髙山裕二の検索結果
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同調圧力:デモクラシーの社会心理学
合理的な選択か、大きな間違いか 同調は、人類と同じくらい長い歴史をもつ。エデンの園では、アダムがイヴに追従した。世界のさまざまな大宗教が広まったのは、同調の産物だといえる部分もある。 同調によって暴虐な行為が実現してしまうこともある。ホロコーストは同調がきわめて巨大な力をもつことの証だったと言える。 共産主義の台頭もまた、この力を表わしたものだった。現代のテロリズムは、貧困の産物でもなければ精神疾患や無教育の産物でもない。その大部分は、人が人に与える圧力の産物なのである。 同調に単純な評価を下したところで、まったく意味をなさない。一方では、文明の存立は同調によって支えられている。その反面、同調はおぞましい行為を生み出したり独創的な力を潰したりもする。 本書が強調するのは、同調の力学についてである。 とりわけ息苦しい日本社会では、同調の解明が急務だ。SNSはじめ便利になればなるほど、「空気」の支配は苛烈をきわめている。 ハーバード大学の講義から生まれた、記念碑的著作。 -
フランス知と戦後日本:対比思想史の試み
なぜ、あれほど読まれたのか? 誰しも人生を変えた一冊があるはずだ。困難や逆境にあるとき、思わぬ力を与え、生きていく糧となった本。あるいは進むべき道を示してくれた本…… 本書は、「戦後日本」におけるそんな一冊を探し求める試みである。 敗戦を受け、「近代化」や「民主主義」を求めた戦後日本は、いわゆる知識人が活躍した時代であり、数多くの名著が生み出された。 とりわけ、「フランス知」が果たした役割は大きかった。 フランス文学からフランス革命史学まで、あるいは哲学・思想から社会・文化論まで、これらの知識人たちの著作は、フランスを対象にしながら、その根底に日本社会への強い問題意識がはっきりとみられた。 このフランスと戦後日本をつなぐ回路はいかなるものだったのか? そこには果たして必然性があったのか? こうした問いが本書の最大の焦点になる。 個々人の関心が多様化し、学問も細分化したと言われる。読書という経験も大きく変容している。だからこそ、社会全体がかなりの熱量をもって集約的に本を読んだ戦後の記憶は貴重である。戦後思想を読む異色のブックガイド!