エッセイ・紀行 - 筑摩書房作品一覧

  • 紅茶の国 紅茶の旅
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    紅茶のやってきた遙かな道を辿り、香りのある風景をつづるティーエッセイ。世界三大銘茶の一つ、祁門茶を訪ねて中国、祁門へ。スコットランドの田舎に生まれ、セイロン紅茶の偉大なパイオニアとなったジェームス・テーラーの足跡を訪ねて、スリランカ、英国へ。なにげなく口にしているいつもの紅茶に、こんな物語があったなんて―。イラスト多数。
  • 散歩の極意
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    楽しめてお金がかからず、しかもからだにいい余暇の過ごし方、それが散歩。ガイドブックに掲載された店やコースを訪ねることは誰にでもできる。でも、もっと自分だけのオリジナルな散歩があるはず。目的地めがけて一目散に歩くのではなく、空を眺めたり、路地に名前をつけてみたり、銭湯を見つけたらひとっぷろ浴びるのもいい。途中下車、回り道、寄り道もOK。本書では、お仕着せではない散歩の究極の楽しみ方を披露。忙しい毎日に、ぽっかり空いた贅沢な時間を味わいませんか。
  • 54歳引退論 ――混沌の長寿時代を生き抜くために
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    わが国の経済は低迷を続けている。多くの企業が、人員整理、賃金カットなどのリストラを敢行、中高年の雇用は悲惨な状況だ。特に、五十五歳以降の人たちに対する処遇は厳しい。多くのサラリーマンにとって、ローンや子供の教育が一段落するこの年齢。しかし年金はもはやあてにできない。本書は、かつて余生だった五十五歳以降を、高度成長期の単線・単眼的な捉え方でなく、寿命八十歳時代をベースとした人生再構築期とし、さまざまな角度から「五十四歳引退」を提唱する。中高年にあらたな挑戦を呼びかける静かな革命の書。
  • ウィーン ――ある都市の物語
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    「ここでは時間は存在しない。いつも暖かく、四囲はくすんでいて古めかしい。なにがなくふくよかで、それでいて、少しばかりむなしいのだ。」ウィーンのカフェで一杯のトルコ珈琲をすすりながら、若き日の著者の思念は果てしなく廻る。巨大な骸骨が突っ立っているかのような聖シュテファン寺院の尖塔を遠く見やりつつ、思いはめぐって、やがて一篇の都市論となって結実した。巻末に「ウィーン小事典」を付載。
  • 日本語の外へ(上)
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    1~2巻550円 (税込)
    Saddam is still playing fun and games with the U.S.A. And not taking the U.S. seriously.(サダムはアメリカを相手にふざけた態度を取り続けています。アメリカの言うことを真剣に受けとめようとはしていないのです。)これは14年前のパパ・ブッシュの演説。アメリカのテレビのニュース番組だけで湾岸戦争を追うという著者の試みを今読み直すと、アメリカの輪郭とそこに映る日本の姿がはっきり浮かんでくる。ことばの海から現代を見つめる視点をピックアップする長編エッセイ。
  • スペインの沈黙
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    灰色の山巓、裸の曠野、ヨーロッパの辺境スペイン――そこでは歴史も裸で立っている。この国の過酷な歴史と巨人ゴヤへの半生にわたる関心と数多くの旅から生まれた独自の歴史眼が、現代の深間を照射し、ひるがえって虚ろな現代日本文明を撃つ。「ゴヤから定家に至る、人間の始末のつけがたい宿命に始末をつけようとする作家の作業のモチーフの切実さを決定的に跡付ける」好エッセイ集。
  • 創造的人間
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    驚異的な発展を続ける科学技術の世界と、時に押しつぶされそうになる人間の生活世界。わが国最初のノーベル賞受賞者である著者が、人間の創造性の本質に着目しながら、両者のかかわり方の可能性を考えるエッセイ集。危機に立つ人間の存在と尊厳をいかに保持し発展させうるかを示唆する名著。
  • ぼくのコドモ時間
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    ワクワク、箒でチャンバラ、ピカピカ、三角ベースに釘さし、ウロウロ、動物園遠足で迷子、ドキドキ、防空壕の探検、ハレバレ、さかあがりの練習、モタモタ、汲みとり式便所、ホレボレ、床屋さんのあめん棒、ポカポカ、日向くさい学生服。いまよりもいろんなことが心細くて不安だった。一日がずっと長かった。ゆったりのんびり流れていたコドモの時間は、レコード盤の溝を外側から内側に辿るように、今、大人のターンテーブルを回っているぼくへとつながっている。やわらかな文章とイラストで手繰り寄せるあのころ。
  • 八丈島のロックンロール ――キムラ弁護士事件帖
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    『本の雑誌』が生んだ異色のエッセイスト・キムラ弁護士。椎名誠、沢野ひとしとの「同級生極貧ビール盗み司法試験コタツ勉強プロレスごっこアパート共同生活」は本書にも詳しい。――正義の味方“月光仮面”に憧れて、司法試験一発合格。司法研修時代、長崎に残した“飲屋”のつけ5万円をものともせず、本業は一貫して、弱者・庶民の味方。軽妙な筆が綴る弁護士の真実。
  • 望郷と海
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    1945年、ハルピンでソ連軍に抑留された著者は、1953年に特赦で日本に帰還するまでの8年間、シベリア各地のラーゲリを転々とした。極寒の地での激しい強制労働、栄養失調、それに同じ囚人の密告などなど。帰還後、著者は自己の経験をすこしずつ詩に、そして散文に書きとめる。まさにそれは、その経験を語りうる統覚と主体の再構成を意味していた。本書は、「告発せず」を貫きながら、何より厳しく自己の精神と魂のありようを見つめつづけた稀有の記録である。
  • 食物漫遊記
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    食に関する博学多識ぶりに舌を巻く「漫遊記」シリーズ第二弾! 画にかいた餅を食べる話、辿りつけない料理屋の話、鯨飲馬食と断食絶食の話、人を食い人に食われる話などなど、食物をめぐって人びとが演じる滑稽譚、怪異譚のかずかず。エンサイクロペディストによる、ひと味ちがう美味エッセイ。
  • ときどきイギリス暮らし
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    雑誌編集長として活躍する「私」が20歳代から魅せられたイギリス。仕事・離婚・子育てに悩んだ心を、ふるい立たせてくれたのもイギリスだった。しかし渡英30回をこえたころから「私」の中に変化が……。イギリス人と恋におちて経験した文化的ギャップ、予期せぬ人種的差別。そのはてに見つけ出したイギリスでのほんとうに豊かな暮らしとは? 感動の体験的エッセイ。

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