屋・島村座の座頭・島村紋之介は、素晴らしい美貌と色香の持ち主。旗本の娘から大店の内儀まで、贔屓筋も多い。しかし、紋之介にはもう一つの顔がある。今日も同心・片倉仙蔵が紋之介を訪ねた。何かやっかいな事件が起こると、紋之介の知恵を借りに来る。仙蔵の話によると、日本橋の薬種問屋・雑賀屋の一人娘・八重が誘拐されたという。しかも主人の惣兵衛は表沙汰にしたくないらしい。「何か、やっかいな裏があるらしい。紋さん、一肌脱いでくれないか」翌日、若後家姿の紋之介が雑賀屋の門をくぐった……。長篇時代小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第27回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第83回直木賞を受賞。
  • 柳生陰陽剣
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    慶長十一年、死の床にあった柳生石舟斎が言い遺した言葉。それは、枕頭に侍っていた新陰流の達人にして、陰陽道の術客でもある柳生友景に、朝鮮妖術師との新たな死闘を覚悟させた。古代よりの怨讐をこえて魔界の王を味方にし、魑魅魍魎をも従えた友景は、後水尾帝の陰陽頭となり、この国を陰謀に陥れようとする者どもと対峙する。  痛快無比、奇想天外の歴史大活劇。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 柳生薔薇剣
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    故国・朝鮮との縁を切るために美貌の女性うねが、鎌倉東慶寺に駆け込んだ。朝鮮で虐げられ日本に永住を決意した朝鮮の人々を、強制帰国させるために朝鮮使節団が来日したのだ。幕府内の家光派と忠長派の対立や使節団の思惑もからみ、うね争奪をめぐって幕府は二分される。名だたる剣豪や忍者群の暗躍、朝鮮妖術師も加わり、血で血を洗う暗闘が始まった。  東慶寺住持・天秀尼に特別な想いを寄せる三代将軍家光は、柳生但馬守宗矩に密かに寺の守護を命じる。宗矩は、嫡男十兵衛を凌ぐ剣客でもある実の娘・矩香を男子禁制の東慶寺に遣わすが、そこに現れた人物こそは…!?  柳生新陰流と朝鮮妖術師の対決、三代将軍家光の密やかな恋、朝鮮出兵に隠された真実など、時代小説の面白さ満載の破天荒な力作伝奇長篇。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 柳生百合剣
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    柳生十兵衛は、父・宗矩の命で大和国柳生ノ庄に蟄居の身となる。ある夜、柳生一族累代の菩提寺に謎の念仏僧集団が現れ、柳生新陰流太祖・石舟斎宗厳の遺骸を奪い去った。抗する柳生の遣い手たちをことごとく斬殺して…。やがてさらなる災厄が柳生を襲う。新陰流自体が“消滅”し、遣い手たちがことごとく無力化してしまったのだ。なぜか唯ひとり難を逃れた十兵衛は、江戸の柳生屋敷に向かうが、いつしか将軍家をも揺るがす陰謀に巻き込まれ…。  波瀾万丈の伝奇時代小説。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 柳生黙示録
    5.0
    寛永十四年、異国にて客死したはずの高山右近が突如帰国した。異形のキリシタン忍法を操る神聖ハポン騎士団が右近を襲撃するも、柳生十兵衛の豪剣が辛くもこれを阻む。やがて十兵衛の前に現れた美少年・天草四郎の正体に十兵衛は驚愕する……。「島原の乱」驚愕の事実が明かされる、傑作伝奇剣豪小説。「電子版あとがき」を追加収録。 ●荒山徹(あらやま・とおる) 1961年富山県生まれ。上智大学卒。新聞社、出版社勤務を経て、朝鮮半島の歴史・文化を学ぶため韓国留学。延世大学校延世語学院韓国語学堂卒業。1999年『高麗秘帖』で小説家デビュー。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で三度、吉川英治文学賞新人賞候補となり、2008年『柳生大戦争』で第2回舟橋聖一文学賞を、2017年『白村江』で第6回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。日韓交流史を主題とする時代伝奇小説を発表して注目を集めた。他の作品に『竹島御免状』『長州シックス 夢をかなえた白熊』『シャクチ』『キャプテン・コリア』など多数。
  • 夢売り童子陰陽譚
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    平安末期。荒廃する京の都。鴨川の東に、人々の望み恨みを夢にして売る少年がいた。その夢は、少年の呪術によって正夢となるのだ。だが、元服の年になろうという少年自身の夢は、いまだかなえられていない。祖霊の地を京の貴族に奪われた怒りと、不可解なたぎる情念をかかえた少年を見守るのは、養母と大宰府から帰った若き陰陽師。闇に向かって走りだした童子の前途に現れるものは何か……。平安末期を舞台にした歴史ファンタジー小説。 ●日向真幸来(ひるが・まさき) 作家。3月10日生まれ、うお座のO型。名古屋市在住。『夢売り童子陰陽譚』にて朝日ソノラマ新人賞佳作受賞。著書に『神殺しの丘』『春に来る鬼』など。歴史、民俗学系を好む。競馬はオグリキャップ時代からのファン。
  • 妖術先代萩
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    仙台・青葉城下に魔風が吹き荒れていた。謎の妖術師・仁木弾正が、御家騒動に乗じて、仙台領を領民ともども壊滅させようとしているのだ。宿老・原田甲斐の意を受けて、仁木を討つべく動く少年剣士・萩剣之助の前に、超絶の忍者集団・仁木三妖忍が立ちはだかる。妖人たちとの戦いに加勢するは、父を惨殺された幼馴染み・志乃、少年僧・陳妙景、そして老御庭番・甲賀外鬼。南蛮渡来の妖術を操る仁木の正体は? 伊達家中の反目を煽る江戸大老の真意とは?  歌舞伎の十八番『伽羅先代萩』を題材に採り、妖術・忍術・剣戟入り乱れて大胆にアレンジされた一大娯楽作品。“歌舞伎ファンタジー”とも言うべき異色の伝奇時代小説。 ●朝松 健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、妖怪と人間との心温まる交流をユーモアたっぷりに描いた〈ちゃらぽこ〉ほかの妖怪時代コメディなどを発表している。
  • 用心棒
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    荒川戸田の渡し近く、簀巻きにされた浪人風の男が助けられた。名は泥助(どろすけ)。男は助けられた縁で、上野池の端の安房屋に身を寄せる。用心棒稼業ながら、剣の腕はからっきし。昼間から酒をくらってぶらぶらし、女にだけはやたら手が早い。全くの役立たずにみえる泥助の正体は何者か。色と欲が渦巻く、江戸の闇の世界を舞台に、過去も未来も捨てた男の生き様を鮮やかに描く長篇時代小説。 ●多岐川恭(たきがわ・きょう) 1920年福岡県生まれ。東大経済学部卒。戦後、横浜正金銀行をへて毎日新聞西部本社に勤務。1953年『みかん山』で作家デビュー。『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、翌年には短編集『落ちる』で第40回直木賞を受賞。以降、推理小説と共に時代小説も旺盛に執筆した。
  • 横浜幻燈館 俥屋おりん事件帳
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    文明開化の横浜を、美人探偵がひた走る  明治32年。日本の最先端を行く、港町横浜。異人の行き交う海岸通りを「はいよっ」とかけ声も勇ましく俥を引いて走るのは、フェリスに学ぶ女学生、法被姿の“俥屋おりん”。  えっ、異人館で人殺し!? 怪事件の謎解きだって任せといて! 得意の英語と男まさりに引く人力車、恋する心も忘れない。文明開化の横浜を舞台に、18歳のおりんの夢と冒険を描く、異色のディテクティヴ・ストーリー。 ●山崎洋子(やまざき・ようこ) 1947年、京都府宮津市生まれ。コピーライター、児童読物作家、脚本家などを経て第32回江戸川乱歩賞を『花園の迷宮』で受賞し、作家デビュー。横浜を描く作家として名高い。現在は、小説だけでなく、ノンフィクション、戯曲なども手がける。2010年、NHK主催の地域放送文化賞を受賞。
  • 横浜秘色歌留多
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    はるかな時の彼方からよみがえる、灰青色の瞳  潮風の薫る美しい港町。失踪した父親を探す娘が巻き込まれた惨劇は、この町の、不気味なもう一つの顔をあばいた。頽廃に酔う洋風娼館のマダム、亡命のロシア貴族、本牧に君臨する悪魔主義の大作家、灰青色(秘色)の瞳の娘を奪い合う凄絶な男たちの死闘……。  夢と毒に彩られた大正期の横浜を舞台に、世界史の謎を描く、傑作推理長編。 ●山崎洋子(やまざき・ようこ) 1947年、京都府宮津市生まれ。コピーライター、児童読物作家、脚本家などを経て第32回江戸川乱歩賞を『花園の迷宮』で受賞し、作家デビュー。横浜を描く作家として名高い。現在は、小説だけでなく、ノンフィクション、戯曲なども手がける。2010年、NHK主催の地域放送文化賞を受賞。
  • 路地居同心、目の用心
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    ちいさな手がかりを見逃さず咎人を捕縛に導く名代の謎解き師、その名も「路地居(ろじおり)同心」。彼を名指しで謎解きを迫る怪盗が現れた。死神小僧を名乗るその人物の正体は? そして数々の事件現場でもたびたび路地居同心を悩ませる、目の不具合の原因とは? いよいよ死神小僧との対面を果たした時、すべての謎が解き明かされる……。  驚くべき“仕掛け”が施された、鬼才による異形の時代ミステリ小説。電子オリジナル作品。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。

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